ホームページを見て来院した慢性前立腺炎患者の検討

木村 明



【目的】1997年に前立腺についてのサイトを開設し掲示板も併設したが、掲示板への書き込みは前立腺炎に関するものが多く、次第に前立腺炎で有名なサイトに成長した。前立腺炎患者は診察に長時間を要するので、前立腺炎専門外来を、2000年10月に開いた。その後4年間にサイトを見て来院した慢性前立腺炎患者について検討した。
【方法】専門外来を受診した慢性前立腺炎患者は4年間で105例であった。年齢、住所、罹病期間、治療歴についてまとめた。
【結果】年齢は14歳から68歳、平均38歳、住所は区内5名、それ以外の都内47名、神奈川・埼玉・千葉46名、それ以外7名であった。自ら前立腺炎を疑って来院したのは15名であり、90名は他院での治療で完治しないため来院した。治療期間は2週間から20年(平均2.5年)であった。
【結論】週半日の診療体制にもかかわらず、多くの患者が来院したのは尿路感染消失後の不定愁訴を取り合ってくれる医師が少ないためと思われる。複数の病院での治療を経験し、インターネットで情報収集している前立腺炎患者の診察には長時間を要すが、尿路感染の所見のない会陰部痛という点では間質性膀胱炎と似通っている。働き盛りの男性を悩ませる疾患の研究と診療に、より多くの泌尿器科医が取り組むことが望まれる。