KISS KISS KISS
P「律子、おい律子。」
疲れたのだろう。助手席で眠ってしまっている。
P「しょうがない奴だな。」
俺は運転席を降りて反対側へまわる。
ガチャッ。
P「おい律子、着いたぞ起きろって。」
ゆっさゆっさ。
律「んん〜………」
P「まったくコイツは……ええい、起きろというのに!」
ガスッ!
見事に律子の頭にチョップが決まる。
律「う、うう〜ん……なんですかぁ……」
P「律子、着いたぞ。」
律「どこにですかぁ〜。」
P「はぁ、まだ寝ぼけてるのか。TV局に着いたぞ。」
律「TV局〜?なに言ってるんですか。ここはお城の中ですよ〜。」
P「おいおい、お前は何を言ってるんだ?こりゃデコピンの刑だな。」
そう言って律子のオデコにキツイ一発をかまそうとした時!
律「王子様…私だけの王子様☆」
チュッ。
P「!?$#!”’&$)!(」
ガンッ!
あまりの出来事に錯乱して思いっきりボンネットに頭を打ち付けてしまった。
律「……あ、あれ?プロデューサーじゃないですか。」
P「!!!!」
俺は必死になって口を拭いていた。律子に気付かれ……
律「プロデューサー、どうしたんです?その口紅…!!」
律子も気付いたらしい。コンパクトを出して自分の顔を見ている。
律「プロデューサー!これは一体どういうことですか!!」
P「どうしたもこうしたも律子からキスしてきたんだぞ?」
律「私がそんなことする訳ないじゃないですか!!」
律子が車から降りてきたがどう見ても大魔神のような形相だ。
律「ちゃんと説明して下さい!!」
P「いいかちゃんと落ち着いて聞けよ。」
俺は懇切丁寧に正確に伝えた。どんどん律子の目が見開いていくのが
わかる。
律「じゃ、じゃあ私が自分からプロデューサーにキ、キスをしたって
言うんですか?」
P「ああ、俺もあまりにも不意打ち過ぎたから止める事すら出来なかったよ。
すまん。」
律「あ、謝られたってどうしようもないじゃないですか!どうしてくれるん
です?」
チリンチリン。
P「律子、危ない!!」
ガシッ。
自転車から律子を護る為につい律子を抱き寄せてしまった。
律「あ、す、すみません…ってこんのバカプロデューサー!!」
スパーン!!平手打ちが綺麗に決まる。
P「お、俺なにも悪い事してないのに……」
ガクリ。
律「プ、プロデューサーがいけないんですからね!!」
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