Nepal1985
その記憶の断片
 
第6章
バドガオン/第1集



バドガオンの街を歩いていると、
建物のドアに
『眼』の模様が画かれているのをよく見かけた。

その眼は
外のものを拒もうとしているのか
あるいは、
内に住むものが自分自身をを見つめ直そうとしているのか
私には判然としなかった。

しかし私には
その眼に
笑みが常に湛えられているように見えた。

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