マッキントッシュでUNIXが動くらしいという事を、だいぶ前に聞きました。
PMMUを内蔵したマッキントッシュが貰えたこともあって、いちどUNIXをいじってみようと思ってましたの。
内臓のディスクは空きが殆どなかったので、インストールできませんでしたけども・・・
1GB外付けのハードディスクの空きが確保できましたので、インストールしてみる事にしました。
取り敢えず、NetBSD/m68k 1.3.3 For Machintoshを選択して、インストールしてみることにしましたの。
このレポートは、個人的に使用するために作ったドキュメントです。不足している情報は参考になるWebサイトを参照してください。
お家にあるRyoko40ちゃんでNetBSD/m68kのマック版というバークレイ・システム・デザインの系譜を受け継ぐUNIXなOSが動きます。
Linuxでもよかったのですけど、伝統ある由緒正しきバークレイUNIXをインストールする事にしましたの。
RING ProjectのサーバやKDDI研究所のFTPサイトなど、日本のあっちこっちにミラーがありますの。
ネットワーク伝送路的に近いサイトからダウンロードしましょう。
また、UNIX系雑誌の付録などに付いてくる事もあります。
インストールするには、ハードディスクのパテーションをスライスする必要がありますの。
AU/X用のパテーションを斬る事が出来るディスク管理ソフトが必要になります。
MacOSに付いてくるHDドライブ設定では、AU/X用パテーションを作る事ができないようなので、Transoft corporation. の APS Alliance Power Tool 2.7.3 (以下APS273)を調達してきます。
APS273はフリーソフトのディスク・フォーマット・ツールで、所謂マック純正でないHDDもMacのHFSファイルシステムでフォーマットできるというものですの。
APS273で、ルート用(/)、ユーザ用(/usr)、データ用(/var)、メモリ・スワップ用のスライスをつくりますの。
ちなみに、インストールするドライブはSCSIのIDが0から3の間でないと、インストーラや立ち上げスクリプトなどの仕様上の都合でインストールできないようですの。
ROOT用は、80メガぐらいあればいいかな(?)
USR用には、アプリケーションなどが大量に書き込まれますので大き目の容量にしますの。
VAR用はスプールやテンポラリに使うので大き目の容量にしますの。
スワップ用マックに搭載してあるメモリの2倍(あるいは整数倍した容量)を基準とした容量を確保します。容量が少ないとメインメモリが不足した時に何も言わずにハングアップするそうですの。くわばらですね。
たとえば、こんな感じに。(ハードディスクが一つしかないばあいは、このほかに、起動用のMacOSをインストールパテーションも必要になります。)
ドライバー/管理領域 |
ROOT用スライス 204MB |
ユーザ用スライス 404MB |
データ用スライス 302MB |
スワップ用スライス 128MB |
APS273でスライス作って物理フォーマットしたら、mkfsを使って論理フォーマットをしてファイルシステムを作ります。
スワップ用だけを残して、あとのルート用、ユーザ用、データ用のそれぞれに、にファイルシステムを作のですの。
ファイルシステムが出来ましたら、NetBSDのインストーラを使ってインストールします。
インストーラを起動すると、何処のSCSI IDに繋がっているドライブかたずねてきますから、ルート用ファイルシステムを作るドライブのIDを指定すします。
つぎに、ファイルメニューのbuild deviceを選択してディバイスノードをつくります。
それから、ファイルメニューのMini Shellを選択してミニシェルを起動します。ここでhelpと入力をするとコマンドの簡単な説明が出てきます。
そしたら、mkdir
コマンドを使って/usr
と/var
というディレクトリを作ります。
つぎにmount
コマントを使ってマウントします。
disklabel
というコマントを使うと、現在繋がっているドライブにあるパテーション情報がえられます。
disklabel
の結果で、ルート用がsd1a、ユーザ用がsd1g、データ用がds1dだったとします。
mount /dev/sd1g /usr
mount /dev/sd1d /var
っといった具合にしますとマウントができて、ユーザ用やデータ用のスライスにアクセスできるようになります。
つぎに、fstab
コマンドを使って/etc/fstab
を作ります。
fstab force
とかしてみましょう。
/etc/fstab
は、システムが動き出した時に必要なマウント情報がかかれております。
quitコマンドをつかって、ミニシェルを終了します。
ここまで終ったら、いよいよファイルのコピーに取り掛かります。
Fileメニューからinstallを選択してみてください。
コピーするファイルをつぎつぎと追加選択して、Doneをクリックするとコピーが始まります。
必要なファイルが総てコピーされましたら、インストールは終りですので、インストーラを終了させましょう。
NetBSDのFAQによると、APS273は商用ソフトSCSI Directorの一部を際パッケージ化したものだとかで、著作権者の方針でftpによる配布は、されなくなってしまったらしいです。 ということでSCSI DirectorなどAU/X用パテーションをサポートする製品を購入する必要があるかもしれません。
NetBSD/Mac68k Booterを使ってNetBSDを起動します。
NetBSDが起動すると、MacOSが動かなくなりますので、MacOSで動かしているほかのアプリケーションは先に終了しておきます。
netbsdが起動できましたら、マウントをします。
mount -a
とするとマウントできます。
フルスクリーンエディタを使うために環境変数$TERMをセットします。
export TERM=vt220
これでTERMCAP
あるいはTERMINFO
を使ったアプリケーションが使えるようになりました。
インストールの時などでシステムの設定を変える時で、テキストファイルを編集する必要がある場合は、ビジュアル・テキスト・エディタ viを使って編集します。
コマンドモードで小文字のを入力すると、編集モードになって、テキストが編集できます。
ESCキーを押すとコマンドモードに戻ります。
カーソルの移動は、右手ホームポジションに並んだ h・j・k・l の四つのキーをつかいます。
これは、軍事研究の中で生まれたROGUEという有名なRPGで遊んだ事がある人は判りますが、ゲームの主人公を移動させるのと一緒のキー運びで、jが、カーソルを左へ移動。kが右へ移動。hが上の行に移動。lがしたの行に移動です。
編集が終ったら、コマンドモードにして、大文字のQを入力します。すると、画面の一番下に : が表示されますので、そこで小文字のwを入力すると、ディスクに書き込まれます。
小文字のqと感嘆符 ! を入力しますと、viから脱出します。
ビジュアル・テキスト・エディタ viを使って/etc/rc.conf
を編集します。
rc_configured
の項目を探して、rc_configured=YES
っとすると、次回の起動からTSSで起動するようになります。
地方時間は、/etc/localtime
に設定されています。
これは実態のファイルではなく、設定ファイルへのシンボリック・リンクになってますので、日本時間と世界標準時間との関係を正しくするにはシンボリックを張り直します。
ますは、ln
コマンドで、シンボリック・リンクをはずします。
ln -f /etc/localtime
つぎに目的のファイルにシンボリック・リンクを張ります。
ln -s /usr/share/zoneinfo/Japan /etc/localtime
これで、シンボリック・リンクが張れた筈です。
date
コマンドを使うと現在の時間が出てきますので、JSTの時間になっているか確認できます。
そのほか、~/.login
などで環境変数$TIMEZONEを設定する必要があるアプリもあるかもしれません。日本時間の場合は・・・
export TIMEZONE='GMT+0900:00'
あるいは、setenv TIMEZONE 'GMT+0900:00'
とかします。
電源を切りたい時やMacOSが恋しくなった時などで、システムの運用を中断したいときは、shutdown
コマンドを使います。(カタカナで書くとシャットダウンなのでよくスペルを間違えて焦るのだが「あのぉ、君のシャツが落ちますよ」とか覚えておけばよさそう)
まずは、sync
コマンドを使って、ディスクキャッシュの内容をディスクにフラッシュします。
一回では、フラッシュ出来ない事があるようなので、
# sync;sync;sync
っていう具合に三回ほど立て続けにsync
コマンドを実行して、それからshutdown
コマンドを実行します。
shutdown -r now
shutdown -h now
shutdown now
ここで、nowと書いてあるのは、いつ頃システムを停止するかを指定しており、今すぐシステムの停止を実行するように指示しています。
何秒後あるいは何時間何分後に停止したい場合は、数字で指定します。
CD−ROMを読むにはマウントする必要があります。
mount -t cd9660 -o ro /dev/cd0a /mnt/cdrom
CD−ROMを交換などで取り外すにはeject
コマンドを使います。
eject /dev/cd0a
りょうこちゃんはQuadra650なので、オンボードでイーサネットを搭載していますの。
そこでWindowsのわかこちゃんとお話が出来るように、ネットワークの設定をしてあげますの。
NetBSDでは、幾つか異なるイーサネットアダプタを扱えるようになってなすの。
りょうこちゃんのお腹についているのはなにかしらということでHOWTOをみてみますの。
著作権 1999年,2002年 ©大槻昌弥
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