志津倉山   2001年6月8日

登山口5:10〜細ヒドコース分岐〜分岐(沢沿いor二子岩コース)5:45〜6:45最後の水場(沢沿いコースとの合流点)〜シャクナゲ坂〜ブナ平〜8:20志津倉山山頂9:00〜細ヒドコース〜10:40合流点(大沢コース:山頂へとの合流点)〜登山口10:50


 会津百名山でもある志津倉(しづくら)山へ。マイクロバスの夜行で着いて、5時ごろから登ることとなる。6月ともなると、朝4時には外は明るい。例によってバスは満員、座席はリクライニングなしで強行軍である。しかし、梅雨というのに天気は上々。バス2台で総勢30名。

 志津倉山登山口には立派な標識がある。

志津倉山登山口掲示板

登山口を入ってすぐの分岐(大沢沿いコースと細ヒドコース)、次に水場までの大沢コースと二子岩コースの分岐・合流、ブナ平を経て志津倉山山頂、細ヒドコース、登山口というルートを辿った。

 登山口からこんな立派な標識がある他に、遭難碑(英文のものまで。)、志津倉の鐘、と何だか北アルプスにでも来たような物々しさだ。小さい山のはずなのに、危ないのかなあとちょっと不安になる。
 歩き出してすぐに分岐。標識は立派で、迷うことが無い。

分岐

あたりは木々が鬱蒼と茂っていている。

 分岐を直進して大沢コースを進む。梅雨どきということもあるが、湿度が高く、密生した草木と沢のせいか、ジメジメして岩も滑りやすい。
コース整備はしてあるが、通好み?の山のせいか、自然の懐深く歩いている感じがする。カシャ猫(猫啼岩)や雨乞岩の伝説が本当に似合う。

 その一枚岩の雨乞岩へは近い。見ると見上げるような岩で上部がツルツルしている様子がよく分かる。下部はまだ雪が残っている。サンカヨウやヤマエンゴサクなどが咲いている。

雨乞岩 雨乞岩(上部)

 ここから二子岩コースを選択する。雨乞岩の左手の尾根を急登する。これがなかなか厳しい。かなりやせた尾根で、本当に傾斜もきつく、岩も滑って「キケン」とペンキ印まである。年配の会員は岩を登れず、リーダーが引っ張り上げたとか。

 ガイドブックでは、このコースと、大沢沿いのコースに大差は無い??とあるが、これはとんでもないと思う。最初の急登など序の口で、コースタイムは下手をすると大沢コースの1.5〜2倍かかるのではないか、と思う。
特に雨の日は絶対に避けるべき、と断言したい。
狭いルートは滑り落ちそうな岩のトラバースなど、怖い思いをする箇所の連続だった。それに曲がりくねって距離も(きっと)倍近いのでは?

 その途中で対岸に奇妙な猫啼岩が現れる。猫に見えるわけではないが、特徴のある岩なので、怪猫の住みかにはぴったり。

猫啼(ねこなき)岩 猫啼岩

 が、猫に見とれていると脚を滑らし、まっ逆さま。くれぐれも怪猫に喰われないようにご注意!

 散々怖い思いをしてようやく合流点である「最後の水場」へ。ちょっとほっとする。
しかし、この後には急登のシャクナゲ坂が待っているのだ。
何だかここへたどり着くまでに随分歩いた気になった。
う〜ん、これは手ごわい山だ。

「最後の水場」 

「シャクナゲ坂↑・最後の水場」の標識

 この坂もきつい。が、まあ、今までよりはまし。
といっても本当にこれまたやせ尾根で、うっかりするとサヨウナラ〜。
足元注意!である。
長い坂だが、そのうちに松が増えて「三本松」へ。振り返ると山並みが素晴らしく、一服するにはもってこい。

 

 もう急登は飽きた〜というころ、尾根を離れてブナが茂るブナ平へ。もう転落の心配がないのと山頂間近なので、みんなもほっとしてか、話し声がまた聞かれるようになる。
すぐに上り詰め、T字の分岐を右へ、一息ついて山頂へ。(こちらの方が標高も高いので、藪漕ぎを強いられる「志津倉山本峰」へは寄らない。)山頂には標識もあり、木も切り払われて展望がきく。まだ朝の8時台!でも朝食も早かったし、危険箇所続きで気疲れしてか、空腹感を覚え、みんなで早めの昼食タイム。

 

 ようやくほっとしたが、下りの細ヒドコースも気が抜けない。難所あり、と聞いている。気を引き締めて下山開始。

 分岐を降りていくと、早速ロープの後、ハシゴが待っていた。
これは、岩の上に直接手がかりが打ち込まれている。ホチキスの針の形を大型にしたものをご想像あれ。
しっかり打ち込まれているのではずれる心配は無いが、何しろ距離も長く、途中は土砂で埋まっていて手が入らない段もある。後ろ向きに慎重に下りる。
下段になってようやく傾斜も緩み、仲間が揃うのを待つ。ここで振り返ってパチリ。

糸滝の難所(ハシゴ) 糸滝の難所

 一番急なところは写す余裕が無く、余り怖そうに見えない箇所での一枚となって、何だかちょっと残念!?
下山後に「糸滝ってどこにあったの?」という声があったが、実はここがそうでした。滝を見る余裕は無く、ひたすら手元足元に注意して降りたので・・・。

 後は迷うことなく緩やかな道をもと来た登山口へ戻る。

帰り道に駒止湿原に寄る。
雨がまだなためか、渇き気味。お花も少ない。ヒオウギアヤメなどの見頃は6月20日過ぎとか。ちょっと早かった。ワタスゲやタテヤマリンドウ、モウセンゴケを見て、手前の湿原(中、奥と3つに分かれているらしい。)のみを歩いて(一方通行。)迂回路を戻る。


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