第35回定期演奏会曲目解説
本文へジャンプ 2005年9月3日 

歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲/グリンカ

ロシア音楽の父と呼ばれるグリンカの作品の中で、最も親しまれている曲のひとつです。軽快で華麗なメロディが特徴で、グリンカ自身も「全速力で疾走する」ように演奏するように、と書いています。(・・・オーケストラは息切れ寸前!?)

交響曲第五番「運命」より 第4楽章/ベートーヴェン

クラシック音楽をよく知らなくても、「ジャジャジャ、ジャーン」というメロディを知らない人はいないでしょう。そして、それがベートーヴェンの運命であることも有名です。さて、その「運命」が4つの楽章からなる交響曲第五番の題名であること、さらには他の楽章はどんな曲か?となるとあまり知られていないかもしれません。

今回は知られざる(?)最終楽章を演奏します。運命が戸を叩く重々しい音(=ジャジャジャジャーン)から始まる「運命」ですが、意外と明るい4楽章で終わります。運命の苦しみに打ち勝った勝利の歌です。

そして最後、「終わりかな?」と思ってからが・・・予想よりちょっと長いかも・・・。

「青少年のための管弦楽入門」/ブリテン

イギリスの作曲家ブリテンがイギリスの文部省から頼まれて教育用映画「オーケストラの楽器」のために作った曲です。
バロック時代の大作曲家パーセルの作ったメロディを、オーケストラの様々な楽器が解説を交えて演奏していくもので、自然に各楽器の音が学べるようになっています。

 ・・映画から、歌劇から・・「物語」のある曲をあつめてみました。

「ハウルの動く城」より 「世界の約束」、「人生のメリーゴーランド」

ご存知、ジブリの大ヒット映画。魔法で90才の老婆にされた少女ソフィーが、毎日を無為に過ごす魔法使いハウルやその仲間達と天空に浮かぶ奇妙な「動く城」で不思議な共同生活を始めます。エンディングテーマの「世界の約束」、挿入曲の「人生のメリーゴーランド」、映画のシーンが蘇ることでしょう。

アラジンより「ホール・ニュー・ワールド」

貧しいけれど清い心を持つ若者アラジンが、魔法のランプや魔法のじゅうたんの力を借りて、悪い役人に捕らえられた王女ジャスミンを救い出し、やがて二人は結ばれる、という物語。ディズニーの美しい映像と音楽が大ヒットしました。

歌劇「カバレリア・ルスティカーナ」間奏曲

舞台はイタリアのシチリア島。村の男女四人のおりなす恋愛物語。最後は男達が決闘をし、主人公の若者は殺されてしまいます。この間奏曲は歌劇の途中で演奏されるもので、最後の悲劇を予感させるような美しくも悲しいメロディです。

交響組曲「シェヘラザード」より「海とシンドバッドの船」/リムスキー・コルサコフ

「シェヘラザード」はアラビアンナイトの物語を題材に作られた4曲からなる組曲です。トルコのサルタン(王)の怒りを静めるために美しい娘シェヘラザードが千一夜にわたっていろいろなお話をきかせます。

第1曲「海とシンドバッドの船」は重々しい王のテーマ、バイオリンの旋律が美しいシェヘラザードのテーマ、そしてその夜の彼女のお話「船乗りシンドバッドの物語」へと続きます。大きく帆をはった船が大海原を航海していく様子が目に浮かぶようです。