入院治療計画書(A)

<病名・症状>

食道癌(進行癌)のいわゆる終末期

進行癌が存在していましたが、全身状態が悪くなりましたので収容します。いわゆる癌の末期の状態と言っても良いと思います。

この状態では、患者さんが痛くない、精神的にできるだけ落ち着けるという環境づくりが重要になってくると思います。検査漬け・薬漬けのないように、入院治療をしていきたいと考えています。

病状の告知のことも、皆さんで、考えていただくことになります。ただ、この状態での告知は、患者さんの精神状態に悪いことがありますので、告知をご希望の場合は、まず担当医にご相談ください。

元の病気の他に、様々な余病により全身状態が悪化(急変、急死)する可能性が考えられます。食道癌の場合には誤嚥による急性呼吸不全は非常に起こりやすくなります。腫瘍から出血したりすれば、急死の原因になります。これらのことは、今日起こっても不思議ではないという事も事実です。状況をご理解していただき、身近な方にはご連絡をしておいていただいた方が良いと思います。また、病院から御家族への連絡体制も十分にしておいてください。

なお、原病・経過等を考え、積極的な延命処置(つまり、人工呼吸器の使用など)は、(患者さん、または)御家族の納得があれば使用したくないと考えています。

これからは、患者さんも神経を使うととも多いことでしょう。私達も心の支援を考えていますが、患者さんと御家族の方との心のふれいあいも重要だと思います。

<検査>

必要により採血・レントゲン検査

必要により心電図監視

<治療計画>

薬物療法・点滴治療・必要により酸素吸入

<手術予定>

特別な場合を除いてありません

<推定される入院期間>

病状によりますのではっきり言えません。急死する方もあれば、悪い状態のままで一ヶ月から数ヶ月経過することもあります。長期になれば余病の確率も高くなります。もしも、帰宅可能であれば、それも治療のうちと考えています。

<その他>

合併症(余病)などについての説明は、補足v1.1に書いてあります。一通りご覧いただいた後、入院治療計画書(病院書式)にサインしてください。