入院治療計画書(A)
<病名・症状>
咽頭痛・肝機能障害・血液のリンパ球増加(異型リンパ球も出現など)ということより、伝染性単核細胞症という病気の可能性が高いと考えられましたので入院としました。
伝染性単核細胞症は、扁桃腺炎のようなのどの痛み、肝機能障害(重症化すると急性肝炎のようになります)、血液異常(リンパ球増加、異型リンパ球の出現、時に血小板減少)などの出現する全身疾患です。
確定診断は血液検査で施行します。
肝機能障害もありますので、急性肝炎等も念頭に置いて治療いたします。
念のため、急性肝炎の説明を追加しておきます。
肝機能障害の原因は急性肝炎と考えられます
急性肝炎を起こす肝炎ウイルスにはA,B,Cの三つのタイプがあります。また、その他の要因で引き起こされる急性肝炎もあります。肝臓を守る薬(肝庇護剤)などを使用しながら、病状の改善に努めます。
急性肝炎は、肝臓の機能が著しく悪くなった状態ですので、黄疸が出ます。今後約1ヶ月の見込みは、多く(90%以上)の急性肝炎は、安静と薬物治療によって軽快してきますが、黄疸が長引くものや、急速に肝硬変のような状態に移行するものもあります。これは経過を見てみないとわからないものです。肝機能や黄疸が一旦良くなってから、再び肝機能が悪化するものもあります。単純に治らないものについては、特殊治療が必要になることがあります。病状が悪化した場合にはご連絡しますが、発熱の続く場合や、食欲が戻らない場合、採血結果の改善の悪い場合は要注意です。
急性肝炎と似た症状の出るものに、胆石症・総胆管結石症・膵炎・肝臓や胆嚢付近の腫瘍によるものがありますので、あわせて確認することがあります。
<検査>
採血・レントゲン検査・超音波検査
必要により内視鏡検査・CTスキャン
<治療計画>
薬物療法(肝庇護剤)
<手術予定>
今のところありません
<推定される入院期間>
通常は2週間以内です。急性肝炎では1月以上と考えいています
<その他>
合併症(余病)などについての説明は、補足v1.1に書いてあります。一通りご覧いただいた後、入院治療計画書(病院書式)にサインしてください。