ヨメタン

「バイクを手に入れたら,後ろにのせてくれること」

 僕が隼を買うにあたり、ヨメが出した条件であるが、もう5年になるというのに、ボクはまともにタンデムさせてあげたことがない。

 そこで、積年の約束を果たすべく、2008年春、他のブサ乗りたちにも声をかけてタンデム・ミーティングを企画したのだった。

 「ヨメ・タン
 すなわち「ヨメ」との「タンデム・ミーティング」だ。

 …というからには、タンデマー(後ろに乗る人)がいなくてはならぬ。各々誰かパートナーを後ろに乗せて来ること。これが参加条件。ヨメでも、ガールフレンド、でもいい。いや、いっそ脳内ヨメでも構わない。(ええっ!?)
 いつもみたいにブン回して乗るのではなく、たまには、のんびり、ラブラブで。(笑) それがコンセプトだ。


これぐらいの密着感が望ましい(違
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 問題の日。

 僕とヨメは、ロングツーリングは初めて。
 そこで、待ち合わせの清水まで全部高速で行くのではなく、慣熟走行も兼ねて(?)箱根を越えていくことにした。

 まずは前日参加表明のあったゆずさんと海老バーで待ち合わせ。
 ゆずさんはこんど夏に結婚する。フィアンセを連れてくるのかな〜(いやでもお相手は四国だったはず)と楽しみにしていたのだが、今日のお相手は、こいつだった。

 な、なんだ〜!?
 ツーリング・バッグからカエルが顔を出してる!!

 彼女(?)の名前はブジーニさん。
 ブジニカエル、というおまじないらしい…。

 さて、他人のフリをして出発w

 ターンパイクから大観山に上がるも、山頂付近は真っ白にガスっていて視界5〜10m。これじゃお話しにならないので、早々に御殿場まで下りた。

 御殿場から富士山スカイライン越えていこう、という元気なプランもあったのだけど、富士山も雲で全く見えなくて、同様な状況が予想されたので断念。
 時間がたっぷりあったので、下道で清水までのんびり行くことにした。

 ヨメは掴まりどころを工夫したり、加減速の時に前傾したり、後ろに反り気味にしたりと研究に忙しいらしい。
 時々メットがゴツッと当たってきて、寝てるのか?と思ったが、あとで聞いたところ最も走行風を受けにくい姿勢を探していたとのことだった。
 ニーグリップをしっかりして腕力に頼るな、とアドバイスしたせいか、最初は不必要にヒザに力が入っていたけど、そのうちだんだん余裕が出てきて、ブレーキング(予測)時のみヒザが締まるようになった。
(でもまだ余計なところに力が入っているのか、翌日尋ねてみたら右肩と右前腕が筋肉痛になってしまったらしい。ま、でも途中で音を上げなかったから、立派立派(^^))

 清水駅北口、去年と全く同じ場所で集合。(実は去年も同様のイベントを企画したのだが、土砂降りの大雨で中止。あんまり悔しかったので有志だけ車で集まったのだ)
 …と、そこに見慣れぬ青銀ブサが。
 メットを取ると、なんとチーム腰痛で何度かお目にかかったことのあるネオさんだった。
 今日は見送りに来てくれたという。そういえばお近くだったはずだ。

 そして…
 コブがついてたから油断していたが、よく見るとコブとタンデムバーの間になんかいる!


↑写真を、クリック!

 ヨメだっ!!(一同、大爆笑)
 本当の奥さまには「あんたの運転じゃ怖くて乗れん」 と断られてしまったらしい。あらら(^^;

 やがて東海勢がちょっと遅れて登場。簡単なブリーフィングをして早速出発した。
 このへんの道はよ〜分からんので(なんて幹事だ…)、ネオさんに先導をお願いして、三保の松原へ移動。清水の駅から三保の松原へはほんの近距離だったが、たった15分ほど走っただけなのに、汗が出てきた。晴れて良かった…けど、暑くなりそうだな、こりゃ。

お互いに初顔あわせの人も多かったけど、抹茶ソフトを食べたり、海辺で(一部の男子が)水と戯れてびしょびしょになったり、
はしゃぎながら集合写真を撮ったりしてるうちに、だんだん打ち解けてきた。

タンデムさん達も仲良くお話しているようだ。
うん、いいぞいいぞ!(^^)

 次は日本平へ。海で遊んだら次は山登りだ。
 またしてもネオさんの先導。日本平への道はいくつもあるが、往路は日本平さくら通りと呼ばれる旧道。ミカン畑とお茶畑を縫うように走るウネウネ道がちょっと楽しい。
 頂上まではあっと言う間。駐車場に7台のハヤブサを並べて置いて、展望台を目指して坂道をえっちらおっちら登っていく。このミーティングはバイクに乗っている時間より、遊んでいる時間の方が長かったのだが、こうなると皮パン・ブーツの重装備が恨めしい…(^^;
 ほどなくして、吟望台なる展望台に出た。残念ながらこの日は少し霞がかっていてあまり眺望は良くなかった。残念。
 観光ボランティアなる親切おじさんが居て、「赤い靴の少女」や清水市のお話しをたくさん聞くことができた。(拒みがたい雰囲気がありますw)

さて、見送り隊のネオさんとはここでお別れ。
ありがとうネオさん、下見もしてなかったので、先導して頂いてすごくありがたかったです。
また遊んだって下さい(^^)/~~~


 海沿いの道を西へ走る。

 今日は波が高くて、防波堤に当たると水しぶきが大きく上がっていた。
 国道はやや渋滞気味で、いつもだったらすり抜けてくところだけど、今日はタンデムなのでのんびり車列に混じっていく。
 アクセルも、ブレーキも緩やかに、ショーファーのようなジェントルな運転を心がけた。(これが、むちゃくちゃ眠くなるのです(^^;)

←ブジーニさん、首ったけ…

 用宗街道から大崩海岸へ。
 その名の通り断崖をなす海岸線にそってワインディングが続く。けっこういいペースだったので後席を心配したが、ヘッチャラな模様。他のブサ乗りの相方達もこの程度のワインディングじゃぜんぜん問題なさそうだ。まったく、頼もしいな…。
 トンネルをくぐって、気付きにくいヘアピンを左折すると、次なる目的地、カフェ「ダダリ」(別名、長谷川現代美術館)に到着した。

 断崖絶壁に建つこのカフェには見渡す限りの海と、遠くに聞こえる波と風の音、それしかない。BGMもない、「静謐」という表現がぴったりのこのカフェは去年のたたずまいのままだった。本当はここは1人か2人で来るべきところなんだろう。のんびりと、時間を無為に過ごすのを楽しむべきカフェ…。
 むろん我々はそんな落ち着いたメンツではないことぐらいは承知しているので、他の客を騒がさぬようテラス席にしてもらった(^^;
#ここのパンプキン・ケーキは絶品です。


 さぁ、次は遅いお昼ご飯だ!
 (なんか食べてばっかしだなw)

 食事処は去年と変えようと思ってたのだけど、10人を越える人数だったし、おいしかったからまた漁協の和食屋さん(うみえーる焼津の、まぐろ茶屋)に入った。

 前回は「特上海鮮丼」と「すき身丼」を両方食べて 大往生 大満足したのだが、今年はバイクだ。食べ過ぎると前傾がとれなくなるかも知れん。仕方なく丼の大盛りひとつで我慢しといたよ。
(味は旨かった。大人数相手のとこだけど旨いのは漁協の関連施設だけあって素材がいいんだろうな。)

 帰る前に1階の漁協の売店「ツナコープ」で鮪のかしら肉(ちょっと珍しい部位。安くて美味しい。刺身かヅケ向き)とホホ肉(これはもっぱらガーリック・ステーキ!)と、生さくら海老(冷凍)、釜揚げのしらすと、あとかつおのヘソなるものが売ってたので購入。
 魚どころのツーリングは、家に帰ってからこのお土産を肴に一杯やるのが、また楽しみなのだ(^^)

Ladies (with a frog)
and Gentlemen.

さてヨメタンはここでお開き。
今回の参加者は、
 滋賀からBUSA夫妻、
 尾張から霧湖夫妻、
 名古屋からあらせ夫妻、
 静岡からネオ氏&ミニ・ドール夫妻、
 川崎からポン太氏&はるちゃん、
 福島からゆずさん&ブジーニさん、
 東京からPoN&ヨメ。
日本のこっち半分から、全て違うナンバーで7台の隼が集まってくれました。

ご参加のみなさん、お疲れさま&ありがとうございました。
楽しかったですね! またやりましょう!!

Sep.14th.2008
___PoN___