世界制服
P「そういや律子って学校には制服着て行ってるんだよな?」
律子の制服姿見た事ないなとふと思って疑問をぶつけてみた。
律「いいえ。私いつもこの格好ですよ?」
P「なん…だと?」
律「都立高なんてそんなもんですよ。制服なんか無いからみんな私服ですし。」
P「そうなのか。」
律「ええ。前に春香と雪歩と一緒の撮影の時にブレザー着たでしょ?あれ実は
ちょっと嬉しかったんですよね。中学の時に着たっきりでしたから。」
P「じゃあ今度の企画なんかどうかな?」
律「なんか新しいお仕事ですか?」
P「ああ。なんか大学受験を促すポスター用の写真撮影なんだが、セーラー服で
撮影をと言われたんだ。」
律「受けます!受けさせて下さいっ!!」
P「おお、なんかやる気満々だな。」
律「当たり前ですよ。私だって女の子なんですから制服には憧れがあるんですよ。」
P「そうなのか。」
律「ええ。やっぱり私立高に行けばよかったかな?とちょっと後悔したんですよね。」
−−−撮影当日−−−
律「どうです?プロデューサー。」
俺の目の前をセーラー服姿でくるりとまわってみせる律子。
P「ああ、凄く似合ってるな。」
律「ふふ。お世辞として受け止めておきますよ。」
P「いやいやいやいや、本当に似合ってるさ。ただ…なんか昭和の香りが漂って
るんだよなぁ。」
律「あっ、それさっきメイクさんにも言われました。う〜ん…どうすればいいのかな?」
指で三つ編みをくりくりといじる律子を見て気付いた。
P「それじゃないか?」
律「え?」
P「三つ編みだよ。」
律「え〜?でもこれは私のトレードマークみたいな物ですし……」
P「まあちょっと相談してみるよ。」
…………………………
P「待たせたな。」
律「それでどうなったんです?」
P「ああ。とりあえず今のままの姿とイメチェンした姿の2種類で行く事になったよ。」
律「ふ〜ん。で、どんな風にイメチェンするんですか?」
P「まあ後でのお楽しみだ。」
こうして撮影は順調に進み、駅に沢山のポスターが貼られた。
セーラー服姿の律子は委員長っぽさで更に人気を加速。更にイメチェンした姿の
ポスターは『これは誰なのか?』と言う問い合わせが殺到。
ワイドショーの芸能ニュースでも取り上げられる騒ぎとなった。
P「それにしても似合ってたな。ポニーテールの律子も。」
律「恥ずかしいからあんまりその話題には触れないでくださいよ。」
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