インフルエンザワクチンを接種する方へ
【有効性】 最近のインフルエンザワクチンは予防効果が高いと言われています。
1 若年者では流行期のインフルエンザとワクチン株の予想が良好な場合には79%以上の有効性があったと報告されています。(堀 賢ほか:インフルエンザ感染症についての注意点)
2 高齢者での予防効果は20%台との報告もありますが、重症な合併症が減り、入院率・致死率を有意に低下させると報告されています(Arden, N. H. ほか、海外文献)
3 以上のようにインフルエンザワクチンによる予防効果は絶対(100%)ではありませんが、接種しておいた方が症状が軽いと言われています。
【一般的注意・副反応】
ワクチンは病原性のない不活化ワクチンで安全性が高いです。生ワクチンではありませんので、理論的にはワクチンでインフルエンザになることはありません。重大なアレルギー反応の副反応などの報告もありますが、重い副反応は非常に”まれ”なことです。一般的で比較的多い副作用は、注射部位が一時的に痛む、赤くなる、硬くなる等は良く起こります。また、インフルエンザワクチン(予防接種)で、まれに軽い風邪症状(倦怠感、頭痛、関節痛、筋肉痛、発熱)等の副反応があります。熱などがなければ入浴は可能です。
インフルエンザワクチンは、注射後、もまない方がより効果があります。
接種後7日間は他のワクチンは受けられません。
喘息患者さんは、積極的に接種→慎重に接種に変更されました(平成16年)
【その他の注意事項】
インフルエンザ以外の風邪などになる可能性(危険)はあります。ワクチンの効果の出る期間は、接種後二週間目位から3〜6ヶ月までと言われています。一年毎に接種する必要があると言われるのは、このためです。
【接種回数】 65歳以上の方 1回:市からの補助が出ます
13歳以上64歳未満の方 2回または1回
13歳未満の方 2回(メーカー添付文章より)
(参考)【インフルエンザの典型的症状】
1)突然の発症、2)38度を越える発熱*、3)上気道症状(鼻・のど・せき)、
4)全身症状(a 全身倦怠感(だるさ)、b 頭痛、c 関節痛、d 筋肉痛)
*熱が高くなくてもインフルエンザと診断された方がありました。