製造中止からもう10年ぐらいの月日が経ってますが、いまだに生き残っている。
これは僕等にとってJapanese Geek machineだった。
今となっては古くさい建築様式となってしまったが、1MIPS@16MHz (800KIPS@10MHz) の68000MPUと16dotsスプライトをもつ512 PIXs 65K colorsのラスタースクロールのインターレスディスプレイは、最新鋭P5(これを書き始めたときはP5が最新鋭だった)搭載Windowsマシンよりも高速にキャラクタがスクロールするようにもみえる。(ただたんに、処理する情報量が少ないだけかもしれない)
そして、純国産のDOSであるHuman68kと、純国産のGUIであるSX-WindowをMS-Windowsが日本にはびこる遥か前、本体に標準添付されていた。
また、Microware Inc.のOS-9/68000も移植されたこともあって、産業用のノンストップマシンとしての支持も集めていた。
Microware Inc.のOS-9/68000は、マルチユーザ、マルチタスク、リアルタイムといった特徴を持つメモリ効率重視のとてもコンパクトなOSで、少ないコンピュータ資源でも大きなアプリケーションを効率よく動かすことができます。
少ないコンピュータ資源で動くその仕組みは、実行ファイルが「リエントラントに実行されるリロケータブルモジュール」となっております。
たとえ複数のユーザが同じアプリケーションを実行している時も、実行に必要なモジュールが、メモリにユーザが実行しているプロセスの数だけメモリに展開されるのではなく、ただ一つだけしか存在しません。
よって、メモリの浪費を最小限に押さえることが出来ので、UNIXで動くアプリケーションと同等の処理をさせる場合は、OS-9はUNIXと比べて半分以下のコンピュータ資源で、こなしてくれたりするのです。
現にメインメモリ12MBのX68030でもって、仮想記憶無しでWindow System X Ver11 Rev5が、動いてます。
どうして、そんなことができたのか・・・・
So, one some a times.... OS-9はおよそ20年前(1977年頃)に、インテル社に遅れをとったモトローラー社が巻き返しを謀る為に、MC6809という8Bit MPUの為に開発した斬新なオペレーティングシステムで、最近の流行しているマイクロカーネル、自己完結された再実行可能なモジュール、実行時のダイナミックリンクなどの機能と、徹底したモジュール化で柔軟な構築性を持った、コンパクトなOSでマイコンで動くUNIXを売りにしたのです。
これは512kbytes程度の空間に巨大なUNIXの縮小版を作ることを意味してました。
OS-9はUNIXにそっくりなオペレーションはあってもUNIXではないので、GNU Projectのツールなどを移植するのも結構たいへんで、なめてかかると浦島太郎シンドロームに陥ってしまうのでした。
以下は私が作業した、OS-9/68000で動作するソフトウェアです。
ソフト名 | ACK v1.39 for OS-9/68000 |
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概要 | 半角かな対応。漢字テキスト変換 |
作者 | 小笠原博之 (COR.) DenDen-NET: DEN0006 COR.(0238-21-5952/bbs.yamagata-u.ac.jp) |
移植者 | まさやくん 連絡先:連絡フォーム |
動作環境 | OS-9/68汎用 |
動作確認 | OS-9/X68000 Ver2.4 + UCC v1.1 + X11R5 で確認。 恐らく、CSLモジュールとOS-9/ISPについているUNIX互換モジュールがあれば、コンパイルし直さなくても動く。 |
収録形態 | lhaで圧縮。C言語ソースコード。原作ドキュメント。 |
備考 | 移植のときに結構いじってありますので、原作者に直接問い合わせることはご遠慮ください。 |
ファイルネーム | ack139os9.lzh (Compressed LH5, 97965Bytes) |
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