宝を求めない者

宝物、いわゆる一般的な宝物を求めない人物に関する話は実話、フィクションを問わず、宝を求めてやまない人に関すると同様、多々ある。御伽噺などにあるように、宝を求めないがゆえに宝を与えられ、喜んでそれを受け入れる話もあり、宝を与えられても辞退する無欲な人物の話もある。現実、フィクションを通じてそれらの程度も様々である。また時代、宗教、思想的背景との関係など、考える材料には事欠かない。
いわゆる欲望の対象と宝物とはとりあえず区別しなければならないだろう。
しかし、無欲といわれる人々は、広い意味での宝物にも執着しないようにみえる。
西郷隆盛は主君の島津斉彬を崇拝していたと言われる。彼は主君のガラス工芸に対する情熱をどのように見ていたであろうか。
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