興因寺山〜淡雪山(甲府市) 2001年12月15日

古湯坊温泉〜見越沢〜興因寺山〜淡雪山〜金子(きんす)峠〜千代田湖


 今日の山はなかなか資料がない。ネットでは2件しかヒットしなかった。急遽参加申し込みをしたこともあり、1/25,000図を用意するのがやっと。ルートもはっきり載っていない。ネットの記事を読んで、何となくルートを鉛筆で書いてみる。だいたい、山名からして地図にない!興因寺(こういんじ)山は標高855m、三角点と鉄塔があるというのですぐ分かったが、淡雪山が分からない。金子(きんす)峠からすぐ、とあるので、興因寺山〜金子峠の稜線をつないでみると真中にピークがある。これかな?

 まずは武田神社にお参り。おみくじは末吉と出た。まあ、こんなもんでしょう。初詣までに運勢アップを期待する。
マイクロバスは古湯坊(こゆぼう)温泉に向かう。麓の要害温泉を右に見送って、急に左へカーブ。狭い山道を登っていく。そこここに古湯温泉の「のぼり」がはためいているので、迷うことは無い。しかし、道がこの先どうなっているか不安なので、かなり手前で降りて歩くことになる。

 コンクリートの舗装の坂道は、結構嫌いなものの1つだが、今日は久しぶりの I リーダー&常連メンバーという懐かしさから、あまり苦にならない。右手の斜面には初めて見るシモバシラも。・・・どんどん坂が急になると、Y字の分岐が現れる。「穴口峠近道」とガードレールの端に黒いマジックで書いてある。地図でも沢に向かって破線になっているルートのようだ。熊に注意、の立て札もある。ここかな、と歩き出す。


<穴口峠への分岐?>

 ところが、私たちが歩き出すと、道路工事のおじさんが、「もっと先だよ。」と教えてくれる。温泉の建物の手前に入り口があるから、という。この道でもOKと思うが、急ぐ旅でもなし、戻って古湯坊まで行くことになる。・・・沢を渡って少しつづら折を行くといきなり目の前に真新しい鉄筋のマンション風の建物が現れれる。これが古湯坊温泉らしい。(ここまで舗装道路が続き、マイクロでも広い駐車場で方向転換できる。)なるほど、ハイキングコースの看板も見えてきた。


<左手奥が遊歩道?入り口>

 一応「武田の杜」というハイキングコースになっているようだ。しかし、ここには興因寺山も淡雪山も名前が出ていない。とりあえず、見越沢まではこの赤線のメイン・ルートでよさそうだ。さっきの分岐を行けば、きっと見越沢への近道だったのだろう。ま、いいか。


<ルート概念図>

 道はよく整備されていて、あまりアップダウンもない。ほぼ等高線沿いに作られているようだ。落ち葉を踏みしめ、楽しい散策。

 
<案内図あり。>

迷うような個所は無い。どんどん進むと、古湯坊から30分位で、竹のトイの水場がある広場に出る。
ここに標識があり、「淡雪山↑」となっている。ここからV字に折れて急に登り始める。

 次の分岐は急に明るく平らな開けた場所に出るT字路(地図上では、(昭和)池に程近い、"T"というよりは"ト"の字型の分岐)で、やや道なりに「白山神社」方面へ進む。


<分岐の立派な標識>

 



<白山神社方面へ向かう>

 分岐を過ぎたところにやや細い斜面のトラバースがある。落ち葉でよく見えない。凍っていたら要注意個所になろう。


<ちょっとした難所?>

 このあとはまた広い道を行くが、すぐに90度右に入ることになる。広い道(ハイキングコース?)が峠状になった場所で、よく見ると踏み跡と青いビニールテープがなびいているだけだ。これはうっかりすると通り過ぎてしまう。ここでリーダーが偵察に行く。すぐにOKだが出て、この道を入る。


<目印は青いビニールテープが1つだけ!>

 ほんの少しで道は開けた尾根伝いのまっすぐな道に出る。ここにはまた標識もあり、これでよいことが確認できる。しかし、ここからはまだ鉄塔も送電線も全く見えない・・・。


<少し先にはこんな分かりやすい尾根道あり>

 一旦ピークに登って降りて、その次にようやく鉄塔が見え、これが興因寺山だと分かる。どうやら地形から、私でも地図上にルートが読めるてきた。なるほど・・・。
出発してから1:30程で到着。

 頂上は風が強い。かなたに富士山も頭を覗かせている。送電線が頭上を横切っている。ここで早めの昼食となる。上着を着て、手がかじかむ寒さの中、おにぎりをほおばる。風に枯葉が舞う。景色はよいが。


<富士山が霞んで・・・>


<あちらの山は雪雲がかかっているようだ>

 残念ながら、南アルプスなどは雪雲?に覆われて姿を見せてはくれないが、眼下には甲府市街も見える。
昼食後は淡雪山を目指す。頂上には淡雪山はあっち!という標識あり。次の目的地に向かうが、枯草がうるさい。


<興因寺山直下>

 ここからは急に標識・目印が無くなる。たまにテープはあるが、しっかりとした地図読みが必要。
興因寺山から降りていくと、いつのまにか尾根道が細くなって、どんどん北に向かったまま、どこかの建物の屋根らしき物が見えてくる。あれ?
 ・・・「これは北に向かっているから、間違いだ、戻ろう。」とリーダーが引き返してくる。少し戻ると、たった1本の赤テープがあった。ここを南へ進むようだ。(甲府市街方面。興因寺山から来ると90度左折。)


<幹に巻いた赤テープをお見逃し無く!>

 すぐに甲府市街の展望と、その奥に立派な富士山が見える。なかなかの展望だ。興因寺山から南へ派生した尾根が良く見える。ここまで来れば、あとはほぼ稜線沿いの道になり、迷うことはない。

 しかし、「淡雪山」という名の通り、頂上は白く花崗岩で覆われているというが、それらしき顕著なピークはみえないぞ・・・?
 だんだん風が強まって、帽子も吹き飛ばされそうだ。殆ど下りだけなので、しっかり着込んで歩いても、まだ寒い。淡雪山はどこだ〜。

 すると目の前に白い岩が林立した小さな山が見える。あれかな?
足元には、木を支えるためか、鋼鉄のロープが何本も張ってあり、「足元注意!」
道は急降下し、馬の背状の砂礫の鞍部を通過する。折りしも強風が吹き抜け、体が飛びそうだ。そんな中、馬の背を通過するのはちょっと注意!


<馬の背へ降りる>

 "馬の背"も通過してみれば大したことは無かったが、相変わらずロープが多い。目の前のピークが淡雪山かと思ったが、違うようだ。・・・もう家並みが間近に見えてくるほど降りてしまったが、これでいいのだろうか???

 金子峠に向かってひたすら降下するが、そこに小さな白い頭が!あ、これかな。


<淡雪山頂上>

 何と、山頂の背後には、松の木の間から、もう青い屋根が同じ高さに覗いている!なんと控えめなピークか。
でも、本当に真っ白い。どうやら地図では金子峠の文字の1ミリ上のマークがこの山のようだ。
あっという間に淡雪山を降りると、そこは「阿弥陀堂」となっていて、新しい立派な鉄筋の建物だ。どこかの宗教施設らしい。本当に「裏山」=淡雪山なのだ。何か妙な気分・・・。

 あとはまた赤テープが「おいでおいで」をしている。呼ばれた通りに歩いて行けばよい。
広い枯葉の原っぱの間を縫うように道は続いている。登降は殆ど無く、枯れ枝が時々顔を打つ。もう平地がすぐそば、という感じだ。
そのうちにあれ、という感じで舗装道路に下りてしまった。しかし、振り返ると赤テープはついているものの、何の標識も無い。あるのは電柱+電気のメーターみたいな箱だけ。(ここから登ろうとしても、分からないだろうな〜。)


<ここへ下山>

 バスは千代田湖で待っている。下山も早かったので、何とおまけに昇仙峡まで寄ることができた。駐車場で降りると風花が舞ってきた。「空からの手紙」には"真冬近し!"と書いてあるのかも・・・。


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