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木村明:尿路結石.
クリニックQ&A,冬号,p16-17,2010.


尿路結石の手術方法について教えて

Q.40 代男性。2 年前にも結石があり、その際は自然排出しました。 今回は9 ㎜ほどの大きさで、片側の尿管で尿の流れがとまり、 腎臓に負担がかかっている状態で、 手術を考えたほうがよいといわれましたが不安です。 手術法について教えてください。

回答者 木村泌尿器皮膚科院長 木村明

A.石が腎臓にある場合は衝撃波により粉砕。 尿管にある場合は内視鏡を併用する。

突発的な激痛は石が尿路をふさぐことによっておきる

尿路結石は、尿の通り道(腎盂、尿管)に石がある状態です(図1)。

尿路結石は腎盂で育ち、尿管へと流れていきます。 石が尿の流れをせき止めると激痛がおきますが、 尿が石の横を流れるようになると、 うそのように痛みが消えます。

痛みは、石の大きさとはあまり関係がありません。 むしろ、小さい石のほうが、痛みがおこりやすいとすらいえます。 これは、大きい石はあまり動けないので、 その場でゆっくりと大きくなるだけで突然尿の流れを塞ぐことがないのに対し、 小さい石はある日突然腎盂から剥はがれて落ちてきて、 尿管の細い部分につまるからです。

典型的な尿路結石の症状は、突発する激痛で、 石のある側の側腹部が痛くなります。 尿に感染のない限り発熱は伴わず、 また、胆石、虫垂炎などと違って、 痛いところを押されても痛みは増強しません。

このような激痛ではなく、 背部の鈍痛や血尿などで発見されることもあります。 痛みの発作がおきたときには、 救急医を訪れて痛み止めを処方してもらうことになりますが、 うまく効くと、たちまち痛みが消えてしまいます。 時には、何もしないうちに、うそのように痛みが消えることもあります。

診断には尿検査を行い、血尿(肉眼でわかるほど赤い場合と、 顕微鏡で見るとわかる場合とがあります)を認めます。 また、超音波検査やレントゲン検査で、石が映っていたり(図2)、 腎盂や尿管が膨らんでいたりすると診断がつきます。

石の幅が6㎜を超えると自然排石が難しくなる

治療には痛み止めを使いながら自然排石を待つ場合と、 手術を行う場合があります。 尿路結石のうち8割は、結石が小さいうちに尿路を通って、 自然に体外に排出されますが、 残りの2割は排出されないまま大きくなって、 治療をしなければならなくなります。

幅が6㎜までの石では、自然排石が期待できるので、痛み止めで様子を見ます。 石がだんだん下にさがってきて、尿管から膀胱に落ちてしまえば、 痛みから解放されます。そして、次の排尿のときに、尿と一緒に石が飛び出します。 幅が6㎜以下の石でも、自然排石にどのくらいの日数がかかるのかは予想できません。 石の幅が6㎜を超えると、自然排石の可能性は低くなります。

手術は、衝撃波による粉砕もしくは内視鏡併用で

石が腎盂の出口や尿管につかえている場合には、それより上流が拡張します。 腎盂が拡張しているのを放置しておくと、 腎臓に過度な負担がかかり腎臓の機能が失われてしまいますので、 あまり長く自然排石を待てません。

その場合には、衝撃波で結石を破砕する装置で治療します。 患者さんはベッドにうつ伏せになり、 水が満たされたゴム袋をからだに密着させます。 背中に衝撃波発生装置をつけ(図3)、 結石が焦点にあるかどうかを超音波で確認しながら衝撃波を発射し(図4)、 水とゴムを経由して衝撃波が体内に伝わります。 麻酔は原則不必要なので、治療後すぐ歩けますし、食事もとれます。 粉々になった石は尿に混ざって数日中に出てきます。

ただし、この装置が得意とする石は、腎臓の石で、 尿菅の石ではうまく粉々にできない場合があります。 衝撃波は結石を表面から少しずつ砕いていくのですが、 石が尿菅にぴったりはまり込んでいて石と尿管の間に隙間がない場合は、 砕いた破片がその場に留まるため、 中心部にエネルギーを伝える事ができません。

その場合は内視鏡手術を併用することがあります。 尿管鏡を、尿道・膀胱を経て尿管に挿入し、レーザーで砕石します。

よく「石を溶かす薬はないですか?」という質問を受けますが、 非常にまれなチスチン結石以外にはそのような薬はありません。 シュウ酸カルシウム結石やリン酸カルシウム結石では、 薬で溶かすという方法はありません。

結石の原因は、人によって異なりますので、一概にはいえませんが、
日常生活においては
・水分の摂取量を多くする
・適度な運動をする
の2点に気をつけていただけばよいでしょう。

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