続・巣作り

 2003年2月中旬.僕が大型二輪教習にいそしんでいる頃,実はもうショップにはハヤブサが到着していて,あとは免許待ちという状態になっていた.幸い免許の方は順調に進んでいたので,恐らく3月上旬に納車という段取りに.さてそうするとさっさと防犯用の鎖を揃えておかねばならない.当初はプレート系1つとチェーン系1つの構成の予定だったが,ネットでいろいろ検索した結果,あまり良いプレート系の防犯装置が見あたらなかったため,チェーン系の2本立てでいくことに決めた.
 僕のチョイスは,1つは有名ABUS社のディスクロック.太さ9mmのチェーンを伴うディスクロックでABUSレベル(同社の独自規格で強度を示す.Maxが25)は15.重さは3kgくらい? これはちと重いけど小さくたためるから携行用兼用としよう.
 さてもう1つだが,留置用には重い鎖が欲しいなぁ…と思い探していると,とんでもないモノに出逢った.コレである.1.5mで46200円.かなり高額だ.しかし,ここまで憧れて,惚れ抜いて買う以上盗難なんてどうしてもイヤだから,盗難対策には十分に金をかけるつもりだったのだ.「超強力盗難防止鎖」,その名が良いではないですか…! それにこれまでに犯罪者に切断されたことはないということ.決めた,こいつにしよう! 基本的に家での駐車時にしか使わないし,目方があっても構わないじゃないか.

 しかし.もうほとんどこの鎖に決めかけていた時,ある事に気付いた.たぶん,この鎖はウチのアンカーを通らないぞ!?
 う….どうしよう.あきらめるか? それともアンカーを大きいものに取り替えるか? いや,一度設置したアンカーが簡単に掘り起こせる訳がない.そのために作ったんだから.でもこの鎖,使ってみたいなぁ (←まぁ要は単純にそのぶっ飛んだコンセプトの鎖を使ってみたかったんです(^^;).仕方ない,前のアンカーはそのままに新しいアンカーを増設するかぁ…

2本の鎖をインターネットで注文した5日後,2本の鎖,そしてアンカーが到着した.


ABUS社のディスクロック+チェーン.さすがは信頼のABUS.φ9mmの6角形断面チェーンは見る者に安心感を与える.

しかし.本当の凄さとはこんなものではないのだ….次の写真を見ていただきたい.

タバコの箱から時計回りに,アンカー,超強力盗難防止鎖とその錠前,ABUSチェーン,前回工事で敷設したアンカー,ABUSチェーン用のディスクロック.

「超強力盗難防止鎖」.その名は決してウソではないだろう.いったい誰がこんなもの切る気になるって云うんだ.鎖の直径はなんとφ16mm,重量は錠前込みで13kg! アンカーもまた尋常ではない.僕の「グー」がそのまんま通る.箱を見ると船舶係留用,とある.はぁ,どーりで.
 しかし.このアンカーを設置するのは只事じゃないぞ.前のやつとは深さが違う.ゆうに30cmは掘る必要がありそうだ.こいつはバールとトンカチで何とかなる相手じゃないな.道具をなんとかせねば…


 そこで「タガネ」(先の尖った鉄製の杭)および「スーパートンカチ」(前回使用のトンカチは,高負荷に耐えかねて鉄の部分が外れちゃったのだ)をお馴染みのホームセンターで購入した.しめて税抜き910円.
 駐車場の地層(?)は上から順にコンクリ層(2cm)・砂利層(10cm)・ドロ層のように分かれている.新兵器タガネの威力は素晴らしく,ほどなくしてコンクリ層はクリア.今回は,ここから更に水を使って柔らかくさせ,この砂利と泥の層に対する作業性のアップを図った.
 砂利層・ドロ層掘りの主役は「軍手」.すなわち自分の右手で掘るのだ.なにしろ間口が狭い割に穴が深いから,スコップなどではすくえない.手で砂利・石を取り除き,ドロも水で柔らかくした後バールの先で崩して手で掻き出す(極めてローテク).割と造作ないんだけど,なにしろ2月のこと,水が冷たい…(--;
 約1時間半で穴掘り完了.


 間口はほとんどアンカーの上プレートと同様の寸法.中はもう少し広くなっている.
 水はけが悪かったので,残った水を雑巾で吸い取って,30分放置してからセメント工事.セメントは,前回使用した「プレミックスセメント」(砂とセメントが混ぜてあるヤツ)が使いやすかったので,またこれにした.余裕をもって10kgの袋にしたつもりが,ちょうどピッタリだったから,予想外に穴の体積は大きかったようだ.
 右の写真の奥に写っているのが前回埋めたアンカー.大きさの違いは歴然である.

March.5th.2003





鎖をかけたところ.
この写真は乗り始めて半年たった頃だけど,もうスリップサインがバッチリでてますな.
タイヤ変えねば…

Oct 22nd.2003