【Bittersweet】
パーン!パパーン!
P「律子おめでとう!!」
俺は部屋に入って来た律子に向ってクラッカーを鳴らす。
律「あのぉ……今日って6/22ですよね?私の誕生日、明日なんですけど……」
P「えっ!?そ、そうだったっけか?」
律「そうですよ!まったく……担当アイドルの誕生日すら覚えておいてくれない
なんて駄目じゃないですか!」
P「う゛……」
律「そんなだから仕事の段取りもですねぇ……」
律子がくどくどとお説教モードになるに従い自然的な流れで俺は正座になって
しまう。
律「プロデューサー、聞いてるんですか?」
P「……………」
律「プロデューサー?」
俺の様子がちょっと変なので律子は顔を覗き込んできた。
P「……律子に喜んで貰いたかったんだよ……」
律「え?」
P「1日でも早く律子をお祝いして律子に喜んで欲しかったんだよ……ごめん。」
律「あ……えっと……」
叱った事で逆に気まずくなる律子。
律「わ、私もキツク言い過ぎたかも……」
P「いいさ。確かに律子の言った事は正論だしな。はやる気持を抑えられなかった
俺が馬鹿だったって事さ。」
律「う゛……」
P「俺が悪かった。すまん。」
律「そ、そのですね……」
P「で、今日の仕事なんだがな…」
完全に謝るタイミングを逸して困惑する律子。
…………………………
……………………
………………
…………
……
P「こんな感じの流れを作れば間違いなく律子を落とせる!これで勝つる!!」
俺はいつものリツノートでシミュレートをしていた。
P「ポイントは出鼻を如何にくじくかと言う事だな。」
俺はそろそろ出社してくるはずの律子を待ち構えていた。
…………………………
……………………
………………
…………
……
チッチッチッチッチ
秒針がやけに大きく聞こえてくる。律子はまだなんだろうか?
カツカツカツ……ガチャッ!
パーン!パパーン!!
P「律子おめでとう!!」
俺は部屋に入って来た律子に向ってクラッカーを鳴らした……はずだった。
小「あれ?プロデューサーさん、どうしたんですか?」
P「あ、あれ?り、律子じゃなくて小鳥さん?」
小「あ、プロデューサーさん、私の事待ってたんですか!もう、いけず〜。」
P「え?あ、そ、その……」
小「じゃあプロデューサーさん、今からデートに行きましょ!」
P「い、いや、ちょっと用事が……」
小「さ、早く早く♪」
P「ちょ、ちょっと小鳥さん!あ〜〜れ〜〜〜〜〜!!」
と、その様子を見ながら出社してきた当の律子はと言うと……
律「朝っぱらからなにやってるのかしら?この馬鹿どもは……」
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