【恋のメリーゴーランド】
春「昨日プロデューサーさんと二人きりでアトリウム行ったんですよ〜。」
律「へ〜、春香のプロデューサーってそんなに格好よかったっけ?」
春「格好いいですよー。昨日だって私が寝不足で倒れそうなところをがっしりと
  受け止めてくれて、なんかちょっといい雰囲気になっちゃったりしてー。」
律「ふ、ふーん。」
春「きっとプロデューサーさんと私は運命の赤い糸に繋がれてるんですから。」
律「はいはい、ごちそうさま。」
春「そういう律子さんはどうなんですか?」
律「え?わ、私?」
春「律子さんくらい容姿端麗で才色兼備だったら彼氏の一人や二人くらい…」
律「い・ま・せ・ん!」
春「またまた〜。一人いるじゃないですか〜。」
律「いませんったらいません!」
春「そうなんですか?プロデューサーさん可哀想。」
律「なんでそこでプ、プロデューサーの名前が出るのよ。大体学生なら学生らしく勉学に
  励んでないと…」
春「それに恋も、ですね♪」
律「はいはい、もうこの話はおしまい。じゃあレッスン行ってくるわね。」
春「はーい、頑張って下さーい。」

…………………………
……………………
………………
…………
……

律(ちょ、ちょっと!春香ってそんなとこまで進展してるの!?そりゃあ私は堅物で
 そんなに魅力ないのもわかってるけど私だって興味は全くないわけじゃ…)
P「よっ、律子どうしたんだ?」
律「あひゃあっ!?」
P「おいおい、なに素っ頓狂な声をあげてるんだよ。」
律「ひ、人が考え事してるのにプロデューサーがいきなり驚かすからです!」
P「ん?何か悩み事でもあるのか?」
律「別に悩みという程の物……」

〜〜〜〜〜〜
春「昨日プロデューサーさんと二人きりでアトリウム行ったんですよ〜。」
律「へ〜、春香のプロデューサーってそんなに格好よかったっけ?」
春「格好いいですよー。昨日だって私が寝不足で倒れそうなところをがっしりと
  受け止めてくれて、なんかちょっといい雰囲気になっちゃったりしてー。」
〜〜〜〜〜〜

P「お〜い律子〜。」
律「………」
P「律子さんや〜。」
律「………」
P「おい律子、本当にどうしたんだ?」
律「え?あ、ええなんでもないです。なんでも……」

〜〜〜〜〜〜
春「なんかちょっといい雰囲気になっちゃったりしてー。」
〜〜〜〜〜〜

P「なんかさっきから顔が赤いぞ?熱でもあるのか?」
律「そ、そ、そ、そんな事無いですよ。さ、レッスンレッスン。」
P「変な奴だなぁ。もしかして誰か好きな人でも出来たのか?」

 ドキッ!!

P「なーんてな。軽い冗談だ…って律子?」
律「あわあわあわあわあわ、わたわたわた私……」
P「マジか!?」

 今にも湯気が出そうなくらい顔を真っ赤にしてうろたえてる律子を前に俺はただ呆然と
 するだけだった。

−−−緊急招集−−−
P「お忙しいところすみませんが、お二人にお集まり頂いてありがとうございます。」
小「なんか面白い話があると聞きましたよ。」
春「私もお呼ばれしちゃいました♪」
P「実はですね……どうも律子に好きな人がいるようなんです。」
小「……はい?」
春「今更ですか?」
P「へっ?二人とも御存じなんですか?」
小「そりゃあいつもの行動見てれば…」
春「ですよねー。」
P「じゃあ気付かなかったのは俺だけだったんですか……」
小「(小声で)というかまだ気づいてないんですか。」
春「(小声で)鈍いにも程がありますよね。」
P「そこでです。律子のこれからの活動に支障が出る人物かどうかの特定を…」
小「大丈夫じゃないですか?」
春「律子さん毎日会ってますし。」
P「へっ?そんなしょっちゅう会って……もしかして律子のお父さんか?」
小「………」
春「……ま、まあそういう事でいいんじゃないですか?」
P「じゃあ俺の取り越し苦労だったのかなぁ。」
小「(小声で)まったく自覚ありませんね。」
春「(小声で)律子さんも大変ですねぇ。」
P「二人ともさっきからボソボソと話してますけど何か心当たりでも?」
春「そ、そんな事は………」
小「プロデューサーさん、女性には色々と秘密があるものですよ。」
P「まあよくわからないのですが……」
小「律子さんにだって何かしら秘密の事があるって事ですよ。」
春「(小声で)まわりから見ると全然秘密になってないんですけどね。」
P「はぁ。」
小「そういう事です。じゃあ失礼しますね。」
春「プロデューサーさん、律子さんを責めたりしちゃ駄目ですよ。」
P「まあ心に留めておくよ。」

 こうして緊急招集は解散となった。

−−−再び事務所にて−−−
律「はぁ……春香があんな事言うから意識しちゃったじゃない………」

 確かに自分から見てもプロデューサーは昔と比べて仕事もよくこなすし、変なところで気が
 利くし、格好いいところも………

律「ないないないないない!そんな事絶対無い!」
P「ん〜?何が無いんだ?」
律「プ、プロデューサー!?」

 ダメッ!顔をじっと見てられないよぉ……
 そういえば昨夜真から借りた小説では……

〜〜〜〜〜〜
男「君が好きなんだ!」
女「そんな浮ついた言葉なんかじゃ信じられないわ!態度で示してよ、態度で!」

 ふぁさっ。
 彼が背後から私をギュッと抱きしめてきた。

男「これでも信じられないかい?」
女「ううん……」
〜〜〜〜〜〜

 ま、まさかね……って私がこんな事言うはずないし。

P「お?律子、なんか落ちてるぞ?」
律「どこです?」
P「待て待て、俺が拾ってやる。っとっとっとうわぁっ!」

 ふぁさっ。
 え、えぇぇぇ!?わ、わたわたわた私、い、今プロデューサーにだ、抱き抱き……

P「すまんすまん、ちょっとバランス崩しちまってな…って律子?おい、律子!?」

 ぷしゅ〜〜〜〜。
 わ、私、幸せ……あ、あはははは……

小「はぁぁ……今時の中学生でもこんなにならないって言うのに。」
春「これで律子さん、プロデューサーさんに告白されたらどうなっちゃうんでしょうね?」
小「それはそれで面白くないかしら?春香ちゃん、あの二人くっつけちゃおっか。」
春「それも面白そうですけど……小鳥さんはそれでいいんですか?」
小「私?悪いけどあの二人の様子見てるとプロデューサーさんを奪う気もなくなっちゃうのよねー。」
春「あ、あは…あははは……」

P「おい、律子ぉ!しっかりしてくれ!!俺がバランス崩した時どこか打ったのか!?」
律「えへ……えへへへへぇ………」
P「律子ってばさぁ!」




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