喘息ガイドライン

 

平成15年に喘息治療のガイドライン(治療の方針)が新しくなりました。

新しいガイドラインでは、「喘息は慢性の気道の炎症」という考え方に基づき、抗炎症作用のある吸入薬を早期より使用することが推奨されています。長期管理では、吸入薬を使用して発作を起こさないようにすることが大切です。

 

【新しいガイドラインで使用する吸入薬 1が最重要*3は発作止め**

☆使用方法は処方箋にて指示します    *1コントローラー、**3リリーバー

1      吸入ステロイド薬:全身の副作用はほとんど無、使用後うがいをする

【効果の出るまでの時間】 8時間以上必要【作用】炎症を抑える

慢性の方は、三ヶ月発作がコントロールされれば半量に減量します

キュバール100エアゾール、キュバール50エアゾール

フルタイド100ディスカス、ロタディスク50(短期使用)

パルミコート100タービュヘイラー

2      長時間作用型 交感神経β刺激薬【作用】長く気管を広げる

<吸入薬>【効果の出るまでの時間】3時間以上必要

セレベント50ディスカス、セレベント50ロタディスク(短期使用)

<貼付薬>

ホクナリンテープ(貼り薬。かぶれに注意)

 【特徴】主に夜〜寝る前に貼って、夜間〜明け方の発作を楽にする

3      短時間作用型 交感神経β刺激薬【作用】即座に気管を広げる

<吸入薬> サルタノール吸入    【速効性。乱用しない】

<経口薬> メプチンミニ・メプチン(飲み薬)

【効果の出るまでの時間】10分程度 サルタノール吸入と似た効果

<吸入器にて> ベネトリン

【従来の薬剤】

4      テオロング・テオドール(テオフィリン徐放剤。これまでの中心薬剤)

血液中の薬剤濃度を測定しながら使用することが推奨されています。

5      抗アレルギー薬(ザジテンオノンなど)

6      セレスタミン頓服(経口副腎皮質ホルモン含有薬 飲み薬)

発作のひどい時だけ使用します。副腎皮質ホルモンの飲み薬を連用するのは、副作用の問題があります。重症の方はやむを得ず使用します。