PSA異常の方が前立腺生検を受けるか悩んだ時に読むページ

癌の可能性が高い人だけに日帰り6箇所生検を行っている横浜市都筑区の木村泌尿器皮膚科です。
健診でPSA異常を指摘され、入院検査を指示されて悩まれている方に読んで欲しいページです。

フライデーを初(?)購入


ディオバンに関する一連の論文に疑惑が持ち上がっています。 京都府立医大の辞任した教授の論文(すでに撤回)を読んでみたいと思っていますが、 循環器内科医の娘は日本循環器学会誌のバックナンバーを持っているでしょうかね。

京都府立医大の疑惑は、わが母校にまで飛び火しかけていて、フライデーで取り上げられたので、購入して読んでみました。

フライデーを買うのは本当に久々。ひょっとしたら、自分で買って読むのは初めてかも。 フォーカスのほうは、もう廃刊になったんですよね。

わが母校の教授が、千葉大学時代に書いた論文は見つけることができました。

ディオバンとアムロジンは降圧効果では同じだが、ディオバンはアムロジンより、心臓・腎臓を守る作用がある、 ディオバンは降圧効果だけでなく、臓器保護作用があることを主張した論文でした。

血圧の下がり具合は同じ、というのがこの結論には大事なわけで、 だから、降圧効果はアムロジンと同じでも、ディオバンを使う方がいいよ、ということになるわけです。

仮にディオバン群の血圧の変化のグラフがアムロジン群より低ければ、ディオバンは血圧を下げたから左心室肥大を予防できたんでしょう、と言われ、 仮にアムロジン群の血圧の変化のグラフがディオバン群より低ければ、アムロジンは血圧を急激に下げたから腎臓の負担になったんでしょう、と言われ、 ディオバンは降圧効果以外に臓器保護作用がある、との主張に反論されてしまいます。

京都府立医大の論文では両群の血圧の平均値がぴったり同じ、というのが、 著者のなかに、メーカーの社員がいたことが後でわかったことも加わり、 美しすぎるデータで不自然と、同じような集計をしたことのある医者から言われているんですね。

2013年5月20日の院長ブログ原稿


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