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第4章勝手に生きろ!南アルプス編 2000年 8月12日〜8月30日
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ムンク60kmの渋滞に巻きこまれる
 (快楽登山31日目)
8月12日(土) 現在地=長野県伊那市

  朝、5時起き、睡眠時間2時間、新宿西口の高速バス乗り場に向かった。まだ6時を少し回ったばかりというのに、ターミナルにはお盆休みの人であふれかえっている。しかも、「中央高速ではすでに60kmの渋滞ができています。到着時間は3時間以上の遅れが見込まれます」との場内アナウンス。私は6時半出発のバスで長野県伊那市に向かったが、やはり大渋滞のおかげで目的地に着いたのは、14時10分だった。
 ポンポコはこの2、3日ハエにまとわりつかれた経験から、私の到着までに銭湯でサッパリし、コインランドリーで服から靴まで洗濯していた。落ち合ったのは伊那市駅から歩いて3分の蕎麦屋。2週間ぶりに見た顔は、以前の真ん丸顔と違って頬がこけているような……。
 蕎麦屋の席につくなり、「銭湯で測ったら、71.5kgになってたよ」と得意顔のポンポコ。出発から8.7kgの減量に成功。目標の68kgまではあと3.5kgである。天ザルの大盛り(2枚)とビールを流し込みながら、近況を聞かせてくれる。やせたせいか、疲れがたまっているせいか、ポンポコの声がハスキーになったような気が……。
 本日の宿泊は「伊那ステーションホテル」だ。名前は立派だし、市内では大きなホテルの部類に入るだろうが、このホテルがすごかった。何がスゴイって、完全に時代に取り残されていて、30年前にタイムスリップしてしまったような佇まいなのだ。
 建物は老朽化し、館内はなんだか薄暗い。チェックインしようとしたら、フロントのおじさんがロビーのソファーで寝入っていた。暑いと思ったら、「資源節約のため冷房は28℃」と断り書きが。ホテルの2階にはロマンポルノ上映の映画館を併設。3階の食堂はいつ開いているかわからない。地下にもたくさんの客室が。部屋には古ぼけた小さなピンクの扇風機。冷蔵庫はなく、中国のホテルにあるようなアルミのポットが置かれていたが、中にはお湯すら入っていない。浴室の石鹸は家庭用の大きなものが使いまわしされている。テレビは懐かしのガチャガチャまわすダイヤルのやつ。しょうがないツインで1泊7400円なんだから。
 部屋の中にいるとあまりに暑いので、ポンポコと私は伊那の街に出た。都会の流行に侵食されていないこじんまりとしたいい街だ。私たちは2人で1時間だけカラオケ(さすがに30代の2人の選曲は古い)を楽しみ、馬肉など地元の料理が食べられる居酒屋へ。ここで、出発から1ヶ月を記念して祝杯をあげ、このホームページのためのバトルトーク?を行った。その内容は近日公開! お楽しみに。
 
 
灼熱の国道を20km以上歩く快楽登山32日目)
8月13日(日) 現在地=伊那市から長谷村へ  

 きょうも伊那市はいい天気。きのうの休息日から一転して、きょうから日本縦断登山再会。私が仕事で15日には帰京しなければならなくなったため、予定がかなりタイトになりそうだ。残り3日間で仙丈ヶ岳で登山しようというのだが、山の麓まで行くのも当然徒歩だから、果たしてそんなハードな日程を私がこなせることやら……。
 とにかく伊那市から国道135号をひたすら歩いて、南アルプスの登山口へと向かう。山の素人ムンクには舗装されたほぼ平坦な道を歩くだけでもヘトヘト。だって、ここ数日仕事が忙しくて、睡眠時間は少なかったし、ザックの重さは10kg以上もある。おまけに、日陰のない国道は直射日光がジリジリ照りつけて、体力が消耗される。
 すっかり野生をとりもどしたポンポコにとって、きょうの道のりはハイキングみたいなものだ。豊かに実った田園風景を横目に井上陽水の『少年時代』を大声歌う。「なーつやすーみ、春休み」とインチキ歌詞で。たしかにこれぞ日本の夏という風景だったなあ。四方を山に囲まれ、ポツンポツンと田舎家が立ち、稲穂が風に吹かれて緑の波ができる。セミの声、入道雲……。あー、この重たい荷物さえなければ。
 私の体力のなさがわざわいして、きょうの予定をすべてこなすのは難しくなった。そこで、南アルプス行きのバス停にもなっている仙流荘近くでキャンプすることになる。といっても、きょう1日で20km以上は歩いたことになる! 途中、夕方5時ごろ国道沿いで休憩していたところ、車で通りかかった地元の人たちに、「乗せていってあげようか」と3度も声をかけられる。「オマエが横になっているからよっぽど疲れて見えたんだろうな」とポンポコ。「疲れて見えるんじゃなくて、本当に疲れてるの!」と私。
 しかし、せっかくのご好意だが、ポンポコの旅はすべて徒歩で行くことが目標のひとつになっている。私もここまできたら意地である。あと2q歩いて、仙流荘に向かう。先ほど声をかけてくれたおじさんの話では、仙流荘の前の河原がキャンプ地になっていて、500円でお風呂にも入れるという。
 ポンポコは「風情のないキャンプ地だ」と言うが、水道もあるし、お風呂も利用できるなんてありがたい限り。仙流荘は満員のようだが、キャンプ地はポツンポツンと人がいるだけ。早速、私たちはテントを張り、夕食の準備にとりかかる。夕飯は重たいのを覚悟で持ってきたキュウリ5本とソーセージとフリーズドライのカレーとご飯。「やっぱりナマモノはいいねえ」とご満悦のポンポコはきゅうりにもろ味噌をつけて日本酒をグビグビ。本当に幸せそうな顔で食べている。
 食後に行った仙流荘のお風呂は立派で、お湯につかると1日の疲れが癒される。でも考えてみれば、明日からが登山本番。がんばらなくちゃ。


  
ちょっと小休止
■ポンポコ写真館  撮影=ポンポコ浦澤、登山者の方

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     写真右は7月19日白馬山でのポンポコ浦澤、左は剣沢付近でキャンプを張ったときのポンポコの
     テント(手前黄色のテント)。北アルプスは雪渓が多くて、ポンポコはストックを折り、滑落しながら
     も果敢に前進した。



ムンク敗退。仙丈ヶ岳登山をあきらめる
(快楽登山33日目)
8月14日(月) 現在地=仙流荘〜丹渓山荘付近

 このままではあと2日間で、私が仙丈ヶ岳を登って東京に帰るのは不可能と判断したポンポコ。そこで、朝、私だけ仙流荘から戸代大橋まで南アルプス林道を走る長谷村営バスに乗ることになった。バスの乗車時間はわずか10分だが、徒歩で行くポンポコには1時間半かかる道のりである。そこで、ポンポコは7時にキャンプ地を出て、私は8時20分のバスに乗って出かけることにした。
 ポンポコは私が到着するより先に戸代大橋にきていた。「さあ、きょうはきのうの1.5倍は歩くよ」とはりきるポンポコ。いよいよ南アルプス登山の始まりだ。きょうの天気はピカピカの快晴。見渡す山々には雲のひとつもかかっていない。しかし、おかげで暑い!木陰のある山道を歩いたのは、最初の1時間ほどであとは河原を歩くことになった。
 この河原歩きのキツイこと。川幅は5mもあるかないかなのに、河原はやたらとだだっ広い。幅50mはあるだろうか。足元の石はゲンコツ大から何トンもあるような大岩まで、大きさが一定していないから歩きにくいこと。ポンポコがストックを貸してくれたが、河原の石に跳ね返されてうまく刺せない。しかも、日陰がない! きのう国道歩きよりもキツイ。
 「ポンポコー、休憩まであと何分?」私たちは1時間おきに休憩を取ることにしているが、体力のない私は休憩を支えに歩いていた。もう、目の前の山並みを楽しむ余裕などなかった。3時間ばかり歩いてもまだ河原歩きは終わらない。疲労困憊している私を見て、「よし、一緒に仙丈ヶ岳に登るのはあきらめよう。これから昼メシをかねて昼寝タイムだ」と予定の大幅変更を口にするポンポコ。「えー、せっかくきたのに私はどの山にも登らずに帰るの?」と私。でも、これからきのう以上の距離を歩かないと仙丈ヶ岳には登れないと聞き、そんなの絶対ムリと断念した。
 予定変更で、河原の乾燥しきった流木を集め出したポンポコ。「これで焚き火するぞー」とはりきっている。さすが野生児、手際良く石でカマドを組み、薪をくべる。小枝に着火したらたちまち火がついた。この直後、疲れきっていた私は木陰で銀マットをひいてお昼寝。あー、これが気持ちいいこと。標高が少し高い地点にいるのか、木陰に入るとかなり涼しい。川のせせらぎ、セミの声を聞きながらウトウト。しばらくすると、「おーい昼メシできたぞー」とポンポコに起こされた。ありがとうポンポコ!
 食後、汗まみれの身体を拭おうと川辺に向かう私。コッヘルで冷たーい川の水をすくい、頭にかけていると後ろから「オマエ、よくこんな冷たい水で洗えるな」と言われる。でも、しばらくすると「なんか気持ちよさそうだよなあ。飛び込んじゃおうかな」と言うなり、服を脱ぎ捨て、ザブン! 川の深さは膝丈ぐらいしかないから危険はないけど、よくやるよー。足をつけているだけでしびれてくるくらい冷たいのに。「身体中がキーンときたね。50度のワイルドターキーを飲んだときの感覚に似ている」とご満悦だ。
 ポンポコは「こうやってのんびり行くのも快楽登山だね」と喜んでくれた。よかった、よかった。結局、河原で3時間半も休憩していたらしい。
 今晩は、この河原から1時間の川と川に挟まれた小高い砂地で野営。ムンクにとって野宿は初めての体験だ。


遭難するかと思った!(快楽登山34日目)  
8月15日(火) 現在地=北沢峠〜仙丈ヶ岳山頂付近?

 あれは深夜の3時ごろだっただろうか。外は真っ暗だった。テントを打つ雨音と、テント内にこもる湿気の不快感で目が覚めた。ポンポコのテントは基本的には1人用、高さは膝立ちできるくらいだ。その中に2人で寝て、大きなザックまで入れているから、寝返りも打てないほど窮屈な状態だ。
 2人の体温と外の温度差が大きいせいか、内部の結露がひどい。テントに触れているシュラフがジットリと濡れている。しかも、天井からは雨漏り! 「ねえ、雨漏りして、ポンポコのシュラフがベタベタになってるよ」と揺り起こすが、「あぁ、修理する前はもっとひどかったからこれくらい大丈夫だよ。もうちょっと寝ようよ」と動じない。さすが百戦錬磨のポンポコさんだ。
 しかし、私は寝られない。テントの中も身体もジトジトして気持ち悪い。不快で眠ることなんかできそうもない。それよりも、激しく降りつづける雨音が不気味で仕方がない。いまテントを張っている場所は左右を流れる2つの川からはたぶん20m以上は離れているけど、増水したら取り残されて、遭難するんじゃないか。川は大丈夫でも、登山道で崖崩れでも起きて先に進めなくなるんじゃないか。いろんな不安が頭を過る。それぐらい雨量が多いのだ。
 5時半ごろ空が明るくなりはじめたころ、ありがたいことに雨音がやんだ。助かった! 幸いにして両側の川も増水していないようだ。私たちは出発の準備を始める。テント内の荷物をザックに詰め込んでみると、テントの中が水びたしだったことがわかった。タオルで2回も、水を含ませて搾り出したほどだ。
 きょうはここから3時間ほどの山道を登り、北沢峠を目指す。私はそこでポンポコと別れてバスに乗り、広河原→甲府駅→新宿と乗り継いで帰るつもり。ポンポコはそこから仙丈ヶ岳の山頂近くの山小屋を目指す。
 きょうの山道は素晴らしい景色だった。最初の1時間は傾斜が厳しかったが、以降は比較的平坦。湿気が多いせいか、登山道を囲む森は屋久島の森のように、苔むしていて緑の絨毯を敷き詰めたようだ。そうかと思うと、山の中腹とは思えないほど広々とした平らな森が広がる。木々の間から薄日が差してきてなんとも幻想的な光景に見とれる。遠くで羽の野鳥が掛け合いでおしゃべりしているのが聞こえてくる。足元にはいかにも毒々しいオレンジ色をしたキノコが兆発するように生えている。
 ポンポコがゆっくり歩いてくれたので、森のいろんな表情を楽しむことができた。「こんなに下草が生えてない森も珍しい。いままではなかった。なかなかいい森だね」とポンポコも楽しんでいる様子。霧がたちこめていたが雨には降られなかった。
 11時半近くに北沢峠を目前にする大平荘に到着。そこで小屋の方にお願いしてポンポコのお弁当を分けてもらう。おまけにいただいたゆでトウモロコシの甘いこと! 食べるとすぐに、北沢峠のバス停に向かう。登山客が多くて50分ほど臨時バスを待つことになった。いよいよバスに乗り込む私、見送ってくれたポンポコはこれからすぐに登山に向かう。この登山のゴールまであと約2週間。とにかく無事に帰ってきてと願うばかりだ。

■ポンポコ写真館  撮影=ポンポコ浦澤、登山者の方

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        写真右は阿曽原温泉へと向かう水平道で遭遇した巨大ナメクジ? ムンクはこの写真を
        ジャーマンドッグを食べながら見ていて思わず飲み込むのをためらった。だって色といい
        大きさといい私のかぶりついていたソーセージにソックリ。ヒャー気持ち悪るー。
        写真左は7月23日、剣岳を背に雪渓でポーズをとるポンポコ浦澤。出発から10日、まだこの
        頃は立派なポンポコ腹健在だった。


仙丈ヶ岳を登ったはず(快楽登山35日目)
8月16日(水) 現在地=仙丈ヶ岳付近

 きょうはポンポコからの電話がない。予定では今朝早朝に仙丈ヶ岳の山頂に立ったはずなんだけど。4日間私と一緒だったから、身体が鈍ってしまったんじゃないかと心配。3000m級の山が連なる南アルプスはポンポコにとっては初体験。里に下りることもほとんどないらしい。しばらく電話もかかりにくくなるかな。


「オレはもう枯れた」(快楽登山36日目)
8月17日(木) 現在地=北岳付近

 相変わらず南アルプスの天候はよくないらしい。昨日の仙丈ヶ岳登頂につづき、きょうの11時40分には北岳の山頂に到達したポンポコだったが、白い霧が広がって雲海も下界も見ることはできなかった。あすは3000m級の間ノ岳と農鳥岳に挑戦する予定だと話していた。
 ところで昨日のポンポコは人の通らぬ登山道に入り込んだために、道に迷ってしまったのだが、精神的な焦りはまったくなかったそうだ。「出発当初、北アルプスで道に迷ったときには、青年のようにドキドキして緊張した。でもいまは、違う。『迷ったら引き返せばいい』と冷静に考えられる。老人のように枯れた気持ちで受け止められる。仙人みたいな境地かなあ。すべてが順調、順調」だって。
 それが経験の蓄積なのか「慣れ」なのか私には知る由もないが、落ち着き払った彼の声を聞いていると、説得力があるような。でも、気を緩めるんじゃないよ。まだ、ゴールまでは2週間はあるんだから。
(ポンポコ浦澤のコメント)
 実はオレにとって南アルプスの登山は初めての体験だ。かつて北アルプスや中央アルプスから眺めた富士山があんなにキレイだったんだから、南アルプスから見るより近い富士の姿はどんなに美しいか。いまのところ天候に恵まれず残念だけど、これから先が楽しみだね。


しまった、あんなに早く電話が切れるなんて(快楽登山37日目)
8月18日(金) 現在地=農鳥岳付近?

「もしもし、さっきは電話に出られなくてゴメン。人に会ってたの」「いいよ」「いま私ね、蔵前にいるんだよ。お昼は≪駒形どぜう≫でどじょうを食べちゃった。柳川おいしかったよ。今度はポンポコと一緒に行きたいな」「えー、ズルイ自分だけ!」プツン……、シーン。
 こんなくだらない会話だけで、ポンポコからの電話は切れてしまった。うーん、残念。こんなことなら、いまどこにいるのかを最初に聞けばよかった……。
 3日前には、ポンポコと南アルプスに至る峠越えをしていたなんて、いまでは遠い昔のようだ。「いまのうちに、この森の清々しい空気をいっぱい吸っておけよ」とポンポコに言われて、山歩きのときに、うーんと身体中に溜め込んだつもりだったのに。東京に戻って、仕事に追われていたら、瞬く間に森からもらった貯金を使い果たしてしまったようだ。精神的にも肉体的にもひからびて、潤いがなくなっているのがわかる。
 きっとポンポコさんは、きょうも森から元気をもらってズンズン山道を進んだことでしょう!

 それではきょうは久しぶりにポンポコ浦澤の登山日記の抜粋を紹介します。


  ポンポコ浦澤の登山日記

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 7月29日飛騨高山の料理旅館花岡にて。久しぶりのご馳走を前に大喜びのポンポコ浦澤。しかし、白馬山荘で食べたカツカレーのほうが美味しかったらしい。「ひとくち食べて体が震えた」カツカレーって
一体どんな味だったのだろう。

        7月30日(日) 飛騨高山にて
        「きのう久しぶりに旅館のテレビでナイターを見た。清原がホームランを打った。
        絶好調のようだ。さんざん苦労し、罵倒され、それでもくじけずに結果を出した。
        プロ魂に感服すると同時に、力の抜けた自然体のスイングに感心した。俺もあん
        な風に力を抜いて山を歩きたいと思った。
        ただ目的地までひたすら速く、しゃにむに歩くだけでは、この山行の意味がない
        (ついついそうなってしまうのだが……)。もっと力を抜いて楽しんで、印象深い、
        感性豊かな登山がしたい。
        それから食べ物についてだが、山で思っていたほど、里の手の込んだ料理が
        うまいと思えなかった。もちろんうまいのだが、”感動的食”という意味では、白鳥
        山荘のカツカレーのほうが断然上だったように思う。あんなに豪華にいろいろ食べ
        たのに、人間ってぜいたくなもんだな」


ポンポコからの連絡なし(快楽登山38日目)
8月19日(土) 現在地=北荒川岳付近かなあ?

 残念、きょうはポンポコからの電話がない。以前なら1日でもポンポコからの連絡がないと、道に迷ったんじゃないか、崖から落ちてウンウン唸っているんじゃないか、と心配したものだが、いまはケータイの電波の届かないところにいるだけ、大丈夫、ポンポコは元気にやっている、と考えられる。出発から40日ちかくもたつと、私も慣れたもんだ。
 さて、先週ポンポコと伊那市で落ち合ったときに預かってきたフイルム(北アルプスでの撮影分)の現像が先ほど上がってきたので、きょうはポンポコ浦澤の最新写真と登山日記を紹介します。


  ポンポコ浦澤の登山日記

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 8月1日(火) 槍ヶ岳にて

      「調子はやや戻る。それでも高度のせいか、息切れがひどい。槍は絶景。槍から奥穂への
      ルートは、やはり特別なものがある。特別な星空。特に星明りの下ぽっかりと雲海の上に
      浮き上がっていた笠ヶ岳の姿は忘れられない。
       朝焼けも素晴らしかった。みんなわざわざ起き出して、すずなりになって見ていた。確かに
      朝焼けは美しいけど、みんなの様子を見ていると、感動したがっているんだな、と思った。俺
      はどちらかというと冷静。キレイなものを見すぎたせいか? 
       みんなそれぞれ、恋人や友人、仲間と一緒だから、俺のようなソロの人間は人と触れ合う
      機会が少ない。山登り自体は1人でするものだが、食事をするときや夜は、やっぱり同伴者
      がほしい。”快楽”もしかり。1人じゃどうも間が抜けている。ありふれた結論で申し訳ないが、
      ”快楽”にもやはりパートナーがいるらしい。
       俺1人しか知らない美しい景色がまた増えてしまった。せめて帰ったら、ムンクにとくと説明
      してやるか」
      
 写真左は槍ヶ岳キャンプから見た朝焼け。早朝4時28分オレンジの光に山の稜線が。
       中央は前穂、ついつい迂回してしまいがちな山だが、登る価値は十分。
       右は御嶽山・三の池避難小屋前の朝焼け。雲海の美しさではこの旅一番。


電波、あとちょっとで届かず(快楽登山39日目)
8月20日(日) 現在地 =塩見岳付近?

 せっかく、今朝の8時にポンポコから電話があったのに。出てみたけど、声が聞こえない。きっと南アルプスに入って、里におりることが少なくなったから、ケータイの電波が届きにくいんだろうなあ。あれだけ楽しみにしていると言っていた南アルプスからの富士山は見れたかな? これで3日も現在地が確認できない。ポンポコさんはどこで、どーしていることやら。
 とりあえず、きょうもポンポコの登山中の写真と登山日記を公開します。


ポンポコ浦澤の登山日記

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     写真左=8月6日(日)、ポンポコ浦澤はこの国道361号線の田舎道をトボトボと徒歩で歩いた。そしてその前日に泊まった
     のが右のダム。ポンポコのテントは右端の黄色のやつ。里に下りると、キャンプ地も多くはなく、テント設営の場所に苦労する。
     この日もダムに人通りが多くてポンポコはなかなテントが張れなかった。
     「だって、そこはテント禁止ですとかいって通報されると困るから」とポンポコ。

 8月6日(日)  乗鞍から御岳に向かう途中の村にて
    「ここ数日山道より国道歩きが多く、この旅は山登りだけでなく、日本の田舎、ド田舎を歩く旅でもある
    のだと気づく。
    御岳山の登山口を目指してトボトボ歩いていると、これぞ日本の原風景といった村を通った。「いや〜
    まさしく田舎、いやド田舎だなぁ〜」と思っていると、わきをオバちゃんの原チャリがノーヘルで追い越し
    て行く。そう、こんな田舎ではヘルメットなんてかぶる必要はないのだ。
    農家の軒下にはモンペがほしてある。風呂炊き用の薪が壁いっぱいに積んである。畑ではトウモロコ
    シ、トマト、その他俺にはわからないがたぶん自分の家で食べるのだろう。いろいろな野菜が少しずつ数
    多く植えられ、豊かに実のっている。
    こんなのに比べたら、ふだん俺が食っている野菜なんて工業製品みたいなもんだ」 


手ごわい”鉄壁の南アルプス”(快楽登山40日目)
8月21日(月) 現在地=もう私にはわからん。どこだー、ポンポコ!

 きょうの東京は蒸し暑かった。2、3日前は涼しくなりかけてたのに。また真夏に逆戻りか。でも、きょう会社の帰り道で気がついた。夜になっても暑苦しそうに鳴いていたセミの声が聞こえない。それに変わって虫の音が……。きっと、山ではもうトンボが飛んでいたりするんだろうな。そんな山の様子を聞きたくても、ポンポコからの電話は届かない。南アルプスの高い壁がウラメシヤー。
 きっときょうのポンポコは……(以下私の想像)、
 荒川岳山頂付近に4時ごろ到着。早めの夕食のあと、どこかの山小屋で手に入れたウイスキーをチビリチビリやりながら、伊那市で買った宮部みゆきの小説を読む。日が暮れてテントに入り、ヘッドランプの明かりの下で、私が渡したチビノートに登山日記を書きつける。「あー、疲れた。3000m峰の連続で体力消耗。でも、高地では基礎代謝が高まり、地上より痩せやすいというから、目標の68kgも夢じゃない!」なんて書いているに違いない。
 さて、この文章を書いている22時10分、私のケータイに電話が。ケータイの表示は「非通知」で雑音だらけで相手がだれなのかもわからなかったけど、「ポン(ポコ)……」と聞こえたような。でもこんな遅い時間(山の夜は早いからね)にポンポコから電話がかかってくるはずもないか。今度確かめてみよう。


ポンポコ写真館 
         きょうはムンクいちばんのお気に入りの写真を大公開。私はこれを目にしたとき思わず、
         「わー、天国のステージだ」と感激してしまった写真です。
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 8月8日早朝4時37分。御嶽山の山頂近くにて。朝焼けに浮かび上がる雲海がご覧いただけるだろうか 

            写真のポンポコ浦澤の足元を見ていただきたい。トレッキングシューズではなく、
            サンダル履きである。彼はこの絶景を見るために起き出したのではなく、ちょっと
            トイレかなんかでテントを抜け出して、この”天国”に遭遇したのだ。その偶然性が
            ポンポコ浦澤には重要なのであり、この景色を目標にして行動するのは、感動が
            半減するというのだが。だけどねえ、ポンポコさんのように会社を辞めて(この旅の
            ために辞めたんじゃないけど)日本縦断登山をしたり、11ヶ月もかけて世界一周で
            きるような贅沢な時間の使い方をできる人間はそうはいないのだ。


南アルプスの山小屋に公衆電話はないのか?(快楽登山41日目)
8月22日(火) 現在地=赤石岳に向かっているかなあ

 もう5日間になります。ポンポコの現在地が確認できなくなって……。しかし、ケータイが通じなくても山小屋に公衆電話ってもんがあるでしょうに。どうしてポンポコは電話をくれないのか。
 快楽登山ももうあとわずか。連日、3000m峰への挑戦が続いているはずなのに、それをこの「速報」でお届けできないのは、大変残念だ。たぶん、来週のいまごろは、3000m峰21座の最後を飾る富士山を登り終えていることだろう。しかし、ポンポコのゴールは太平洋の海水に触れなければ終わりにならないから、この長い旅の終わりは今月末日になるかなあ。
 
 きょうは、先週ポンポコと伊那市で合流した初日に、居酒屋で繰り広げた「快楽登山バトルトークその1」をお送りします。

       
ポンポコとムンクの≪快楽登山バトルトークその1≫    8月12日伊那市の居酒屋にて

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        ムンクの写真初公開。     ポンポコ浦澤カラオケで熱唱。8月12日
           男のコじゃないよ。      伊那市での休息日でのヒトコマ。いつも
                            の速乾性素材山用Tシャツを全部洗うた
                            めに、里におりてこのアロハを買った

       今回のテーマは「減量」
     
ムンク きょうで「日本縦断登山」出発から1か月たちました。きょう銭湯で体重を測ったとき、
        何kgになってたんだっけ。
        
ポンポコ (胸を張って)71.5kg。どうだ!
        
ムンク ということは、8.7kg減ですか。すごいね。でも、ずっと登山してると運動量がハンパじゃ
        ないし、食糧だって限られているから、たいして苦労もしないで痩せられるんじゃないの?
        
ポンポコ 何言ってんだよオマエ。俺、すごい減量を意識してるんだぜ。一日が終わって、ほかの
        登山者がビールをグビーとやっているのを横目で見ながら我慢。朝からたくさん食べて、力をつけ
        て登りたいなー、と思ってもレモンティーとカロリーメイトで我慢我慢。摂生してるんだからな。
        
ムンク そうでしたか。でも、ポンポコは大学時代にボクシングで試合前にはかなり厳しい減量をし
        ていたんでしょう。ダイエット登山とどっちがキツイ?
        
ポンポコ んー、ボクシングの減量のほうが大変だったか。だってあのときは、もともと65kgしかな
        い体重をさらに絞って56.7kgにしてたんだから。
        
ムンク よくそんなムリな減量で、東京都4位になんてなれたね。それが最近は80kgにもなって。
        なんたる堕落。
        
ポンポコ そうだな。いまはたまりすぎた余剰脂肪を減らしているにすぎないかもな。しかしいまみ
        たいに食欲をコントロールしてたり、食べ物に不自由していると何でもないものがウマイんだよな。
        
ムンク この旅でいまのところ一番おいしかったのは?
        
ポンポコ 何と言っても、近代的で高級な白馬山荘で食べたカツカレー! カレーを食べて震え、
        カツを食べて震えたね。でも、あれを街で食べたら何てことはないカツカレーなんだろうな。
        それから、登山者の人にもらったキュウリ。味噌をつけてポリポリ。山でナマモノなんてなんという
        贅沢。そうそう、やっぱり、パスタやラーメンより白米ね。白いご飯。これも登山者の人にもらった
        んだけど、コメが一番。熱湯でつくるアルファ米はまずい、なんて声をよく聞くけど、俺には十分
        うまかった。
        
ムンク 山でも相変わらず食いしん坊ですな。
        そんなんで目標体重68kgは達成できるのでしょうか。
        
ポンポコ 確かに減量のペースが落ちている気が。出発当初、北アルプスを登っていたころには、
        みるみる痩せていくのがわかった。痩せたおかげで、靴はゆるくなったし、以前ほど汗もかかなく
        なったよ。でも、最近は大きな変化はないし、痩せにくくなったかもな。とは言っても、2、3日前に
        木曽福島のスーパーのトイレによって驚いたね。鏡に映っていたの顔は、真っ黒に日焼けして、
        ガイコツのような髭面の男だったんだ。よく見ないと自分とはわからなかったもの。
        
ムンク 出発から北アルプス登山で、約5kgの減量。中央アルプス登山で約4kgの減量。最後の
        南アルプス登山で、3.5kg痩せれば目標達成か。不可能じゃないですよね。まあ、きょうはとり
        あえず、出発から1か月、無事過ごせたことに乾杯しようじゃないの。ほら、この馬刺しおいしそう
        だよ。
        
ポンポコ 馬肉ステーキもうまそうだ。よーし、食おう!!


ポンポコ様連絡待ってます!(快楽登山42日目)
8月23日(水) 現在地=もう聖岳も登頂したのかなあ?

 すみません。きょうもポンポコさんからの電話はなし。こんなに長い間連絡が取れないのははじめてで、ちょっと心配になります。
 たぶん3000m峰の登山も一段落するころなので、明日はきっと「最後の富士山目指して、がんばって歩くぞ!」とケータイが入るでしょう。
 ということで、きのうに引き続き「快楽登山バトルトークその2」をご覧ください。


ポンポコとムンクの快楽登山バトルトークその2≫      8月12日伊那市の居酒屋にて

      thm_michi0001.jpg    thm_2260001.jpg

      写真撮影=左/ポンポコ浦澤、右/ムンク
      ポンポコの「日本縦断登山」は山道を歩くだけではない。全行程を徒歩で行くことを目標にして
      いるので、写真のような田舎道や街中も大きなザックを背負って歩く。だからどうしても地元の
      人からは「コイツ何者?」といういぶかしげな目で見られる。



     今回のテーマは「ひとりで登る理由」

     ムンク  この登山を始めて間もない北アルプス山行途中で、ポンポコさんは何度も「孤独が
     辛い」と言っていましたね。そもそもどうして「単独日本縦断登山」をしようと思ったの? 
     ポンポコ  俺、以前は山岳会に入ろうと思ったこともあったんだけど、踏みきれなかった。そ
     れは登山って、こういうものだという思いがあったから。
     「自分で自分の命を管理する」。それが登山なんじゃないかなあ。だから、リーダーに従って
     ルートや休憩時間や場所を決めてもらうのは、ラクかもしれないけど、それでは「自分の命を
     自分で管理する」ことにはならない気がして。だからひとりがいいんだよ。
     ムンク  まあ、ポンポコはかなり体力もあるし、山の経験があったから、自己管理しながら
     自分のペースで登りたいと思ったんだろうね。
     ポンポコ  よくさあ、山の朝は夜明けとともに出発するのが常識、なんて言われるけど、山の
     自然を理解し、リスクを自分で管理できるなら、10時に出発したって構わないんじゃない?
     グループで行くとこんな理屈は通用しないよ、きっと。
     ムンク  そのわりには、ポンポコさんの「登山日記」にはグループ登山の人たちが、にぎやか
     に打ち上げでお酒を飲んでいるのがうらやましかったとか、ファミリーキャンプがうらやましかっ
     たとか書いてあったけど。これ、どういうこと?
     ポンポコ  それはねえ、歩くのは一人がいいけど、キャンプは仲間同士でワイワイやるのが
     イイってこと。
     ムンク  そんな無茶な……。じゃあ、気心の知れた山の仲間がいて、その人が「日本縦断登
     山」に一緒に行ってもいいと言ってくれたらどうした?
     ポンポコ  うーん、やぱりひとりかな。ものすごく人恋しくなることもあるけど。


どうしちゃったんでしょうか……
8月24日(木)  現在地=もう1週間近く連絡がないので見当もつきません

 仙丈ヶ岳登頂以来、ポンポコとの電話連絡がとれない。困った。心配だ。
 寝るときもケータイを握って電話を待ってたんだけどなあ。
 お伝えできなかったこの1週間の様子は、ポンポコが帰京後、毎日つけている「登山日記」をもとにご報告するとして、
 きょうは、私が預かっている「登山日記」の一部をお届けします。


  ポンポコ浦澤の登山日記
         8月7日(月) 
         「きのう、日和田高原で東大と共同で高地トレーニングの研究をしているという
         高校の先生に声をかけられた。
         『どっから歩いてるの?』バスの中から追いぬきざまに俺の背中を見て、ちょうど
         気になっていたのだと言った。
          日本海から太平洋を目指して歩いていることを説明すると、たいへんめずらしい
         といった様子で感心していた。
         『いやあ、ただの思いつきで3000m峰を並べてみると、ちょうど日本縦断のような
         形になるでしょ。だから』。先生はそれを聞くとなるほどと膝を打ち、で、いつまでに
         終えるのが目標なの?と聞いた。
         『いつまでって目標はないんです。別に速さを競ってもしようがない旅ですから』。
          そう、速さや記録より、何を見たか、何を感じたかが重要な旅なのだ。そういう
         意味では3000m峰にこだわる必要さえないはずだ。そのことに改めて気づいた。
          テクニックや美しさでは一流なのに、コンペティションに出ず、賞金や名誉より、
         自分の理想とする波、理想とするライディングだけをひたすら追求するサーファーを
         ”ソウルサーファー”と言う。
          俺は”ソウルクライマー”を目指すべきなのだろう」
 
    thm_haioku0001.jpg 435分”ソウルクライマー”ポンポコ浦澤8月8日早朝のティータイム


ムンク、トイレでしゃがみ込む
8月25日(金) 現在地=二軒小屋ロッジ?

 夕方の5時を過ぎてもポンポコからの電話がないから、きょうも電話はなさそうだ、と覚悟していた。
 それが6時45分、パンツのポケットに肌身離さず入れておいたケータイからの振動が足に伝わった。私は仕事場のトイレに書けこみケータイの画面を見た。”非通知”の文字を見て、ポンポコからではないのかとガッカリする。
 ケータイに出ると「こちらはNTTです。山梨県中巨摩郡からお電話ですが、お出になられますか?」「出ます。出ます!」。ケータイから1週間ぶりにポンポコの声が「ゴメン。ごめん。心配してると思って電話したかったんだけど。捜索願でも出されて大騒ぎになってるといけないから。とりあえずきょう聖岳を登り終えて、明日から最後の冨士山に向かうから」。
 と、いうようなことを言ったんだと思う。私はホッとしてトイレにしゃがみ込んだ。目はウルウルしてくるし、興奮して何を聞いていいか、ポンポコが何を言っているのか頭に入ってこない。
「あしたポンポコから電話がなかったら、彼の両親に相談して警察に届けよう」と思ってたんです、私。ホントに。
 南アルプス縦走中は、ケータイがほとんど入らず、山小屋にも公衆電話がなかったんだって。それで、きょう聖岳を登頂して、二軒小屋ロッジとかいうところで、ようやく頼み込んで電話を借りたらしい。

 ケガもなく体調も万全で、ポンポコは3日ほどかけて冨士山の麓に向かう。ポンポコの誕生日である8月30日には最後の3000m峰、冨士山の頂に立つ予定。
 いよいよ、この長かった旅もあと1週間で終わりをむかえようとしている。

 ポンポコ写真館  撮影=ポンポコ浦澤
    thm_poko40001.jpg    thm_unkai20001.jpg
    絶景その1                       絶景その2
     8月2日北穂高山頂付近の早朝の眺め。          8月8日早朝。信仰の山・御嶽山の
      黄色のテントがポンポコの「家」だ               朝焼けは神秘的だった


舗装道路に苦戦
8月26日(土)  現在地=山梨県早川村

 「2時間歩いても、ジュースの自販機一つない。とんでもないド田舎だよ」。とポンポコが嘆くのは山梨県早川村の国道。山道と違って舗装道路を歩くと足と腰が痛みむ。その上、下界の暑さに参り気味の様子だ。しかし、富士山に至るまで3日間は歩かなければならない。
 がんばれポンポコ。ゴールまであとわずかだ。
 ところで、きょうの電話でポンポコから「もう所持金が残り少ないから、届にきてくれないかなあ」と緊急要請があった。そこで、ムンクは急遽、あした身延線の≪下部温泉≫に出かけることになりました。しかも28日から30日までムンクは仕事で出張です。
 申し訳ありませんが、30日までこの「速報!今日のポンポコ浦澤」はお休みします。
 今度お届けするのは、「ポンポコついに最後の富士山に登頂!」というニュースになるでしょう。お楽しみに!


検証「ポンポコ浦澤のダイエットはどこまで成功しているのか?」

         
      サラリーマン時代のポンポコ浦澤
             thm_2270001.jpg
  
    会社づとめをしていると、ストレスで大食い大酒飲みに拍車がかかるポンポコ浦澤。右の
      写真は半年前に職場で撮影されたものだが、このときすでに体重は80kg近くあった。
      顔も身体も丸々していいて、会社さえ辞めれば痩せる、と言っていたのだが……。
      今年の5月26日に会社を辞めたが、体重が減る気配はない。ついに一念発起し、
      7月13日から「日本縦断激痩せダイエット登山」を決行することに!
      ちなみに出発当時の体重は80.2kg(身長171p)あった。

        これが出発から2週間後には……

         
  体重4.8kg減!顔の輪郭がシャープに
      thm_kazu110001.jpg

            出発当日7月13日の午前中に測った体重が80.2kg。7月29日には
            75.4kgまで減った。ウエストも8cm細くなり、「もう(お腹が)ポンポコ
            じゃないよ。ポコぐらいになった」
            と登山のダイエット効果を強調するポンポコ浦澤。

          
 さらに2週間後には……

                3.9kg減り、体重は71.5kgに
                thm_2280001.jpg
              写真は8月14日南アルプスの仙丈ヶ岳に向かう
              河原でのポンポコ浦澤。
              出発から8.7kgのダイエットに成功し、ダブついた
              お肉もついに消滅?

    そしてゴールを目前にして
    ポンポコ浦澤の大胆宣言!


       本人はゴール後の体重を67.5kg(12.7kg減)と、
    ウエストを74cm(15cm減)と予想。果たして結果は?



   
ムンクのお詫び
   
8月27日から30日まで自宅を離れるため、この間のホームページの更新ができません。
   ゴール目前というのに、ごめんなさい。



ゴォォォォォォォ〜〜〜〜〜ル!!!(快楽登山49日目)
8月30日(水) 現在地=自宅

 そうです。ポンポコさんが旅を終えて帰ってきました! 
 本日、18時12分に沼津千本浜海岸に到着。太平洋の海に触れて、ポンポコ浦澤49日間の旅は完結しました。
 「素晴らしく美しい夕日だった。ついついガラにもなく感激してしまった」とポンポコは語っております。
 奇しくもきょうはポンポコのお誕生日。ケガもなく無事に帰ってきてくれてどんなに嬉しかったことか。
 さて、ダイエットが成功したかどうかは、明日ポンポコ浦澤本人から大発表!
 鍛え上げられた裸体(?)写真も近々公開します。
 きょうは取り急ぎ、ゴールのご報告まで。
 ちなみに、いまは日付けが変わって8月31日深夜0時37分。ポンポコさんはゴールで気が緩んだか、
 ワインをグビグビ1本空けて、ダウンしています。久しぶりのベッドでゆっくり寝てください。

                      データ ポンポコ浦澤が登頂した21座の3千メートル峰

山   名 登頂日 山   名 登頂日
 1 立山(3015m)     7月28日  12 仙丈ヶ岳(3033m)  8月16日  
 2 槍ヶ岳(3180m) 7月31日 13 北岳(3192m) 8月17日
 3 大喰岳(3101m) 8月 1日 14 間ノ岳(3189m) 8月18日
 4 中岳(3084m) 8月 1日 15 農鳥岳(3026m) 8月18日
 5 南岳(3032.7m) 8月 1日 16 塩見岳(3047m) 8月20日
 6 北穂高岳(3106m) 8月 1日 17 荒川中岳(3083m) 8月22日
 7 涸沢岳(3110m) 8月 2日 18 悪沢岳(3141m) 8月22日
 8 奥穂高岳(3190m) 8月 2日 19 赤石岳(3120m) 8月23日
 9 前穂高岳(3090m) 8月 2日 20 聖岳(3013m) 8月24日
10 乗鞍岳(3026m) 8月 4日 21 富士山(3776m) 8月30日
11 御岳山(3067m) 8月 8日

結果発表!

8月31日(木)

 49日間の日本縦断登山を終え、「徒歩で完走」「3000m峰21座完登」「登山を楽しむ」という3つの目標
 はクリアできたポンポコ浦澤。さて、残るひとつ「ダイエット」はどうなったか。
 68kgになりジーンズが似合う男に復活することが目標でしたが……
 では帰京直後、昨日夜に測定した体重を発表します!

   体重80.2kg→66.6kg 13.6kgの減量に成功!! 
   しかも体脂肪はわずか11.5%に!

 
 「やるときはやる男なんだよ、俺は」とポンポコは言っていますが、帰ってきてからも相変わらずの食欲ですから、
 リバウンドがコワイ。しかも、長旅のお疲れで、運動量も激減。これはやばい。
 あしたはどれだけ痩せたか写真を大公開。果たしてジーンズの似合う男になったかな?

   (写真は下・9月3日のページ) でも、どうしても今すぐ見たいって人は ココ


ゴール後のポンポコ浦澤

■あ〜食った、食った■
9月1日(金)

 「日本縦断登山」の総括をしようと、今晩は浅草「駒形どぜう」でどじょうをつつきながら話をすることにした。
 しかし、ポンポコは食べるのに夢中で話しをしているヒマがない。
 どじょうなべ、柳川、冷やし大根、鮎の塩焼き、卵焼き……と出てくる料理を口いっぱいにほおばりながら、
 「ウマイねえ」の連続で、おいしそうに目を細めながら、ビールに冷酒を飲み干す。
 「よし、話しをするのは次の店にしよう」と言い出して、ひたすら食べることに集中する。
 ここでバラしてしまうと、せっかく今回の登山でダイエットに成功したポンポコさんだったが、戻ってきてから食べるは、食べる。
 なんと、ゴールしてからたったの2日間で体重は1.8kgも増えているのだ(つまり、ゴール時が66.6kgだったのに、
 今朝の計量ではすでに68.4kg!1日900g増!)。
 あーあ、この分では1ヶ月でまた体重80kgのポンポコ腹に復活か…。
 しかし、本人も反省しているようで、「明日からトレーニングする」と言っております。

 さて、きょうは痩せて引き締まったポンポコさんの写真を公開しようと思ったのですが、間に合わず……。
 その激痩せぶりをムンクがお伝えさせていただきます。

 実は、私はポンポコがゴールを間近に控えた8月27日(日)に、ポンポコに会っていました。
 このホームページでもお伝えしていたとおり、山梨県の下部温泉にお金を届けにいっていたのです。
 12日ぶりに見たポンポコは、意地悪な魔女にかけられたデブの魔法が解けていた。
 丸顔だったはずなのに、アゴがとがっている! うわー、タプタプしていたお腹のお肉が消えている! 
 初めて見たぞ、ポンポコのあばら骨! まるで修行僧のように無駄のない肉体だった。
 精神的にも充実しているのだろう、穏やかな笑みを浮かべている。
 12日前、南アルプス登山に動向したときは、すでに8.7kgの減量に成功していたのだが、ポンポコ腹の名残は残っていた。
 外見も以前よりふた回りぐらいホッソリしたかな、という程度だったのだ。
 ところが、ところが、このときはホントに別人のように変身していたのだ。すさまじいラストスパートである。
 よほど意識して摂生したに違いない。えらいぞ、ポンポコ!
 「俺、山で出会った2人連れの女の人に、”ジャニーズ系のお兄さん”って言われちゃった」とテレながら言うポンポコ。
 そうか、”山”ではね。
 
 それでは明日こそ、スリムに大変身したポンポコ浦澤の研ぎ澄まされた裸体を紹介します!

■体重測定拒否■
9月2日(土)

 きょうは1日グズグズ、ウダウダ。ふだんはあまりテレビを見ないポンポコだが、午後からはテレビ三昧だった。
 本人が言うとおり、ポンポコは「やるときはやる男」だが、「やらないときにはやらない男」である。
 あれほどがんばって取り組んだダイエットも、終われば関係ないもん、とばかりに飲むは食うは。
 たっぷり食らったあとにも「何か甘いものない?」ときたもんだ。
 「体重を計ってごらん」と私が言っても拒否するときは、かならず体重が増えているという自覚があるとき。
 もちろんきょうも「何で人の嫌がることをやらせたがるの」といって、測定拒否された。
 長旅で胃が小さくなったかと思いきや、そんなことはなかった。
 恐るべしポンポコ浦澤!


写真公開
9月3日(日)
 午後から経堂にある中国茶のお店に行った。
 帰京後はじめて、ポンポコ2号(スクーター)に2人乗りして出かけたのだが、
 「体重が軽くなったおかげで、2号の加速がいい」だって。
 お茶を飲みながら、「日本縦断登山」中にポンポコが書きためた日記を読み返す。
 何を目指した旅だったのか、そこから何を得たのか……。2人で哲学的な話しをする。
 いつもは自分の考えを饒舌に話して聞かせるポンポコも、一つひとつ言葉を選び慎重に答える。
 「精神的にも肉体的にも無駄を削ぎ落とし、自分の輪郭をはっきさせるための旅だった」という結論に達したが、
 どうしてそういう心境に至ったかは、今後のこのホームページでの「ポンポコ浦澤の登山日記」をお楽しみに。
 それでは本日出来上がったポンポコ浦澤のゴール直後のダイエット大成功の証拠写真を見ていただきましょう。
  (ただし、今現在はこんなに痩せてないからね)

     出発前のポンポコ浦澤80kgの巨体

         thm_2310001.jpg   thm_2320001.jpg


    →これが日本縦断登山後には!

           thm_2300001.jpg


    体重66.6kg、体脂肪11.5%のスレンダーボディーに変身だ!


                   CONTENTS その後のポンポコ浦澤
   「ポンポコの野郎、ホントにこのあと会社なんか作れたのかあ?!」と御もっともな疑問を持たれた方は
         こちらをクリック!ポンポコがこしらえたWEBショップ「亜州的楽天人」が見れます。
               クリック→  ←クリック 


  速報!今日のポンポコ浦澤   書き手=ムンク
          9月4日からは、約50日の旅の歩みを綴った「登山日記」が新たにスタート!

   のはずでしたが…

■カレー疲れのポンポコ浦澤からのお詫び■
9月4日(月)

 きょうから「登山日記」スタートの予定でしたが、本日は日記の整理で終わってしまいました。申し訳ない。
 実は書けなかった理由は他にもあるんです。2時半〜8時までカレーづくりにかかりっきりだったもんで。
 ポンポコはタマネギ10個、ジャガイモ30個(小さいやつね)を使って、大作に取り組んだのです。
 台所に立ちっぱなしで、タマネギを2時間も炒めたとか。美味いものに対する執念に驚かされます。
 でも、この週末食べ過ぎたことを反省して自分では一口も食べていないらしい。23時に帰宅した私は少し試食してみた。
 ジャガイモは丸のまま、ニンニクもゴロンゴロンと丸々入っている。タカノツメもたっぷり。豪快なカレーだが、
 さすがタマネギ10個を2時間かけて炒めただけあって、ほんのりと甘味も感じられる奥の深い味。
 だが、ポンポコは「美味しくない!」とご不満の様子。大丈夫、明日はもっと美味しくなってるよ。
 さて、なぜポンポコは6時間近くもかけてカレーづくりに精を出したのか……。
 「日本縦断登山をやっていたとき、隣のテントでワンゲルらしき団体が皆でワイワイカレーを作っていたのが、うらやましくってさ。
 重いのに山頂まで生のジャガイモやニンジンを運んできててな、美味そうだったんだよ。おまけに女子部員まで混じってるし。
 山で聞こえる若い女の声というのは、何て言うか魂の底の方に訴えかけるものがあるんだよ。こっちは減量もあるし、
 人で膝を抱えて鳥の餌みたいなもん食ってるのにな。で、日記にも書いたんだけど、俺も帰ったらとびきり美味いカレーを作ろうと
 思ってたわけ」ということで、きょうポンポコは「カレー疲れ」でホームページの原稿を断念したというわけです。ゴメンナサイ。

 ■ポンポコ日記の連載はどうなるの?■

 いま書いてるってば!
     ↑
 嘘です、ウソ! ポンポコはただいま小名浜に脱走中!!
 
「登山で引き締まった体でサーフィンがしてみたい」。そう言い残して、ホームページもほったらかしで
 小名浜に出かけた。
  小名浜に住むお友達(ポンポコの元同僚。いまは華麗なる転身をとげ、漁師さんです)の家にご厄介に
 なり、サーフィン三昧をもくろんでいる。
  純粋に山だけを愛するクライマーのみなさん、ポンポコのような自称「基本的にサーファーで、山屋」の
 ことをどう思いますか?

■サーフィンで減量なるか?■
9月7日(木)

 きのうポンポコのカレーが腐った。
 せっかく、10個のタマネギ、30個のジャガイモ、1個150円の高級ニンニク3個、シーフードを投入、
さらに6時間をかけてつくった大作だったのに……。
 本当だったら、9日(土)までは毎日カレーの予定だった。初日はふつうのカレーライス、翌日はナンを
買ってきて食べた。そしてきのうはカツカレーにしようと思って、ポンポコのためにカロリー低めのチキン
カツを買ってきたのに。カレーに青いフワフワしたカビが生えていた。
 あー、残念。

 さて、ポンポコさんは本日から日曜日まで、小名浜にサーフィンに出かけました。
 昨年、サーフィンに行ったときには、ウエットスーツのファスナーを自分で上げられず、私がメリメリと
背中から首まで上げてあげたよなあ。ポンポコが山で痩せて、ウエットスーツもさぞ喜んでいることでしょう。
 ムンクもポンポコと合流するために、8日(金)の夜、バスで「いわき」に向かいます。
 ポンポコの友達のTさんお世話になります。
 サーフィンのおかげで着実に増えつつあるポンポコの体重増加に歯止めがかかるか?
 サーフィンから帰ったときのポンポコの予想体重を私は71kgと予想しておきましょう。
 では、10日(日)の深夜の発表をお楽しみに!


■小名浜でも食欲衰えず■
更新日=9月13日(水)

 最近、ムンクのコーナーはお休みがちだったから、「ポンポコが戻ってきてから、サボりぐせがついた
んじゃないの?」と思っていた人もいるでしょうが、とんでもないよ! 
 週末はポンポコと小名浜で合流。49日登山から帰って、みるみる復活したタプタプのゼイ肉が
波乗りなんぞで落とすことができるか監視をし(結果は下記をご覧あれ)、11日、12日は大雨で荒れる
大阪に出張。きのうは、22時間ぶりに運転再開した満員の新幹線で帰京。新幹線は通勤ラッシュ並み
具合で、新大阪から東京までの3時間立ちっぱなしだったんだから。
 というわけで、ようやく先週末の
 ポンポコ浦澤、懲りずにこんどはサーフィンダイエットに挑戦編をお送りします。

 9月7日から福島県いわき市の「漁師さん」の友人のお家に出かけたポンポコさん。実は、ポンポコの
サーフボードもウエットスーツも「漁師さん」ことチャンチャン武田さんの家に置かせてもらっているのだ。こ
の人のいいチャンチャン武田さんは、11日からナンと70日間のハワイ沖への航海に出かけるというのに、
ポンポコを自宅に泊めてくださった。
 きっと、チャンチャンさんの彼女、カオリちゃんは内心「出航前は2人っきりで過ごそうと思ったのに、どうして
ポンポコサーファーとその連れのムンクとかいう人まで泊まりにくるなんて、本当にもう気が効かないわね」と
思っていたかもしれない。いや、カオリちゃんも優しい人だから、大目に見てくれたかな。
 さて、勤め人の私は9月8日(金)の夜、東京駅からバスに乗って「いわき湯本」に向かった。バス停には、
チャンチャンさんの車で、ポンポコ、武田さん、カオリちゃんが迎えに来てくれた。
 車の中でポンポコがしきりに残念がったのは、「オマエに明太モチチーズもんじゃを食べさせてやりたかった」
ということだった。「夕飯にみんなで食べたけど、これがウニっぽい味わいで美味かったんだよ」 
 あーあ、また食べ物の話ですかい。ポンポコさん、あんたはサーフィンで日本縦断登山ゴール時の66キロの
キューっと引き締まった肉体を取り戻しにいったんじゃ、なかったんかい。
 9日、10日と波乗り三昧の日々を送るつもりらしいが、その調子では成果は期待できないかもね。
(サーフィンダイエット編つづく。次回はサーファー、ポンポコ浦澤の写真を初公開!)


■ポンポコ・サーファー永崎海岸に登場■
更新日=9月19日(火)

 私が小名浜に着いた翌日(9月9日・土曜日)の朝、チャンチャン武田さんに車で送ってもらい、
 永崎海岸へ向かう。
 目的はもちろん「ダイエット・サーフィン」!。下山以来、着々と増えつづける体重にここで歯止めを
 かけねば。せっかく山では「ジャニーズ系のお兄さん」と呼ばれたのに、いまのままでは再びポンポコ・
 オヤジに成り下がってしまう。そんなことになったら、今度は「日本横断登山」にでも挑戦してもらわ
 なくてはならない。
 サーフィンなんて、登山に比べればカッコつけのお遊びに過ぎない、なんて思っちゃあいけない。
 ポンポコにとっては、これも真剣勝負なのである。しかし、真剣勝負のわりには出足が遅すぎた。
 すでに海岸にはスイカのようにサーファーの頭がプカプカ浮かんで見える。
 この日は台風が近づいている影響で、危険なほどではないが波が大きい。
 これもポンポコにとっては好都合である。あの波に逆らって泳げば運動量も多くなるぞ!
 サーフボードを脇に抱えて海に向かうポンポコの後ろ姿を見送りながら思う。「よーしポンポコ、お腹に
 つきかけたぜい肉を波に揉みほぐしてもらっておいで」。ポンポコが波と挌闘している間、私、ムンクは
 海岸に寝ころがって、本を読んでいた(私は海が怖いのでなるべく海には近づきたくないのだ)。

 1時間以上たっただろうか。ポンポコが海水を滴らせて、海から上がってきた。9月に入ったというのに、
 海水はそれほど冷たくなかったらしい。しかし、せっかく運動したのにこの後すぐそれを無にするほど、
 大食いすることになるとは……。海でも食欲全開のポンポコさんの食べっぷりは次回に。
 では、お約束通りポンポコ浦澤のサーファーぶりを写真でご紹介します!


            登山では味わえなかった夏を求めて、こんどは海で暴れてやる!
                thm_2340001.jpg         thm_2350001.jpg  
    「オレ痩せたから、波に乗った    「じゃあ、行ってくっから」        「海よ、オレは帰ってきたぜ!
     カンジが違うかも(ワクワク)」                           山男はもう卒業だ(?)」


■調理師・チャンチャン武田も絶賛のバーベキュー■
更新日=9月25日(月)
            thm_2380001.jpg  潮風に吹かれてのバーベキューは最高! 

    9月9日(土) いわき市の永崎海岸でサーフィンを楽しんだポンポコさん。海から上がると早速、
    昼食の用意にとりかかる。きょうは、チャンチャン武田さんとカオリちゃん、ポンポコとムンクで
    砂浜でのバーベキューである。
    ポンポコは手馴れた様子で、ブロックを使ってカマドづくりにとりかかる。しばらくすると武田さんと
    カオリちゃんも合流。昨晩から仕込んでおいてくれた材料をカマドにセットした網に並べる。最初に
    焼き始めたのはハマグリ。5分もすると殻からブクブク、ジュージュー泡が出てきて、パカッと殻が
    開く。
    「貝の身はね、熱さから逃れようとして、下からあぶると上の殻に身がくっつくんだよ。だから貝の
    口が開いたら、素早くひっくり返さないと、貝の美味い汁がみんな下にたれちゃうんだよ」
    何を隠そう、調理師免許を持つ武田さんの指示に従い、口の開いたハマグリをひっくり返し、
    お醤油を2,3滴たらす。すると、香ばしい食欲をそそるいいニオイが。「あ〜、たまらん」ポンポコは
    ハフハフ言いながらハマグリを口に運ぶ。ソーセージ、タマネギ、カボチャ、トウモロコシ、エビ……、
    網焼きで食べたのはほんの前菜にすぎない。
     網をかたづけると、いよいよきょうのメイン・メニュー、北海道名物チャンチャン焼きの登場である。
    武田さんが幅80cmはあろうかという大きな鉄板をカマドにのせて、バターを5欠片ほど溶かす。
    その上に豪快に鮭一匹分の半身(長さ60cmもある半身がわずか1000円だったとか!)をのせ、
    キャベツにニンジン、モヤシなど野菜で鮭を覆う。調味料はお味噌。すぐに全体にアルミホイルを
    のせて10分。蒸し焼きされ、ホッコリ焼きあがったチャンチャン焼きの出来上がりである。これの
    美味しいこと!! 
    ポンポコはワインをグビグビあおり、料理も私の3倍はかきこんでいる。「そんなに食べて大丈夫?」と
    聞くと、「平気だよ、帰ったらまたダイエットするからね」と鉄板にこびリついたカスまで食べようとする。
    
    結局、網焼きから始まって、3時間は食べつづけただろうか。実は、チャンチャン焼きのあとも、私たちは
    東北名物、≪いも煮≫を食べたのである(作ったのはカオリちゃんね)。ふだんこんなに時間をかけて、
    楽しく食事をする機会などめったにない。贅沢な時間だった。しかし、サーフィンによる消費カロリーを
    大きく上回る量の食事をしたことは間違いない。ポンポコ浦澤またもやリバウンドの危機。

     さて、この続きですが、
     大々的なリニューウアルのため、ムンクのページは「ロクデナシの結婚ロード」に引き継がれます。
     ポンポコのリバウンドについても、その中で随時触れていくつもりなので、今後ともよろしくネ。


 心臓等に疾患の無い方のみご覧ください
          現状写真:これが腑抜けてしまった出発前のポンポコ浦澤のカラダだ!
          参考写真:10年前ジーンズが似合う男だった頃のポンポコ浦澤はコッチ!

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