田代山・帝釈山 2001年7月(5日夜行〜)6日

 コース:猿倉(南)登山口から往復


 夜行で会津の田代山(湿原)と帝釈山へ。マイクロバスで猿倉登山口へ着くと既に数台の自家用車が停まっている。そこへマイクロ3台が到着するのを見て、先客がびっくりしている。そうでしょうね。お騒がせしてスミマセン。また50人なんです・・・。

 梅雨真っ只中というのにピーカンである。最初は急登とあったが、時間は短いはず。夜行で眠れなかったが、まあ気にせずに行こう。ウグイスが鳴いている。

 予想通りだが、段差のきつい登りが続く。日陰は涼しい風が抜けるが、日向はもうたまらない暑さになってきた。ふうっ、暑い。
そろそろ小田代という湿原か、という頃になると視界が開け、わあっとみんなの歓声が上がる。振り返ると・・・・

日光の方向らしい。もう夏の景色だ。足元が木道に代わると小田代へ。かわいい湿原だ。目立つのはタテヤマリンドウ。

そこからもうひと登りで田代山へ。このあたりは日差しを遮るものがなく、日差しがまぶしい。

<小田代の木道>

でもこのあたりになると、風が抜けるし、何より足元から花が呼んでいる。
ワタスゲ、モウセンゴケ、そして初めて見るサワラン、トキソウ、ヒメシャクナゲ・・・。

 <トキソウ>
   
 <サワラン>
   
 <ヒメシャクナゲ>

みんなとても小さい花だ。木道から身を乗り出して撮るが、なかなかうまくいかない・・・。

そして田代山の頂上にあたる、湿原へ。台地状に広がった素晴らしい湿原だ。周囲の山々も良く見える。雪の残る頂きも遠くに見える。

 

 これだけ展望がきく機会はそうそうない。今日は本当にラッキーだ。
ここから後ろ髪を引かれるように、帝釈山へ向かう。避難小屋の裏手でちょっと休憩。ここにはトイレもある。

 今度は暗い樹林帯へ。不思議なことに、帝釈山へ向かって歩き始めたとたんに、オサバグサの群落が途切れずに続いている。1つ1つは派手ではないが、びっしり生えていると結構可憐でかわいい。花の盛りは少し過ぎたようだ。

 帝釈山へは一旦鞍部へ降りて、また登り返す。かなり降りるので何だか損した気分。展望もない。それをオサバグサが慰めてくれる。・・・今度は登り返しがきつい。もうすぐ山頂かな、と思うとはぐらかされる。たっぷり歩いて、岩場も登って、ようやく見えてきた。また展望が開ける。赤とんぼが沢山飛んでいる。やっと頂上へ。

 そこそこの広さがあるが、50人にはちょっと狭い。尾瀬方面や日光白根山などが見える。これは絶景かな。

 今日は本当に展望に恵まれている。
今はここから40分ほどで直接林道に降りられるらしいが、マイクロは入れないので、また来た通りに戻ることとする。田代へはやはり1時間以上かかる。が、田代への登り返しの方が斜度は緩く、そのうちにさっきの避難小屋裏へ出る。

 そろそろ雲が出てきて、だんだん天気は下り坂の様子。
また湿原を楽しみながら帰る。行きには咲いていなかったコバイケイソウが白い花を咲かせていた。
ワタスゲに見送られて、湿原を後にした。

 登山口への急坂は、降りる方が厄介だ。段差が大きく、滑りやすい。注意して降りた。登りはじめが7時、下山が3時だった。コースタイムは5.5時間ほど。
たっぷり景色と花を楽しんで、大満足の山だった。みんな曰く、「今度は田代だけでいいから、ゆっくりしたいね。」
私も賛成。ここでお昼寝したいな〜。

 唯一心配なのは、リーダーの体調。風邪気味で、午後には声が出なくなった。相当辛いのではないか、と気になった。私なんか、ちょっと体調が悪いとすぐに遅れてしまうのに、リーダーともなると気楽に休めず本当に大変だなと思う。
帰りのバスの中でも熱でもありそうな顔だった。無理をしないで(・・・と言いつつ、無理をさせているのは私たちですね。)休養してほしいと思った。どうぞお大事に。


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