そんなわけで、室外機の点検に、
家の裏に潜入24時。(正確には午前11時。)
木々や雑草を掻き分けて室外機を探す探検隊一行。
(というか、僕。)
この日の気温は優に30度を越していて、
歩いているだけで汗がにじむ。
蚊は二酸化炭素に惹かれてやってくるので、
室外着に辿り着く1〜2分の間に足を5〜6ケ所
刺される多摩ぷう。
もしコレが蚊じゃなくて包丁だったら確実に
死んでいるところだ。
よかった、包丁じゃなくて蚊で。
(ポジティヴシンキング)
なにはともあれ、排水ホースが地面の、落ち葉の
積もったところに接しているようだった。
だから排水されずに逆流して、室内機のほうから
水が漏れてしまったのか・・・
室内機のパーツの隙間にビニールテープを貼って
いたのだが、貼っても貼ってもヨコモレが。
「多い日も安心」なんて言っていられない状況。
とりあえず、暑さと気持ち悪さとめんどくささと、
愛しさとせつなさと心強さと、部屋とTシャツと私と
酒と泪と男と女と・・・・で、今日のところは
応急処置として、接地していた排水ホースを
ちょっと持ち上げて浮かせるだけで引き返すことに。
「今日のところはこれくらいでかんべんしてやるゼ」
と捨てゼリフを吐いて、逃げるように退散。
ちょっとの応急処置で気を良くした多摩ぷうは
それからそのまま買い物やら散歩やらに行った。
数時間後に家に戻り、ニヤリとしながら
エアコンのスイッチを押す。
涼しい風が・・・
嗚呼、私は勝ったのだ。
勝利の美風に酔いしれる多摩ぷう26歳。
しかし数分後・・・
・・・ポタリッ・・・・ポタリッ・・・・
・・・嫌な予感が多摩ぷうの脳裏をよぎる。
・・・ポタリッ・・ポタリッ・・ポタッポタッ・・
ポタタタタタッ・・・
なぜっ!? なぜなんだっ!?
たしかに排水ホースを浮かせたハズなのにっ!
・・・ポタポタポタポタ・・・ポタタタ・・・
よせっ! く、来るなっ!
・・・あっ! そうかっ!
そうだったのかっ!!
あの時俺はビデオをダビングして高山に見せたんだ!
呪いを解くカギはビデオのダビングに・・・!
しかしもう遅い。
気付いた時にはすでに私のうしろには貞子が・・・
『リング〜貞子とエアコン〜』 完
というわけで、エアコンはまだ直ってません。