過敏性腸症候群
体質やストレスのために、下痢をする・お腹が痛くなる・下痢と便秘を繰り返すなどの腸の不快な状態を過敏性腸症候群と言います。神経性胃炎と言われるものが、腸の症状として現れるものとも言えます。
*印の薬は、緑内障・頻脈などの心臓病・前立腺肥大では使えないこともあります
@【腸の環境を整える】
一般的な注意として、食事は良く噛んで食べる(飲み込むまでに30回噛む)
腸内の善玉菌を増やすための治療
治療 ビオラクチス、ミヤBM、ビオフェルミン
A【下痢】
治療 トランコロン(7.5)*
ロペミン(1):下痢のひどいときに頓用
B【お腹が張る、ガスが多い】
治療 ガスコン(40)
ガナトン(50):頓用的に用いることがあります
C【腹痛】 なお、胃潰瘍・胆石は腹痛の原因として頻度の多いです
治療 チアトン(10、5)*:腹痛時頓用
D【便秘】
センナ系の下剤はお腹がゴロゴロすることがありますので緩下剤が中心です
治療 マグラックス(330、300、250)
ラキソベロン:頓用的に5〜20滴程度
E【精神的な安定(自律神経を整える)】
治療 リーゼ5*、ソラナックス0.4*、セルシン2*
F【便の水分を調整】 下痢にも便秘にも用いられます
硬すぎず軟らかすぎず。適度な水分を保つ高分子化合物。推奨する先生は多い
治療 コロネル500:初期にお腹がゴロゴロする可能性有
【大切なこと:受けて欲しい検査があります】
過敏性腸症候群を直接診断する方法はありません。大腸ポリープなどの病気が否定されて、はじめて診断がつきます。そのため、1)便ヘモグロビン検査は必須。2)必要により甲状腺ホルモン検査(甲状腺機能亢進症で下痢、甲状腺機能低下症で便秘)。3)女性の方は子宮筋腫や内膜症の検査を受けて下さい。
4)他に慢性膵炎の下痢、胃潰瘍・胆石の腹痛などの確認も考慮します。