秋冬春の発熱

 

咳嗽(せき)が出るか出ないかで大きく区別できます。

<治療>      *印は、抗菌剤(抗生剤)が有効。

**印は、抗ウイルス薬が有効。

 

【せきの出ない発熱】

 せきの出ない発熱には、扁桃炎*急性副鼻腔炎*アデノウイルス感染症溶連菌感染症*単純ヘルペス感染症などがあります。

 

【せきの出る発熱1】 色のついた”たん”が出ることが多い

咳嗽を伴う高熱(38.5度以上)を併せ持つ原因には、一般細菌*

マイコプラスマ感染症*などによる気管支炎*・肺炎*など。

 

【せきの出る発熱2】 主に小学生以下。”せき”が先行し3日以内に発熱

 10月から6まで、小学生以下を中心に、咳が先行し3日以内に発熱するタイプのかぜ症候群が流行します。鼻汁の症状も多く、時に喘鳴もあります。3940度の発熱が56日続くこともまれではありません。主な病原体は、

RSウイルス       気管支炎・喘息症状になりやすい

ライノウイルス     鼻の症状が出やすい

ウイルス感染に続いて、細菌感染症*を併発することがあります。

 

【せきの出る発熱3】 インフルエンザ

 12月から3までが好発時期(その年により差がある)。

冬季に高熱を出す原因ウイルスは、インフルエンザウイルス**が大部分。

ウイルス感染に続いて、細菌感染症*を併発することがあります。

 

【補足】インフルエンザの典型的症状(厚生労働省、平成15年時点)

突然の発症38度を越える発熱上気道症状全身倦怠感など全身症状

(注) 全身症状:頭痛関節痛筋肉痛も含めて考えています(原内科)

     潜伏期間:1日〜2日(ウイルスと接触してから発病まで)

     原則として、解熱後48時間は出校停止(感染拡大防止のため)