��きゃめるさんの駄洒落論

インターネット将棋道場 倶楽部24のフリートークで、

CAMELさんが披露されたものです。

 

私は小学2年あたりに,『そんなシャレはよしなシャレ』というシャレに出会い,それ以来,ずーーっとシャレを作り続けてきた者です。時には,馬鹿にされ,時には無視され,そこに空白の空間を作り出し,陽の目をみることのないさえない時間を過ごしてきましたが,あなたの文章をみて,いままでの日々が報われたような気がします。私のシャレの出会いから現在までを語るにはあまりにも長くなりそうなので,私のシャレに対する理論を少し紹介したいと思います。シャレは大きく分けて4つに分類されます。

 

1 同音意義型

ターゲットになる言葉に対して同音意義に近い言葉をあとに続けるものです。これはシャレの基本でもあります。あなたが記されたいくつかの例は,すべてこの型に分類されます。

『そんなシャレは・・・』もこの型です

 

2 2カ国語混在型

少し高度になると英語と日本が混在してシャレを形成することがあります。『LarkもCamelも,らーくだ』はこの型の属します。しかしこれは,同音意義的要素も含まれており各々の単語の意味は異なっても英語と日本語の発音が同音に近いところは同じといってもいいかもしれません。このLark・・・のシャレのポイントはさりげなくついている「らーくだ」の最後の”だ”に哀愁を感じられるところだと自負しています。

例えば,豚を見て,驚いた時

1の同音意義型は『わあ ぶったまげた』となるが

2の2カ国語混在型では 『わあ ピックりした』となるのです

また2カ国語混在型には単語でなく文章の意味に関連つけしてしゃれを形成するものもあります。例えば

『今日 飲みに行こう!』と誘われた時

『今日はお金がないから,飲まねえ』 というものです。これは お金がない という文章から No Moneyが導き出され,それが飲まねえにかかってるものです。つまり単語でなく お金がない という文章がKeyである。 これはNo Moneyを導きだせればいいのでお金をもってない でも 金欠病なので といった言い回しでもかまわないのです。

 

3 連想型

これも少し高度です。最初にであったのは小学校6年にときのボンカレーの宣伝でした。ボンカレーをお湯の入った鍋につけて,そのボンカレーの袋に向かって

  「どこ行くのやあ〜」

  「ちょっと そこまで」 というものです。(笑福亭にかくさん)

一般的に使われる”ちょっとそこまで”と,この場合は 鍋の”底”をかけたものです。

また私が中学の時に出会ったのでこういうのもありました。 店員と客の会話です。 

  客「バッチくれ!」

  店員「何個?」

  客「2個2個」   というものです。

当時の私は,かなりの衝撃を受けました。このさりげない会話の中に,ギャグがあるなんて!当時「ピース」という言葉が流行していて,ニコニコバッチなるバッチがはやってました。つまり バッチといえば容易にニコニコバッチが連想できたのです。その時代背景を見事につかんでいるギャクではないでしょうか。 すばらしい。

 

4 専門型

最近になって私は,この型があるのを感じました。21世紀のシャレはこれでしょう!この型を簡単に説明するなら,わかる人しかわからない。相手を選ばないと,いくら言っても理解してもらえないものです。

例として,結構前にここの掲示板に紹介しましたが、席をはずす時に『ちょっと △8五飛車』 というものです。これは,将棋の8五飛戦法を知らないと,説明がつかず,道行く人誰にでも,わかると言ったものではありません。これは ちょっと中座します という意味を表現したものです。もうおわかりだと思います 今流行りの中座流とかけているのです。8五飛車といえば中座流というのがわかる人限定のシャレなのです。今 名人戦で佐藤vs丸山が戦っているこの時期にこそ 特に有効である専門型のシャレと言えるでしょう。

 

長々と記しましたが,私のシャレ論理はだいたいこういったところです。一般的に2・3・4の型は誰もわからず,そのまま 受けることなく通り過ぎることが多々ありますしかし,そこでいちいち説明なぞ,してはなりません。シャレ,それを本人が理解した瞬間の衝撃こそが命であり,まわりくどく説明して理解されたものにはなんら魅力はないのです。 このへんの通りすぎる空白を感じるのも我々の宿命だと思ってます。

 

 

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