区民響若手有志による座談会

平成17年11月某日、若手黄金(!)世代5人に集まっていただき、みなさんの音楽生活や区民響に対する思いを大いに語ってもらいました。始めてみると意外に盛り上がった座談会。みなさんの本音をどうぞご覧下さい。

参加メンバー
  • Aさん:女性、入団6年、ヴァイオリン
  • Oさん:女性、入団3年、フルート
  • Fさん:男性、入団7年、コントラバス
  • Kさん:男性、入団12年、ファゴット
  • Mさん:男性、入団6年、ヴァイオリン
今の楽器を始めたきっかけ
Oさん(Fl) 中学校の吹奏楽からずっとフルートですね。フルートって実際吹いてみるとガッツな楽器ですけど、見た目はお嬢様っぽくて私にぴったりかな?なんて。(笑)
他の楽器が黒っぽかったり、がさつに見えたりする中でキラキラと銀色に輝いている姿を見ていいなあって思いました。
Aさん(Vn) 私は物心付いた頃(4歳)からです。父からヴァイオリンを与えられて気がついたらヴァイオリンを弾いていたという感じです。弟は小学校で挫折してしまいましたけど。
Fさん(Cb) ヴァイオリンを8歳から始めて12歳でジュニア・フィルというオケに所属していました。
中学校の吹奏楽で半年ぐらいひょんなことでコントラバスをかじってたこともあって、高校生の時に、そのジュニアオケで人数が足りなかったコントラバスに自分から志願してやってみようと。で、その後すっかりハマってしまいましたね。
結局、大学オケではヴァイオリンをやりながら、コントラバスは個人で先生について習っていました。
Oさん(Fl) なぜコントラバスかよくわかんないよね。ヴァイオリンの方が楽しそうだけど。
Fさん(Cb) メロディをやる楽しさもいいけど低音でオケを支えるのも快感ですよ。一度味わってみませんか?
あと、両方経験することで相乗効果はありますね。コントラバスを弾きながらヴァイオリンの呼吸を感じたり。
Kさん(Fg) 私は大学から始めました。中高は陸上部で高跳びをやっていて大学ではもう運動はいいやと。文化系でみんなでやれる事といえばオケかなと思って。
ファゴットは大体どこへ行っても希望者が少なくて大歓迎される楽器でして、なんとなくファゴットを。
Oさん(Fl) ファゴットって楽器は高いしリードも高いし 重いし持ち運びは面倒くさいし大変だよね。
Kさん(Fg) 楽器が高くて一度買ったら元を取るまでやめられないというのもありますね。(笑)
大学の先輩で実家の畑を売って買った人もいます。(一同驚き)まあ私はオケが楽しいっていうのが続いている理由ですけど。
Mさん(Vn) 私は中学、高校は吹奏楽でクラリネットとオーボエを。
大学ではやめていてブランクがあるしオケで管楽器をやるのはちょっと無理かなと思って、ヴァイオリンを始めました。でも、いざやってみるとヴァイオリンも大変難しいです。
(最初から希望通りの楽器の人、宿命的になった人、図らずもなったがその後その魅力にはまった人、色々ですね)
個人練習の悩み
Aさん(Vn) やはり個人練習の時間が足りないですね。特に今回のブラームスなんかはさらう所が多くて他の曲まではなかなか手がつけられないです。
休みの日とあと平日に仕事から帰ってきて練習しようと思っても週に1回くらいが良いところですね。
Mさん(Vn) 私も殆ど出来ていません。妻も働いているので土日は家事やら何やら手伝ったりして。たまに平日に休みを取ってするときもありますが、最近は重量感のある曲が多いのでなかなか辛いです。
Kさん(Fg) 私もやってないですね。やばいと思って職場に楽器を持っていって練習したりしますけどなかなか気力も余裕もなくて。
もちろん指の動きも大事だけど私の場合は体力の維持の方が問題ですね。肺活量とか腹筋とか。
Oさん(Fl) 私は週に2、3回くらい音楽スタジオやカラオケボックスを借りてやってます。ただ夜中は高いし断られる
こともありますね。
スタジオ代も馬鹿にならないのでアビテックス(防音室)でも買った方が安いかな?でも幅が狭いからクラリネットなんかはいいけどフルートは無理かも。
Fさん(Cb) 横向いて(首をかしげて)吹くとか。(笑)
Aさん(Vn) 管楽器だと公園で吹く人をよく見かけますよね。
Kさん(Fg) 金管なら良いかもしれないけどファゴットは外では出来ないなあ。
風が当たると割れるかもしれない。
Fさん(Cb) (私は)今は引っ越して一戸建てになったから良いけど、以前マンション住まいだった頃は周りに気を遣って結構大変でした。
Oさん(Fl) コントラバスって音はあまりしなくても振動が下に響くでしょう。
Fさん(Cb) ミュート(弱音器)をつけたりして恐る恐るやってましたね。
(皆さん結構苦労されていますね)
区民響の良いところは?
Fさん(Cb) まず常に練習に人がいるという事ですね。
本当によく皆さん参加されていると思います。
Oさん(Fl) そうそう、前に別の団体の練習にエキストラでいったら、他に人が来てなくて「君!トップやってね」なんて。
他にヴィオラが0人だったなんてこともあったと思う。
Fさん(Cb) 特に演奏会が終わった次の初練習でこれだけ出席率の高いオケも少ないと思いますね。
Mさん(Vn) 団員の経済的負担が少ないのは良いですね。団の運営方針もあるとは思いますが。
Oさん(Fl) 演奏会のための費用を徴収していないですよね。無料の演奏会の割にはたくさんのお客さんが入っているなと思います。
あと、市民オケでこれだけたくさんの賛助会員に支えられているところは他に無いんじゃないですか?
プログラムに名前が溢れそうなくらいですよね。
Kさん(Fg) ヴィオラ、チェロなんかは昔に比べて随分団員も増えたと思いますけど。
(正団員が増えるとエキストラへの出費が減って団費収入は多くなる。結果、財政が安定すると。)
Oさん(Fl) 他の団体だと「あの、その音高いんじゃ…」なんて言おうものなら「お前が低いんじゃ!」なんてヘタなくせにプライドの高いジジイがいたり(笑)。
区民響は例えば木管なんかは仲がいいと思う。表面上仲が良くても実際は・・・なんて所も多いですよ。
あとパートリーダーとかにも人格者が多いですね。弦の人にモノ言ってもきちんと聞いてくれたりするし。
Fさん(Cb) 風通しが良いという事かな。アットホームな雰囲気で派閥がない
あとは賛助会員と団員の交流の機会がもう少しあっても良さそうに思いますね。
今後望むところは
Oさん(Fl) 雰囲気はこのままでもう少し演奏レベルを上げたいですね。
せっかく無料の演奏会にこれだけお客さんが入っているわけだし、もう少しみんなで頑張って「顧客満足度」を上げたいなあ。
Mさん(Vn) 例えばヴァイオリンなんかは弾けている人が弾けていない人の面倒を見るということをもう少しやったほうが良いと思いますね。弾けない所は一人で悩んでいても解決できないところが多いと思う。
弾ける人が時間をとって具体的な解決法を教えてあげないと。そうした練習の機会が2,3回あるだけでもずいぶん違うと思います。
Aさん(Vn) 「私はオケの中でヴァイオリンを弾いているんだ」という意識が大事。もっと周りを意識して弾くようにしないと。
Fさん(Cb) 人によっては自己満足やストレス解消でやっている人もいると思う。もっと個人の意識を高めるためにパートリーダーの役目が重要
(僕はあまり出来ていませんが)まずそれぞれのパート内をしっかり押さえて、少しずつ視野を広げていってメンバーの意識を他のトップやコンマスへ広げていくようにしないと。
Oさん(Fl) そういえばコンマスを見ていない人って結構いますよね。
Mさん(Vn) みなさん譜面台が低すぎるんじゃないですか?あんなに低いとコンマスも指揮者も見えないよ。
Kさん(Fg) 管楽器も意識に多少個人差はありますよね。まあ色々な人がいてのアマチュアオケだとは思いますけど。
Mさん(Vn) あと私は演奏会終了後の退場の仕方が少し気になりますね。終わったあとにダラダラとしている感じがして。
みんなで挨拶するならするとかコンマスの合図で退場するとか。
Fさん(Cb) お客さんの印象が違うと思いますね。やっぱりお客さんあっての演奏会だと思うし、区民オケとして自己満足だけで終わってはいけないなと。
もちろん演奏は完璧じゃないけど最後まできちんとやる事で、心からの拍手をいただいてそれが自分たちの感動にも繋がると思います。
(了)

区民響機関紙「ポコ・ア・ポコ」第32号(2005年12月24日発行)より収録


Last update:Jan.8 2006
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