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6月の友恵
at 2001 06/28 06:26

        6月ももうすぐ終わってしまいますね。
        早いもので、2001年も半分が過ぎるという。

        6月といえば、中学3年のとき同じクラスだった女の子を思い出す。
        彼女の名は友恵といった。
        友恵とは小学校も一緒で、髪はショートで、いつも黒い服を着ていた。
        昔から目立つ子ではなく、友達も少ないようだった。
        だからと言っていじめられていたわけでもなく、いつも人の話を
        黙ってニコニコと聞くタイプの女の子だったと記憶している。

        その日、6月のある雨の日、部活の練習が終わり、
        部長だった僕は顧問に呼ばれて少しミーティングをしたので、
        他の部員達はもう先に帰ってしまっていた。
        夜の7時半になっていた。
        だれもいないゲタ箱で靴を履き替えていると、そこに友恵が立っていた。

        「多摩川くん、今帰り?」

        友恵はたしか部活には入っていなかった。

        「アレ? 友恵、こんな時間まで何してたの?」

        中学時代は女の子に対しては苗字で呼ぶのが普通だったけれど、
        友恵だけはなぜか昔から下の名前で呼んでいた。
        『友恵』というのがもうあだ名のような感覚だった。

        「多摩川くんこそ、こんな時間まで学校に。」

        「俺は部活だよ。 友恵は帰宅部じゃなかったっけ?」

        「私はちょっと・・・」

        「ちょっと、何?」

        「ちょっと閉じ込められていたの。 トイレに。」

        「え?」

        友恵はなんでもない風にサラッと言っていた。
        「閉じ込められてたって・・・何それ? 誰に?」

        「わかんない。 たぶんクラスの女子の誰かかな。」

        「え? ・・・あー・・・えっと・・・」

        「私、いじめられてるのよ。」

        「・・・知らなかった。」

        「多摩川くんはいじめられたことある?」

        「・・・ううん。 ない。 たぶん。
         でもそんな・・・いじめって・・・初耳だよ・・・いつから?」

        「4月・・・かな」

        「・・・・ふ〜ん・・・・・・・」

        「・・・・・・・・・・・・・・」

        「先生とかに相談したの?」

        「・・・・・・・・・・・・・・・・ふふ。」

        「・・・・へ?」

        「冗談よ。 うそうそ。 多摩川くん、すぐひっかかるのね。」

        「・・・・なっ・・・嘘なの!?」

        「図書室で本の整理してたのよ。 私、図書委員だから。」

        「なんだよもー・・・ったく・・・」

        「心配した? ウフフ。」

        「びっくりした。」

        「そーだ、多摩川くん、一緒に帰ろうよ。」

        友恵と僕は暗くなった通学路を一緒に歩いた。
        僕は傘を持ってきてなくて、友恵の傘に入れてもらった。
        こんなところを誰か学校のやつに見られたら、困るなと思って、
        僕は速歩きになっていた。
        「多摩川くん、そんなに速く歩いたら濡れちゃうよ。」

        「え・・・あ・・・うん・・・」

        なんにも話す事が無くて、僕と友恵は無言で歩いた。
        小学生の頃から何度か同じクラスになって、今も同じクラスだけど、
        友恵とはほとんど話をしたことがなかった。

        友恵の赤い傘は小さくて、僕の右肩は雨にさらされていた。
        傘を持つ友恵の右手には、絆創膏がいくつか貼られていた。
        親指と、人さし指と、中指・・・

        「手、どうしたの?」

        「ん?・・・・ああ、本の整理してたときに紙で切っちゃって。」

        児童公園の前にさしかかったとき、雨が急に強くなった。
        今までに体験したことのないくらいの激しい雨だった。

        「うひゃー、ねーねー多摩川くん、あそこの、滑り台の下で
        雨宿りしようよっ。」

        「あ、う、うん。」

        公園の滑り台はコンクリート製で、大きな象の形をしていて、
        象の鼻の部分を滑るようになっている。
        胴体の部分には直径1mくらいの丸い穴があいていて、
        僕らはそこに入って雨宿りをすることにした。

        +++++++++++++++++++++++++++++++++++

        ・・・と、ココまで書いているうちに、何を書いているのか自分でも
        わからなくなってきました。
        何も考えずに書き始めるとわけわかんなくなりますね。

        ●友恵は実はやっぱりいじめられていた。(せつない)
        ●友恵という女の子は実は存在していなくて、僕の幻想だった。(ありがち)
        ●このあと友恵とのラブ・ロマンスが。(エロ妄想)
        ●友恵がボケ、多摩川くんがツッコミで漫才が始まる。(ココの日記でお馴染みの展開)
        ●友恵が「超ウケるんだけどー」を連発して多摩川くんがキレる。(6月26日の日記)
        ●友恵というのは篠原ともえだった。(だったらいいねぇ)
        ●ねっがっいーーましーてはー トモエーのーソローバンー♪(マイナー)

        ・・・などなどの展開が考えられますが、どれもこれも
        なんだかなぁな気分になってきたので、中断。

        そんな6月の夜明けです。



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