| 「もうテレマークターンは一生しなくていいから。」ため息まじりに師匠はいった。 ・・・だって、必死に滑り降りるときに習いたてのテレマークターンなんぞやってる余裕はない。最近のテレマークスキーは道具がいいから昔やったアルペンスタイルのスキー(←ボーゲンだけど)でなんとかなってしまうのだ。 去年の暮れに思わず衝動買いしてしまったテレマークスキー。今回は師匠のテレマーク仲間とご一緒させていただいた。いやぁ〜、楽しかった!初心者は私だけだったので少々心苦しかったけれど、お天気よし、フィールド文句ナシによし!幸せなひとときであった。 |
| <2002/4/13-14テレマークスキーの巻)> |
| そんなこんなで、今回もテレマークスキーの師匠と一緒。周りにテレマークなんぞやっている人がいないので、他に一緒に行ってくれる人がいない。相棒の犬君も散々誘っているのだが、さすがにこれ以上遊び道具を増やすわけにはいかないと、まるで普通の人のように保守的なお答え・・・。つまらん。一緒に始めてくれる初心者求む・・・なのだけれど。 んで、今週のQたろう、とりあえず前週にMTBでコケた傷が完治しておらず、打撲で未だにあちこち痛い。それなのに何で来てしまったかというと、ひとえに今年は雪が終わるのが早い・・・という噂から。せっかく買ったスキー、使わないともったいないではないか! 土曜日は神楽三俣のスキー場から上に上がってぐるっと回ろうというコース。このコースは行ってみて始めて気がついたけれど、去年の8月に犬君と苗場山に登ったときとほぼ同じコース!夏と冬でこんなに印象が違うものかと改めて驚いた。夏は森の中を歩いたつもりだったけれど、今は木のてっぺんを見下ろしながら歩いている。なんだか自分が急に宙に浮いてしまった気分。へぇ〜、へぇ〜と驚きながら眺めた。とりあえず動いているリフトで上の方まで上がろうという作戦。うん、楽しそう! ![]() 私たちがリフトを乗り継いで上がっていくと、一番頂上に近い最後のリフトは動き始めるのが1時間後と言われてたので、もうここから歩いて上りましょうということになる。本日は日差しが暖かいのでなんだかワクワク。リフトの終点までは歩いても1時間かからないんじゃない?という師匠の言葉を信じて、早速シールを貼り始めるが慣れないのでアタフタ。師匠に練習してこいと言われながら手伝ってもらって貼る。しょんぼり。 よし!出発である。そこの細い道をあの山に向かって進んで行けば・・・師匠の後について3歩進んだところで突然体勢を崩してよろけ、その瞬間、後ろ尻の筋を吊る。い、いたい!う、うごけん!どんどん、行ってしまう師匠・・・し、しかし弟子は尻の筋がつって動けない。ホントに足が動かないのだ。苦痛に顔を歪めるQたろうであるが、まさか師匠に向かって大声で「師匠、尻をつっってしまったので待ってください!」とは叫べない。一応、人目もあるのだ。 Qたろう、動けずに固まったまま。とりあえず、なんとか尻の筋を伸ばしてみたりする。しばらくしてやっと気づいた師匠がどしたの?と呑気に戻ってきた。なんとか動いてみるが無理をすると先週の打撲の跡があちこち痛むし、Qたろうせっかくの楽しいスキーのはずが突然満身創痍の決死の覚悟(←大袈裟)になる。「師匠、私を置いてどうぞ先に行って下さい!」「バカをいうな!オレ一人で行けるか!」と、突然美しい師弟愛。その言葉に感動して(←ホントウはプレッシャーを感じて)Qたろう、だましだましなんとか上りはじめる。やっと最終リフトの降車点についたときには1時間ほど過ぎていて、リフトが動きはじめていた・・・あーん乗ってくればよかったあ。 神楽三俣は、いわゆるバックカントリースキヤーでなくても気軽に頂上まで上がれるので、普通のスキーヤーやボーダーがサクサク歩いて頂上目指している。こちらはシールを貼った板でえっちらおっちら。あちこち痛くてかなりブルーな気分のQたろう、ひたすら足元をみつめて上っていると師匠より「後ろ見てごらんよ」のヒトコト。振り向くと・・・ |
![]() アイテテテ・・・え? ナニ? 後ろ? |
![]() うわぁ〜、すごい! 師匠・・・じゃなくて風景が! |
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| すごい!どか〜んと広がる風景。おお、足元しか見ていなかった。こんなにすごい風景見たらブルーになっている暇はない!Qたろういきなり上機嫌の大笑いに。そうこうするうちに無事に頂上に到着してしまった。なーんだ!軽い軽い!とかなりゲンキン。用意してきたおでんをあっためてお昼にする。 |
![]() 雪の中で食べるアツアツおでん。チョ〜幸せ! |
| アツアツおでんで幸せ度数更にアップ!ややお天気があやしくなってきたので、降りることにする。下りは地図と地形を眺めながら、自分の好きなコースを降りることができる。これがゲレンデスキーにはないおもしろいところ。真っ白な雪の上を自分のシュプールでお絵描き開始! |
![]() ご機嫌師匠。テレマークターンもキマッテいます。 |
![]() 後に続いたQたろう、調子にのったら・・・コケた。 |
| 師匠は、うぉ〜とか叫びながら滑ってたちまち小さくなっていく。Qたろうもウキィ〜と叫びながら調子にのって降りたら・・・おもいっきりコケた。またしても尻の筋やら打撲やらあちこちの痛みが一機に復活して、いきなりしょんぼりQたろう。斜面が急に怖くなってあとはもう、へっぴり腰の涙目で降りていく。相変わらずのハイテンションの師匠はゲレンデに合流してからも、ゲレンデを何本か滑るというので、しょんぼりQたろうは先に降りることに。ああ、楽しいけど痛いぜぃ。 この夜は道の駅で車中泊。寝袋に収まるや否や8時過ぎには爆睡。 |
| お次は草津♪ |
| 本日は、師匠のテレマークスキー仲間の関口さん夫妻たちと合流。ホンモノのテレマーカーたち(あ、師匠がニセモノって意味ではないです。ちなみに。)と初めてご一緒するので、ちょっと緊張。前日は本日に備えて特訓のはずだったけれど、結局テレマークターンなんてする余裕は全くなく、師匠にはもう一生しなくていいからって匙投げられてしまったのだった。 でも睡眠時間はたっぷりとったので元気回復!ナニよりもお天気がよい!やったあ!私が皆の足をひっぱらないかと緊張していると、今日はのんびりコースだから大丈夫と関口さんの奥さんの優しいお言葉。とってもキレイな方で、私とそんなに年も変わらないんだろうなあ・・・と思っていたら、二十歳のお嬢さんがいらっしゃると聞いてびっくり。本気で遊んでいる人達はみな素敵なのだ。 |
![]() 芳ガ平へ・・・見渡す限りの雪野原。ひろ〜い! なんかすごいぞぉ〜 |
![]() ん?師匠、ナニ背負ってるの?・・・と思ったら、おもむろに背中からギターを降ろして引きながら滑リ始めた。ナメてるなあ。 |
![]() と、どこからともなく犬が2匹藤嬢! なんだ、なんだ??? |
![]() これからお世話になる山小屋のご主人が飼っているワンちゃんたちでした。 スキーの前をバフバフ言いながら走る、走る!めっちゃ楽しそう! |
| どこからともなく犬が2匹やってきた。山小屋で飼っている犬だそうな。後ろから現れたのは山小屋のご主人。いかにも・・・って感じの山男でカッコイイ!山男さんの案内で小屋への直線ルートではなくて、グルっと回るルートを滑る。2匹の犬はスキーの前を大騒ぎして雪を掻き分けて走ってました。なんか幸せそう! というわけで、ニンゲン様も幸せに・・・カンパイ! |
![]() 山小屋で生ビールをグラスで飲めるなんて夢のよう・・・ |
![]() そして豪華お食事。皆が持ち寄ったサンドイッチや、竹の子ごはんやら。 しかしナニがすごいって、この山小屋、ワイングラスまであるんだよ〜 |
| てなわけで、本日はひたすら大笑いの1日。お天気いいし、おいしいし、すごい風景だし!ワインまでいただいて、ホロ酔い気分の帰り道、同じ場所なのに行きよりも雪がぐっと減っていてびっくり。なんだ、なんだ!春なのねぇ・・・。というわけで、ギター片手演奏しながら滑っているヒトを見かけても全ては気候のせいにできたわけです。 |
![]() 行きは真っ白だった山も帰りはすっかり地肌が見え隠れ・・・チベット高原もこんな感じなんだそうな。 |
![]() あ〜あんあ、やになっちゃう♪ ああ〜あああ、驚いた♪ |