入院治療計画書(A)

<病名・症状>

黄疸が出ていますので入院となりました。

黄疸の出る病気な主なものは、二つに分かれます。(1)ひとつは、肝臓自体が悪いために出た黄疸。各種の肝炎などにより出現します。(2)もうひとつは、閉塞性黄疸というもの。閉塞性黄疸は、肝臓自体ではなく、胆汁の流れる道筋(胆管、胆嚢、総胆管、膵臓、十二指腸乳頭部)に、結石や腫瘍などが出来たために胆汁の流れが悪くなり、黄疸が出ると同時に肝臓の機能自体も低下するものです。

肝機能障害が著しいので入院治療としました。

原因はこれから検索中することになりますが、可能性として、(1)では、急性肝炎、慢性肝炎(いづれもA,B,Cの三つのタイプの肝炎ウイルスによるものとアルコール性)、膠原病的な疾患によるもの、などが考えられます。(2)では、胆石症、総胆管結石症、膵炎、肝臓や胆嚢・膵臓付近の腫瘍によるもの、などが考えられます。

いずれの場合も肝機能障害を伴いますが、肝機能障害を治せなければ肝不全となり、命にかかわります。原因の究明が大切ですが、治療的には、食事療法を含めて肝機能の改善に努めます。

また、閉塞性黄疸の場合、閉塞した胆管系にばい菌が入り繁殖することがあります。もっとも重大なものは、「閉塞性化膿性胆管炎」というものです。敗血症をおこしたり精神症状をおこしたりと、とても重篤です。(死亡例あり)

閉塞性黄疸の場合、胆汁を外に逃がさないと危険がありますが、それには手技としての危険がありますので、施行する時期を見ながら実施するということになります。

<検査>

採血・レントゲン検査・超音波検査・CTスキャン

必要により内視鏡検査

<治療計画>

薬物療法(肝庇護剤)

<手術予定>

病状がはっきりしてから、ご連絡いたします。

<推定される入院期間>

不明です(2週間以上は確実と思われます)

<その他>

合併症(余病)などについての説明は、補足v1.1に書いてあります。一通りご覧いただいた後、入院治療計画書(病院書式)にサインしてください。