代謝症候群(メタボリック・シンドローム)

 

 

【なぜ、今、代謝症候群(メタボリック・シンドローム)か?】

過食・栄養過多といった戦後の食習慣の変化と、運動不足などの生活環境による肥満などのため、内臓脂肪が蓄積する状態です。軽度の肥満脂質代謝異常(高脂血症)耐糖能異常(境界型糖尿病を含む)高血圧症が組合わさったものが代謝症候群です。軽度の異常でも合わさると、動脈硬化、とくに心臓発作(冠動脈疾患)の危険度が高くなります。ご注意ください!

 

 

【診断基準】

次の5項目の中で3項目を満たすもの NCEP-ATP III 診断基準を改変

 @ 内臓肥満(ウエストが太い)

    男性 85センチ以上

    女性 90センチ以上

 A 中性脂肪上昇 中性脂肪が150mg/dl以上

 B 善玉コレステロール低下(HDLコレステロール低下)

    男女 40mg/dl未満

 C 血圧が高い 血圧130/85(どちらか)以上

 D 耐糖能異常 空腹時血糖が110mg/dl以上

 

 

【代謝症候群(メタボリック・シンドローム)と関連する生活の変化】

1      運動不足 → 平地歩行は、ほとんど誰でも出来る対策です

2      食べ過ぎ・飲み過ぎと、食習慣の偏り

原因1:伝統的日本食の衰退 (米飯は良いと言われています)

 米食からパン食へ、穀物(イモなど)から脂質(油もの)へ

 お茶から、牛乳・ジュース・炭酸飲料へ

原因2:脂肪分のとりすぎ(適正な脂肪分の割合は25%まで)

 日本は過去50年間で、食事中の脂肪の割合が激増しました

 7%から28%へと、約4倍増えたという統計があります

 

 

 

【豆知識】 糖尿病でなくても、食後高血糖(グルコース・スパイク)に注意!

 

体内で血糖値を下げるインスリンの量は、日本人では欧米人の半分しか出ないと言われています。過食・運動不足で食後血糖が高くなると、例え、糖尿病と診断されていなくても心血管死の危険が高まります。ご注意下さい。

安全な食後血糖(食後2時間値)は、140mg/dl未満と言われています。