Nepal
1985
その記憶の断片
第1章
カトマンドゥ/第1集
カトマンドゥを訪れたのは11月だった。
朝の市街には霧が立ち込め、
住居の其処ここからは、喉の奥から搾り出すような咳の音が聞こえてきた。
インドの暑さに慣れた体には、
朝の寒さは随分堪えた。
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