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ディスコグラフィ 〜さまざまな音源をご紹介します〜


◆7音のスマルプグリンガン
スマルプグリンガンを愛するならば以下の3つのグループは是非一度お聴きください。


■パガン・クロッドのスマルプグリンガン(デンパサール)
"Panji in Bali I"
MUSICAPHON BM30SL2565 (LPレコード)
ィルマン・ゼーバスTilman Seebass氏による詳細な解説つき。1972年の録音なので今とは違った状態の(今よりもマシの?)ガムランが聞けるかも。

ただし、LPなので残念ながらもう廃盤でしょう。
"GONG Semar Pegulingan PAGAN KELOD vol.1,2"
BALI Record B-373,374 (カセット)
役盤はこれだけ。しかもバリに行かないと手に入らない。さらに、録音が(実物に輪をかけて)ひどい。それでも初めてこれを聞いたときは、どこにもない独自のスタイルと音色にのけぞりました。
しかし、スマルプグリンガンおたくを目指すなら?必携。

■カマサンのスマルプグリンガン(クルンクン)
"Gamelan Semar Pegulingan Saih Pitu : The Heavenly Orchetra of Bali"
CMP Records CD3008 (CD)
1991年の録音でとてもよい音。解説もI Nyoman Wenten氏による丁寧なもの。
現役盤として手に入る入門CD。これを聞いて嫌になる人にスマルプグリンガンは向きません。
"Panji in Bali I"(前掲)
CDには収録されていない曲が収録されています。ただし収録はその曲だけ。
"Anthologie des Musiques de Bali = Anthology of the Music of Bali,  Vol. 4"
BUDA RECORDS (2CD)
2枚目の1,2曲目に上記のCDと同じ曲が収録。(録音は全く別)この全集は持っていても損がありません。


■STSI Denpasar校のスマルプグリンガン (デンパサール)

”Tabuh Semar Pegulingan Saih Pitu : STSI Bali ”
BALI RECORD BRD-13 (CD)
セットBali Record B760をCD化したもの。音はそこそこ。曲目とアレンジが面白いです。特にタブ・ガリなどはどこの村とも似ていない本体部(プンガワ)を持っています。Pedungan村のガンブーから取ってきたと何かの文献にあります。
STSIの演奏だけに、これが現在のバリの「スタンダード・サイ・ピトゥ」ということになりそう。何かにつけ演奏される上にSTSI卒業生が自分の村に持ち帰って広める動きもあるようです。
"Tabuh Semar Pegulingan Saih Pitu Vol.13,14 "
BALI RECORD B760,761
記のCDの元カセット。ANEKAからも同じ番号で同じ内容で出ているが、聞き比べてみると別テイクのようです。曲もANEKAのほうが一曲だけ多い。

■あちこちの「スマラ・ダナ」
7音のスマルプグリンガンでは飽きたらず、クビャールの派手な曲も弾けるように改造?したガムランセットをガムラン・スマラ・ダナSemara Dana(スマランダナSemarandana)と呼びます。

”ゴング・スマラ・ダナ〜バリ島スマラ・ラティ歌舞団”
ビクター VICG-22(CD)
名なグループ「スマラ・ラティ」のCDはいくつ出版されているか知りませんが、高水準なグループであることは確かです。
しかし録音を聞く限り、古曲というよりは最新の曲を得意にするようではあります。
" Golden Gong of Bali,vol.1 : Gong Sadha Budaya"
Maharani=Ricks Records
めてバリで生のガムランを聞いたのがこのウブッのグループ「サダ・ブダヤ」。カセットやCDは多く出ています。STSIとはまた少しだけ違うレパートリーを持っており、普段は5音のガムランで弾く曲をわざわざ7音使ってやる、などということをやっています。
このカセットではトロンポンが大活躍。
" Gamelan Semara Dhana : Gong Kalingga Jaya"
Bali Record 982
近(といってももう5年以上前)出たカセットです。作曲者として有名な人が新しく書いた曲と古曲をブレンドしており、7音のガムランの妙が味わえるアルバム。新曲は凝った作りになっています。
カリオゴはデンパサール市内のバンジャールです。

◆5音のスマルプグリンガン


■その他の「スマルプグリンガン」
「スマルプグリンガン」を名乗る5音のガムランセットは、実際の編成としては、「ガムラン・プレゴンガン」とほぼ同じであって、その境界は明確ではありません。
これらのグループ(あるいはガムランセット)の共通項としては、スマルプグリンガンには必須のトロンポンがほぼ使われず、代わりにグンデル・ランバットが使われていることです。

"SEMAR Pagulingan Gong Candra Metu"
Bali Record B206
営放送局のガムラン「チャンドラ・ムトゥ」はここにまず紹介したくなる良い音色をもったガムランです。
といっても手に入るのはこの古いバリカセットだけ。エコーがガンガンに効いておりくらくらしますが、他とは違ったスタイルと抜群の技術が魅力的です。
数年前(1997年)の芸術祭「ペスタスニ」でその実力を見せてくれたのが嬉しい。もっと生で聴く機会のほしいガムランです。
"幻のガムラン"
KING KICC5155(CD)
ノーの「スマルプグリンガン」も実質の編成はプレゴンガンですが、ガンサ群の鍵盤が通常の半分(つまり5音)しかない古くからのスタイルで頑張っています。そしてその少ない鍵盤でなんと複雑な装飾(コテカン)を作ること!
ガムランで大切なのはやはりニュアンスであることがわかります。
録音はバリカセットに多く、国内版はこの1枚のみ。魅力は十分伝わります。低音がキツ過ぎるのが難といえば難。
" Music of Bali : Gamelan Semar Pegulingan from the village of Ketewel"
Lyrichord 7408(CD)
テウェルのガムランは編成にスマルプグリンガンを思わせる楽器が残っている珍しい例です。トペンレゴンという珍しい踊りの伴奏にも使われますが、まずはこのCDで古びた音を楽しんでみてください。
トロンポンを使った古曲も味があります。音源はこの1枚のみ。
"Gamelan of the Love God "
Maharani (CD)
し前の文献にはここサディンにもスマルプグリンガンがある、と書かれていたので、このCDが手に入ったときはよし!と思いました。
が、結果はあまり芳しくなかった。。。演奏もガムランもあまりぱっとしません。ビノーのスタイルで演奏しています。
"耽美と陶酔のガムラン "
ビクターVICG5025(CD)
まさら紹介するまでもない名グループ「グヌン・ジャティ」。ガムランの響き(調律)がすばらしい。カセットも多し。
" 幻視と瞑想のガムラン"
ビクターVICG-5024(CD)
れまた有名なプリアタンのグループ「ティルタ・サリ」。クビャールもしっかりこなす優れたガムランだと思います。ただニュアンスに欠ける気もする。音源はカセットで枚挙に暇がないくらいあります。
" Gamelan Semar Pagulingan from Besang-Ababi/Karangasem"
Welt Musik SM1609-2
ランガサム(県)も今後いろいろな人が紹介を始める場所だと思いますが、ここにもスマルプグリンガン(の残影)が残っていました。
1曲目だけがその古曲の形式を残しています。CDにした録音者に敬意。音源は当然これだけです。
"(新たな情報が出れば追加します)"

2002.01.05.リニューアル新版(C)2002 Shigeki 'Pong' Shiroshima