【Butterfly (2008 X-edit)】

P「さ、出来たぞ。」

 俺は簡単にありあわせで野菜炒めを作った。

律「相変わらず手際いいですね。」
P「そうか?」
律「ええ。それに……はむ……味もいいですし。」
P「それは光栄だな。」

 俺達は事務所で打ち合わせをとの事で軽く空腹を癒すべく手料理をと
 言う変な事になったのだ。

P「でも律子だってやればできるだろ?」
律「そうは言ってもね〜、どうも分量とか合わせ込もうとして変な味に
  なっちゃうんですよね〜。」
P「この辺りは感覚に近いものだからな。」
律「まったく羨ましいですよ………はむ………」

 文句言いながら黙々と食べる律子。

P「ところで年末の衣装なんだが…」
律「ようやくデザイン決まったんですね。どんなものなんですか?」

 ずいっと身を乗り出してくる。

P「来年に向かって羽ばたくイメージでフローラルチェッカーを基調に
  蝶の羽、蝶の腕輪、蝶のアンクル、そして忘れちゃいけないのがこれ!」

 俺が懐から取り出したのはそう、舞踏会アイマスクだ!

律「……は?」
P「これを付けて是非超人・律子になってくれ!パピ……ヨンッ!!」
律「誰がやるかーー!!」

 スパーン!!

P「痛いなもう……つけた方が凄くかっこいいじゃないか。」
律「全然よくないですよ!その仮面無しなら文句なかったのに。」
P「律子、お前勘違いしてないか?」
律「な、何がです?」
P「年末ははじけてなんぼのもんだろう?ここで知名度を売らんでどうする!!」
律「で、でもっ!」
P「芸能界はそんなにあまいもんやおまへんのや!もっとまじめにやれ〜!!」
律「この仮面のどこがまじめなんですかっ!!」
P「律子、知ってるか?」
律「何がです?」
P「人はみんな仮面をつけて生きてるんだ。まあそれが舞踏会アイマスクになった
  だけ。ファイト!」
律「なんでやねん!!」

 スパーン!!

P「Oh!キョーレツゥ!!………ガクリ。」
律「まったく、こんな馬鹿プロデューサーに頼んだ私が馬鹿だったわ!!」

 しかし、このプロデューサーの策略は既にマスコミ界にも流れており……

−−−翌日−−−
律「プロデューサーはどこっ!!」
小「あ、律子さん。どうしたんです?新聞片手に握り締めて凄い血相で…」
律「これですよ、これっ!!」

 新聞の芸能欄には………

 『パピヨンR、その正体は!?』
 765プロに在籍するタレントの誰からしいがまあRから推測するにあの
 歌手しかいないでしょうな。                悪徳記者

小「ありゃあ。もうこれで通すしかなさそうですね。」
律「ふ、ふ、ふ、ふざけんじゃないわよ〜〜〜!!」





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