Next Step赤G

律「プロデューサー、とうとう３年経っちゃいましたね」
Ｐ「ん？なにがだ？」
律「もうっ。プロデューサー殿が私をアイドルとしてプロデュースを
　　始めてからですよ」
Ｐ「ああ、もうそんなになるのか」
律「…私、アイドルとして成功したと言えるんですか？」
Ｐ「あまたのＴＶ番組に出演したし、ドームでコンサートも行なったし
　　間違いなく大成功だろ」
律「ですよね。でも最近思うんですよ。これで私、本当に幸せなのかなって」
Ｐ「おいおい、じゃあなにか？ここいらでもう足を洗いたいとでも言うのか？」
律「……それもいいかもしれませんね…」

……
　
Ｐ「でもな、律」
律「プロデューサー、わかってるからその先はもう言わないで」
Ｐ「律子…」
律「客観的に見れば私は大成功したんだと思うの。でもそれは違う。私は…
　　私はまだ本当にやりたい事を見つけてない」
Ｐ「じゃあ今からでも遅くない。やってやろうじゃないか！秋月律子として」
律「そう…ですか？私はもう…疲れちゃいましたよ」
Ｐ「律子がそんなんでどうする！いつもの強気な律子はどうした！」
律「私…そんなに強くないです……」

………

小「あの、ちょっといいかしら」
律「小鳥さん…」
Ｐ「小鳥さん、なんでしょうか？今ちょっと取り込み中で」
小「プロデューサーさん、少々律子さんお借りしますね」
律「あっ」
Ｐ「ちょ、小鳥さん！」

………

律「小鳥さん、どこまで行くんですか！」
小「この辺りでいいかな？律子さん、ちょっと似合わないかもしれないけど
　　お姉さんぶらさせてね」
律「……はい」
小「律子さん、今まで本当に頑張ってきたわよね。事務の仕事を兼任しつつ
　　アイドルを続けて。私だったら絶対真似出来ないわ」
律「それはその……プロデューサーの腕が良かったと言うか…」
小「ううん、そんな事無いわよ。でもね、律子さんは今の仕事量にただただ
　　身を任せてるだけ」
律「そ、それは…」
小「前に律子さん、私に話してくれたわよね？『プロデューサーを踏み台に
　　してもっと上に行ってやるんだ』って」
律「もう１年も前の話ですけどね…」
小「今ならそれを実行出来る頃合じゃないのかな？律子さんもわかってるん
　　でしょ？プロデューサーさんに頼りっきりじゃなくそろそろ自立すべき
　　時なんじゃないかって」
律「！？」
小「ふふ。お姉さんはなんでもお見通しですよ。色々とビル探したりしてた
　　ものね～」
律「小鳥さん……そう…ですよね。今はアイドルだけど私には私のやりたい
　　道がある。プロデューサーみたいな…」
小「プロデューサーさんにも社長にもちゃんと黙ってますから、今こそ
　　頑張り時ですよ」
律「はい！小鳥さん。ありがとうございます。私見失ってたみたいです」
小「いいのよ。私もお節介かき屋さんみたいなものだし。それより今頃
　　プロデューサーさんも不安がってる事でしょうし、戻ってあげてね」
律「はい」

Ｐ「くそっ！俺はどうすればいいんだ！」
律「プロデューサー」
Ｐ「律子…」
律「私、もう少し頑張ってみるよ。（そして私はあなたのような…）」
Ｐ「お、おう！じゃあ律子、明日の予定だがな」
律「あー、もう駄目駄目。そんなんじゃお客さんの気なんか惹けませんよ！」

To be continued

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