薔薇の荘園



よもや、恋敵とは。






右の娘は「リアンノン」 オットリしていて夢見がち、根っからのお嬢様。世間知らずな18歳。
左の娘は「エンギレン」 同じく18歳。
二人とも荘園領主の娘で、異母姉妹。
リアンノンは正妻(すでに他界)の娘で、エンギレンは荘園領主が荘園領地内の女に生ませた娘。
三年前に母親が無くなったので、エンギレンも館で暮すことになった。
なので、エンギレンの方が、世馴れててシッカリ者。
異母姉妹とはいえ、娘同士の仲は良くて親友のようだった。つい、さっきまでは。

ともに同じ騎士、ガルセルト様(黒髪。甘いマスクの25歳)にメロメロなことが判明した今、昨日の友は今日の敵。
だが、リアンノンは驚異的に鈍いので、エンギレンも騎士様に夢中とは気づいていない。
しかも、ガルセルト様は、どうやらリアンノンの方に気がある様子…。

なんとかガルセルト様のハートをモノにできないものかと思いあまったエンギレンは、村外れの占いオババ(魔女)のところに相談に出向いて行く。
しかし、実は、このオババは荘園領主と正妻に恨みを抱いており、エンギレンを利用して恨みを晴らそうと企む。
惚れ薬の材料と称する球根を、荘園に植えるようにとエンギレンに指示。
利用されたことに気づいたときはすでに遅く、荘園全体が、エライ目に。

爆発的に増殖成長した球根(実はマンドラゴラ)で荘園中が包囲されていたのだ。
足の踏み場もないくらいミッシリと密生した巨大マンドラゴラ。
人間に似た、見た目もえげつないこと甚だしく、匂いも不快。
昼は昼で、ペチャクチャと卑猥なお喋りに余念がないマンドラたち。
夜は夜で根っこを上げて、うろつきまわり、捕まえた生き物の精気を吸って巨大化。
月夜の晩には興奮し、大合唱の後、ご乱交。鼠算式に増殖。
踏んづけると、罵声をあげ、引っこ抜いたりしようものなら、モウレツな悲鳴を発する。
それを聞いた人間も卒倒死してしまうので、除去不可能。手がつけられない。もう最悪。
人々は荘園の館から出るに出られず。

さて、利用されたことに気づいたエンギレン。
「よくも乙女の恋心をもてあそんでくれたわね!」と、魔女に対して怒り爆発。
荘園外にお使いにでかけていたため、彼女は幸い、マンドラゴラ包囲網の外にいた。
恋に狂ってはいたものの、もともと根はいい娘なので、おおいに反省。
後悔した彼女は、マンドラゴラ除草剤を手に入れるべく、魔女相手に奮闘することに。

そこに、謎のジジイ(実は魔女の元亭主)とか、謎のおせっかいな浮浪オヤジ騎士(実は様子を見にきた隣の荘園領主)とか、謎の音痴な吟遊詩人(実際、ただの見習吟遊詩人)、やたら反抗的な犬の群れを引き連れた謎のアラブ商人〈マンドラゴラで一儲けしたい)などがからんで、うんぬんかんぬん。
そして、エンギレンがみつける本当の愛。(爆)

…というような設定・ストーリーが今、頭を駈け抜けました。

いかん、また妄想が爆走を…


Photoshop5.0使用2002.June

…相変わらず計画性のない描き方やってます。
もともと単に横顔ラクガキだったのを、どんどん画像サイズを変えながら周囲を追加。
構図も構成もあったもんじゃない。(苦笑)
とにかく、甘ったるい絵を描いてみようと実験。

タイトルとマンドラゴラネタは「薔薇の荘園」はトマス・バーネット・スワンの短編小説からインスパイア。
小説自体、ちょっとホラーっ気のあるファンタジーで面白かったです。

関係ないですが、クリムトのドローイング集を少し前にアマゾンで入手。
わかってはいたんですが…ただのエロラクガキ…いや、いいんですけど。(笑)