【Last Message】

亜「むむむ、これはあやちぃ!きんきゅーそーさの必要があるねっ!!」
律「亜美、なにやってるのよ。」
亜「律っちゃん、もっとのってきてよ〜。この部屋を見たらどう見たって変な状況でしょ?」

 またくだらない事を亜美が始めたなぁと思っていたが、部屋の中を見て緊迫が走る。
 部屋には春香と真美、そしてやよいが真っ赤に染まって倒れていた。

律「ちょっと!春香!真美!やよい!!」
亜「これは事件の香りがぷんぷんするよっ!!」
律「亜美!そんな事やってる場合じゃないでしょっ!!」
亜「律っちゃんクン。まだまだチミの観察眼も甘いねぇ。もっとよく見てみたまえ。」

 何を悠長なことを!と思ったがよく見てみると……

律「ケチャップ?」
亜「そうだよ律っちゃんクン。この部屋は中から鍵がかかっていた。ということは?」
律「み、密室殺人!?」

…………………………
……………………
………………
…………
……

亜「律っちゃんクン、まずは状況を整理してみようか。」
律「まず現場は調理場ね。入口のドアは内側から鍵が掛けられていた。そして中に
  入ってみると春香、真美、やよいがケチャップまみれになって倒れていた。」
亜「そんでそんで〜?」
律「3人の死因は………死因は……って3人とも生きてるわよ?」
亜「あれ?いやいや、3人とも間違いなく死んでるよ?」
律「そう言われても……見ての通り息してるし。」

 倒れている3人は確かに胸が上下していた。

亜「律っちゃん〜、ここは合わせてくれないと駄目だよ〜。」
律「はいはい、わかったわよ。とにかく3人が倒れた原因は不明ね。」
亜「そうか!わかったよっ!!この原因はうちゅーじんのしわざだよっ!!」
律「……はぁ?」
亜「律っちゃん〜〜〜。」
律「はいはい……な、なんだって〜〜!?」
亜「うちゅーじんなら鍵かかっててもかんけーないし。」
律「でも亜美、証拠はあるの?」
亜「んっふっふ〜。律っちゃんクン、真美をみてみたまえ。」

 私は真美を見てみると、

律「なによ。どこも変なとこ……っ!げぇー!!」

 真美の着ているシャツにはグレイがプリントされていた。

亜「犯人はこの中にいる!真美の名にかけて!!」
律「それで真美が犯人だったらどうする訳?」
亜「う゛………」
律「亜美、安易に犯人を決めちゃ駄目よ。」
亜「じゃあ律っちゃんはどう思うの?」
律「そうねぇ……」

 私は再度3人を見る。妙に恍惚とした表情が引っかかるのよね。

亜「そっか!わかったよっ!!この原因はあずさおねーちゃんの仕業だよっ!!」
律「でも亜美が密室って言ったんでしょ?」
亜「チッチッチ。律っちゃんクンともあろう人がこんなダイニングメッセージを
  見逃すとはね。」
律「ダイニングじゃなくてダイイングよ。」
亜「そうそう、そのダイイングだけどはるるんの手元を見て。」
律「春香の手元?こっ、これはっ!!」

 そこには『どたぷ〜ん』とのメッセージが残されていた。

亜「つまりどたぷ〜ん、あずさおねーちゃんしかありえないっ!!」
律「で、どうやってこの部屋に入った訳?」
亜「迷って入ったに決まってるじゃん。」
律「妙に説得力あるけど……じゃあどうやって出た訳?」
亜「迷って出たに決まってるじゃん。」
律「結局全然解決してないじゃないっ!!」
亜「でもあずさおねーちゃんだよ?迷って東京から北海道まで行けちゃうんだよ?」
律「それは否定しないけど……」
亜「と言う事で犯人はあずさおねーちゃんで決まりだよん。じゃあ真美〜、律っちゃん
  押さえつけて〜。」
真「は〜い。」

 と倒れていたはずの真美が立ち上がり私を羽交い締めにする。

律「ちょっ、何するのよ!!」

 私はもがくが何故か真美の羽交い締めから逃れられなかった。

真「律っちゃんちょっと落ち着いてよ〜。ほんのちょっとりっぱいりっぱいするだけ
  だからさ〜。」
や「ごめんなさい、律子さん。」
春「私もちょっとりっぱいに興味があって……」

 続け様に起き上がるやよいと春香。

律「あんたたち、やっぱり騙したわね!!」
亜「んっふっふ〜。りっぱいは世界を救うんだよん♪」
律「って言うかりっぱいって何よ!」
亜「りっぱいはりっぱいに決まってるじゃん。」
真「みんなりっぱいに興味津津なんだよ〜。」
や「やっぱりその大きなりっぱいってうらやましいかもー。」
春「私もやっぱりあっぱいよりはりっぱいくらい欲しいかな?って。」
律「ちょっと、春香。『あっぱい』って何?」
春「あっぱいはあっぱいじゃないですか〜。まあちっぱいよりはかなりいいですけど。」
律「ああっ!もう何が何だかわからないわねっ!!」
亜「じゃあ最初に亜美からりっぱいバレーするね〜。」

 そう言って亜美はレシーブの要領で私の胸を………ぽいんぽいん。

亜「うわ〜、凄いりっぱい〜。」
律「あ・ん・た・た・ち・ね〜〜〜!!」
春「まあまあ律子さん、減るもんじゃありませんし……でも凄いですね、このりっぱい。」

 ぽいんぽいん。

や「うっう〜、すっごく柔らかいです〜。」

 ぽいんぽいん。

真「みんなずるいよ〜、真美もりっぱい触る〜!」

 羽交い締めしていた手を緩めた真美。私はこの隙を逃すはずがなかった。
 私は真美の手から逃れ、仁王立ちのポーズをとった。

律「さて、どういうことか1から説明してもらいましょうか。」

 やよいを除いた3人は顔を見合わせている。このパターンはもしや……

亜「じゃあやよいっち、後はよろしくね。」
真「せきにんじゅーだいだよ?」
春「じゃあ私もそろそろ……」
亜真春「にっげろ〜!」
律「あんたたち!待ちなさいっ!!」

 3人はにげだした。しかしまわりこまれてしまった。

律「さーて、あんた達。ちゃんと説明してもらいましょうか。」
や「ご、ごめんなさいっ!そ、そのー……プロデューサーに頼まれてー……」

 やよいが指差すその先にはロッカーが……

亜「あっ!ダメだよやよいっち!!」
真「これじゃあにーちゃんにお菓子買って貰えないよ〜。」
春「ぽいんぽいん。」

 はるかはこんらんしているようだ。

 私はやよいの指差したロッカーに向かい、勢いよく開けたその中には

P「や、やあ。」

 ロッカーの中にはビデオカメラまわしているプロデューサーがいた。

律「……それで何かいい残すことはあります?」
P「そうだな……ナイスりっぱい。」
律「……じゃあプロデューサー、ごきげんよう。」

 私はロッカーを閉め、アイアンメイデンの刑(注)を施行した。

注:相手を掃除ロッカーに入れて、金属バットで原形を留めないほどボコボコに殴る技

…………………………
……………………
………………
…………
……

P「ひっく、ひっく……」

 今この場にいるのは完全にトラウマで幼児化したプロデューサーであった。

律「さて、あんた達。覚悟はいいかしら?」
春「ひっ!!」

 4人は身を寄せ合いブルブルと震えている。

亜「あ、あの…律っちゃん?」
真「じょ、冗談だってば〜。」
春「あははははは(汗」
や「ゆ、許して下さい〜><」

 私はにこやかにほほ笑んでいつも以上のぶりっ子でこう言った。

律「だーめ♪」
4人「い〜〜〜〜や〜〜〜〜〜〜〜!!!!」

教訓:いたずらも程々に。





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