![]() しかし、である。今日はどうも身が入らない。理由は分かりきっていた。朝の「アレ」である。忙しいからと無視したが、本来ああいう怪しげなものは大好きなのだ…。しばらくは邪念に耐えつつキーボードを叩いていた高子は、悪態を一つつくとネットにアクセスした。このままではラチがあかない。 今朝ダウンロードしなかったため、【挑戦状】はサーバ上に残っていた。人騒がせな、誰だ?と思って調べたが、差出人の名前はnobodyとなっている。全くふざけている。胡散臭さを感じつつも、彼女はそのメールを開いた。こういうところが我ながら救いようがないと思うのだが、高子は自分がわくわくしているのに気づいていた。 メールは案の定暗号で書かれていた。彼女は自分に15分だけ、といい聞かせてこの暗号にとりかかった。
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暗号は解かれることを前提としたものらしく、5分もたたないうちに解けた。しかし、このあと高子は先ほど以上に研究に手がつかないことになる。メールの差出人は佐々木蔵之介。かつてのジェット団のリーダーとして高子と命がけ(?)の死闘を演じたライバルであり、そして近い将来に高子の夫となる男であった。* * fin ※解答ページはありません。解きっぱなしです。あしからず… (-。-)y-゚゚゚ |