丹沢縦走 2000年10月26・27日


平日とあって、通学生で混雑する列車を新松田を降りると、雪の無いちょっと間の抜けた富士山が顔をのぞかせている。12名という少人数での平日山行ほど優雅なものはない。今回のコースはなかなか面白い。寄(やどりぎ)大橋から沢沿いに登っていく。堰堤のため時々高巻きがあるが、迷うようなコースではない。曇りではあるがやはり暑く、汗をかく。沢を離れ、左手へ(正確には右岸を)登っていくと鍋割峠に出る。ここからは快適な山道が続く。紅葉にはまだ少しだが、落ち葉を踏みしめ、秋を満喫するハイキング気分である。

鍋割山を経て、稜線伝いに歩いていけば、up downは少々あるものの、いつの間にか今夜のお宿「尊仏山荘」に到着。2時をまわったところ。これまた優雅な時間の始まりである。ロビーでゆっくりコーヒーを飲んで、皆と談話。夕食はカレー。ただし、具はゼロ。いまどきちょっと珍しいかも・・・。これがポリシーなのでしょう。・・・湘南の夜景を楽しんで早めに就寝。リーダー以下男性陣は巨人vsダイエーの対戦をラジオで聞いている。・・・
 翌日は曇り。外は寒い。歩き出せば程よく体も温まってくる。目の前にこれから歩く山並みが広がっている。塔ノ岳から丹沢山を経て蛭ヶ岳という縦走路である。足元は笹に覆われ、これは遠目には芝生の絨毯のように見える。

少し紅葉も楽しめる静かな山歩き。下りになると風が冷たい。登りに代わると丁度いい。時々ヘリコプターの爆音がこだまする。丹沢で最高地点の蛭ヶ岳が近い。荷揚げのヘリだろうか。蛭ヶ岳へは一旦岩場を下って登り返す。「鬼ヶ岩」という場所だ。ここは変化があって面白い。

 岩場を過ぎて登り返せば山頂。写真を撮ろうとするが、ヘリが近づくと強風で危ないから避難?するように言われる。「畳代えしますので、今度また来てください。」と言われた。ちょっと降りた所で休憩していると爆音がだんだん近づく。ヘリだ。なるほど、ホバリング中は冷たい風が地上に向かって吹き付ける。荷降ろしを済ませると、あっという間にものすごいスピードで飛び去り、しばらくするとまた戻って来る。何往復するのだろうか・・・。ご苦労さま。
 姫次へ出て昼食タイム。日が出ないので寒い。後は降りるだけとあって、ほっとする。八丁坂の頭から左手に折れて東野の街を目指す。急ではないが、長く感じる。山中で、渡りの途中なのか、グレーで、飛ぶと羽に白い部分がある鳥(スズメより大きくツグミ大?)のまさに大群が林の中を機敏に飛び交っている様は壮観である。・・・そのうち舗装道路に出た。出たが、ここからが長い!コンクリートの道を延々2キロ。ようやくバス停に着いた。


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