甲状腺疾患
甲状腺ホルモンの異常で起こる甲状腺疾患(甲状腺機能亢進症・甲状腺機能低下症)は、比較的多い疾患です。
甲状腺機能は、甲状腺・脳下垂体・視床下部(脳内)の三つの臓器が密接に連携して調節されていますので、甲状腺機能の評価は解説が必要です。
【甲状腺機能の一次検査採血項目】
fT3、fT4 甲状腺ホルモン 甲状腺から出ます
TSH 甲状腺刺激ホルモン 脳下垂体から出ます
【甲状腺疾患の症状】
○ 甲状腺機能亢進症
心悸亢進(頻脈)、発汗、寝汗、食欲はあるが体重が減る など
検査値の異常では、コレステロールの低下 など
○ 甲状腺機能低下症
低体温(寒さに弱い)、皮膚の乾燥、倦怠感、むくみ感 など
検査値の異常では、CKの上昇 コレステロールの上昇 など
○一般的な甲状腺機能亢進症・低下症の検査値の変動は以下の通り
【甲状腺機能亢進症】メルカゾールなどで治療します。ヨード食(海草類)↓
fT3 ↑ fT4 ↑ TSH ↓
【潜在的甲状腺機能亢進症】
fT3 正常 fT4 正常 TSH ↓
【甲状腺機能低下症】甲状腺製剤のチラージンなどで治療します。
fT3 ↓ fT4 ↓ TSH ↑
【潜在的甲状腺機能低下症】
fT3 正常 fT4 正常 TSH ↑(10以上で治療)
【異常値が出た場合】
当院では、必要に応じて、高次医療機関での二次検査を依頼して、正確な診断を受けてもらうことをお勧めしています。その上で定期的な管理を行います。