入院治療計画書(A)

<病名・症状>

外来でも呼吸不全の治療をしてまいりました。一般的に、この病気は治る病気ではありません。呼吸不全が悪化したときには、短時間のうちに危機的状態になってしまいます。一時的に、よく見えたとしても、患者さんの状態は、非常に厳しいと思います。急激に悪化したときには、急死の危険は常にあります。心電図監視をしていきますが、いつ何時、命にかかわる状態がきてもおかしくない状態です。身内の方への連絡体制も整えておいてください。病名は「慢性呼吸不全の急性増悪」です。以下、その説明です。

慢性呼吸不全の急性増悪

 肺の機能が弱くなり、体内に十分な酸素を取り込めなくなった状態を呼吸不全といいます。症状としては息切れの他に、重要な臓器の酸素の供給が悪くなりますので、全身の臓器(脳、心臓、腎臓、肝臓など)の障害が起こる可能性があります。特に心不全(むくみ、肺に水がたまる)は呼吸不全に合併しやすい病気です。

肺炎も、非常に起こりやすい余病です。

<検査>

採血・レントゲン検査・CTスキャン(造影剤を使わず行うことも多いです)など

<治療計画>

酸素吸入・薬物療法

人工呼吸器の使用については、患者さんには、適さないだろうと考えています。このことは、別紙にお書きします。御家族のご意見をお知らせください。

<手術予定>

現在のところありません

<推定される入院期間>

不明です

<その他>

合併症(余病)などについての説明は、補足v1.1に書いてあります。一通りご覧いただいた後、入院治療計画書(病院書式)にサインしてください。