link to PSA top page

放射線のやけど
Q.父(80歳)が、前立腺がん(低分化型)のため、ホルモン療法を受けています。現段階では良く効いています。しかし、ホルモン療法の場合、その再燃は現段階では回避できないとのことですよね?素人考えでは、最近読売新聞に掲載された小線源療法で少しでも、がん細胞を減らした方がホルモン療法だけで再燃におびえる日々よりも良いように思います。しかし、限られた病院でしかやっていないように書いてありました。小線源療法について教えてください。

A.低分化型はあまりいい適応ではありません。小線源療法は前立腺に放射線を周囲数ミリにだけ出す、小線源を前立腺内に数十個差し込むだけの治療です。どういう間隔でどこに入れるかの計算はコンピューターでやります。実際の差込は超音波で見ながらやります。 小線源療法は放射線を周囲数ミリにだけ出すだけですから、癌が前立腺の外にはみ出していたら効きません。 低分化型の癌は前立腺の中だけに留まっていない確率が、高分化型の癌よりはるかに高く、小線源療法だけではPSAを充分長い間抑えられないことが、すでにアメリカで明らかになっています。
これに比べ、外照射は前立腺への通り道をほぼ同じ条件で焼いていくので、外照射のほうが癌が前立腺の外にはみ出しても、効く可能性があります。低分化型の癌の場合(グリーソンスコアが7以上)は小線源療法に外照射を追加します。
ちなみに重粒子線も体外からあてるのですが、前立腺への通り道ではあまりエネルギーを消費せず、ある深さまで行ったところで重粒子が崩壊してエネルギーを放出するものです。

Q.お忙しいのに、こんなに丁寧にご説明いただき感謝します。可能性を探って、決してあきらめずに、父の癌と戦っていこうと思います。 もし、再燃癌を抑える治療法が新しく誕生しましたら、またご助言いただきたく思います。 このホームページのおかげで、頭の中の整理ができます。ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。