act 4:午後4時5分前@新宿中央公園
 再び地上界に舞い降りて水の橋を渡って中央公園に渡る。いや、正確にはここはまだ中央公園じゃないのかも知れない。淀橋給水所の屋根の上は芝生が張ってあってとても気持ちよさそうなのに、金網があって入れない。残念。
 さて、さっき見たときは分からなかったけど、トラックの例のやつには屋根というか日よけが張ってあって、その下に今度はメイドさん姿のお姐さんがいた。

注:BGM (MIDI)ですが、暗号とは関係ありません

 うわぁ…。でもやっぱりこの人さっきの悪魔の関係者だよね。どんな応答が返ってきても驚かない覚悟を決めて、「あのう?」と声を掛けてみた。と、突然、その完全にイっちゃった格好のメイドさんが反応した。まず左にジャンプ、そして手を大きく回して腰に当てると腰を振って踊り出す。完全に常軌を逸している。こいつら、ぜったいぜったいアタシで遊んでやがるなぁ。う〜なんか頭痛くなってきたかも…。でも少し分かってきた。これ、どっかのサークルか劇団がやってるゲームか何かなんだ、きっと。
 あきれながらも少しこの情況を楽しめるようになっててきた(かも…)の私は、彼女の風変わりなダンスを見ていたが、ふと彼女の座っていたベンチに、Open me...! と書かれた箱が置かれているのに気がついた。
 「これ、開けていいの?」
 尋ねたが返事はない。彼女はただただ踊りまくっている。構わずに開けることにした。箱の中には、またコピー紙があった。でも今度はたくさん。文面は全部いっしょ。ははぁ、どうやらプレイヤーは私の他にもいるらしい。少し安心。私は紙を1枚取って、箱を元に戻した。紙にはこんなことが書かれていた。

 【けさけさゆららるひへそちちてねはのひさすわんろをそちらるつと
  れわちておききけくこあうねはんいじぜほみもゆなぬほみあうるろ。
  んいあうけさてなのびのひたつもゆえか!】

 暗号だね、これは。しっかし、1枚目の問題を解いてここに来られる人がどれだけいるっていうんだろ? 私だってここに来られたのは、ほとんど偶然だ。来る気になったのはもっと奇跡に近い。あ、ひょっとしてさっきの悪魔はエレベータが来るたんびにああやって獲物を探して1枚目を配ってたのかな?(でもなんで私?)
背後で音楽がフェイドアウトしていき、振り向くとメイドがくずおれていた。…ヘンな人たち。



act 5:午後4時14分@新宿中央公園公園大橋
 暗号はそんなに苦労しないで解けた。解けたのだが、これは…。アズマヤはもうそこに見えてる。でも、でもあそこにいる人、どう見ても日本人じゃないじゃない…。



act 6:午後4時19分@新宿中央公園あずまや
「ちゃ、ちゃお〜」
「Ciao, mi chiamo Gabriele. Piacere.」
 うあ〜やっぱりイタリア語(?)だぁ。何て云ってるんだ? ぱにくる私がわかっているのかいないのか、そのイタリア人(仮)はぺらぺらしゃべり続けた。これ、問題のこと云ってるのかなぁ… だとしたら全然分からないぞ。しかし彼はしゃべりながらあずまやのテーブルの上にランチョンマットを2枚広げ、そしてバスケットの中から、白いお皿と、ワイングラスとを2つずつ取り出し広げ、テーブルの下から赤ワインなんぞを取り出して2つのグラスを満たした。グラスを取れと云ってるらしい。乾杯しようってんだね。では乾杯。
「Salute!」「乾杯!」

 はは、アルコールが入ったせいもあるのだろうが、私はすっかりこのゲームを楽しむ気持ちになっていた。いきなり舞い込んできた非日常だったけど、こうなったらいくらでも楽しんでやる!
 イタリア人(よく見るとなかなかハンサムだ)のお皿にはサンドイッチ、私の白いお皿にはちょっと不公平だけどまたしても白い紙切れ。でもそれだけじゃなくて、こんどは砂時計もいっしょだ。
 イタリア人がウィンクした。私はうなずいた。砂時計がひっくり返され、私は次の問題にとりかかった。

最初の部屋は悪魔の部屋、
二番目と三番目の悪魔大斧のトリオを振り下ろせ。
次の部屋は終わりと始まりの部屋、
両はじの爺さんから最後の胎児を受け取り、
小さな矢にてその喉を突き通せ。



act 7:午後4時25分@新宿中央公園
 暗号はなんとか時間内に解けた。ちょっとヒントを貰ったのだけれど。実はあのイタリア人、日本語もぺらぺらだったのだ。まったく馬鹿にしてる…。
 でも、これはいったいどこにあるのだろう? 何か聞いたことはあるんだけど、新宿だったっけ? 参った、ここいらに交番は…確か近くの交差点にあったな。時々行くカレー屋のそばだ。よし、いってみよう!



act 8:午後4時35分@新宿警察熊野神社前派出所
「あ、すぐそこです。ほら。」
 若い巡査はわざわざ交番から出てきて、私の来た方を指さした。
「あすこの石段、階段を登ったところです。」
 なんとまぁ、目の前じゃない。私は警官に礼を言って、その階段に向かった。43段の階段を上がりきり、さて今度は何がいるのかな、と辺りを見渡したが何も、ない。境内をぐるっと回ってみたが、やっぱり誰もいなかった。ううむ。
 でも手水場があったから、とりあえず私は水をショモウすることにした。この炎天下の中で大荷物を持って歩き回っていたからもう喉がカラカラだったのだ。冷たい水で手を洗って、誰もいないのを良いことに顔まで洗ってしまった(ノーメイクだった)。眼鏡をかけ直すと、柄杓の台の横に「ヨミヲエウ」と書いた木っ端が置かれていることに気がついた。よみをえう? あぁ、右から読むんだ、上を見よ。上?
 見上げると、果たしてそこにはまた紙がぶら下がっていた。
 …やるなぁ。どうも完全に行動を読まれているようだ。






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*当幅フォントで見て下さい。


問題1:この暗号を解読して得られる文字列の、4文字めと2文字めを拾って英訳(単数形)し、下の「解答入力」をクリックして入力して下さい。(Java Scriptを使用しています)

解答入力
難易度 ★★★☆☆予想解答時間 〜2時間
Specter:台の文章に惑わされないこと。なお英語力は不要。