コース:万葉公園から往復
直前の予報では、夜半にかけて暴風雨(警報も。)なるも、午前9時には晴れてくるというものだったので、朝だけ我慢すれば、との思いで布団に入る。
が、起きてみると外は台風そのもの。暴風が唸っている。どうしよう・・・。今回は久々に母も一緒である。風の音を聞いていると、とても歩いていけそうにない。大体電車が動いているのかどうか。
ともかく駅まで行ってみよう、とスパッツに合羽の上下の完全武装で外へ出る。
唸る風に比べると雨はさほどでもない。
ところが、家から一歩出ると傘はお猪口になり、足が前に出せない程の暴風だ。もし外れた看板でも飛んできたら、冗談抜きで命が危ない。
数回ブロック塀の陰などで風を避けながら、やっとの思いで駅にたどり着く。電車は動いているようだ。
集合場所についてみると、気温は22度となっている。12月というのに汗ばむほどだ。
強風は上空を吹き荒れているが、何と青空が見えている。天気の回復は早そうだ。
バスに揺られて東名を行く。恐ろしい勢いで雲が流れて行く。
計画では矢倉沢から矢倉岳を経て万葉公園のコースだったが、この強風とメンバーの足並みを考えて、楽な万葉公園からの往復となる。(これを聞いてほっとする。)
万葉公園までマイクロで登っていくと、道は暴風で折れた小枝で一杯だ。まさに台風一過、山は荒れているのでは?と不安になる。
公園に着いてみると、右手に矢倉岳がよく見える。
矢倉岳
この山は富士山の展望で有名な山。年賀状に最適の写真が撮れるだろうか。
幸い、こちらからのコースタイムは短いので、気持ちに余裕がある。先頭のIリーダーとおしゃべりしながら歩いていると、母が遅れている。時々立ち止まって調節する。
道も平坦で、時間もあるので、木の根に気をつけるよう指示しておく。
すると、向こうから男性がやってきて、この先に木が倒れていて進めないので、戻ってきたと言う。
すぐ先だというので、とにかく行ってみる。
なるほど数本の木が根こそぎ倒れ、跨いだりくぐったりでは進めそうにない。
結局、左手の尾根から高巻いて、その先の登山道に降りようとするが、足元が柔らかく、母には厳しいようだ。
何度か足場を指示しながら、ゆっくり降りて行くと、皆が待っていてくれる。
倒木帯はもう1箇所あり、何とか迂回していくが、倒れる寸前の木も多数あり、足元にひび割れが走っているのは余り気持ちの良いものではない。
倒れた木の根は一様に浅く平らに広がっており、強風に耐えかねたらしい。この先にまだ何箇所もこういうところがあると難儀だと思ったが、幸いほかは大丈夫だった。
送電線の下をくぐるあたりで矢倉岳が目の前に大きく見える。
最後はちょっと急登なのだろうかと思うが、ゆっくり歩いてもらっているので、今日は母も大丈夫そうだ。
登り始めると一気に視界も開け始め、待望の富士山が現れる。
裾野を引く姿はやはり素晴らしい。たちまち撮影タイムとなる。
急登ではあるものの、随時足を停めて撮影したり景色を堪能したり。ゆとりの山行である。
山頂はカヤトの広がる見晴らしのよい場所だ。
頂上にて
振り返ると湘南が見える。江ノ島がちょこんと飛び出している。
海を望む
富士の右手には丹沢の連山、目の前には明星や金時山など、展望は素晴らしい。
早い昼食として、パンを齧る。
帰りも同じ道なので気持ちにも余裕がある。皆さんやIリーダー、お久しぶりのYリーダーに助けられ、何とか無事帰還。ちょっとしたスリル?と展望の山を堪能し、母も大喜びだった。
その後、某所で会員が集結し、久しぶりの再開を喜び合って、また散っていった。
お土産に求めた水仙が本当にいい香りで、楽しい山行の思い出となった。
矢倉岳からの富士山は本当に素晴らしかった。