坪山   2004年4月18日

コース:御岳神社バス停〜坪山〜びりゅう館


ヒカゲツツジで最近人気の山、坪山に行けることになった。イワウチワもあるという。
ルートは比較的最近整備されたそうで、ちょっと古い地図には載っていない。1/25000地図では「猪丸」で飯尾の南にある1102m三角点峰である。

昭文社では「高尾・陣場」の左上隅にルートが書かれているが、途中が切れている。また、実際には別のルートもあるといい、あまり当てにならない。

さて、天気もよく、絶好のハイク日和。上野原に下りた時から大変な人で、バスに乗り切れないほど。今日は私は随分ご無沙汰してしまったUリーダーだが、人気の山でもあり、何と47名。
上野原で降り、バスで飯尾行きに乗り、終点に近い「御岳神社」で降りる。幸い富士急バスが貸切の便を出してくれて、みんなで乗り込む。

上野原のバスの受付に、「春と秋の坪山ハイキングコース」と銘打った手書きのガイド図が置いてあり、デフォルメされているものの、要所要所に細かい書き込みがある。(気がつかなかったので帰りにゲット。)

御岳神社で降りて登るコースは「新コース」と書かれている。ツツジが多いコース、とされている。とにかく相当数のハイカーが登っていく。うるさいほどに「←坪山」という標識があるので迷う心配は全く無い。


<登山口>

登り始めの斜面にはスミレ類(タチツボ、エイザン)が綺麗だ。足元はふかふか。
ヒトリシズカも少し咲いているが、余り目立つ花はない。丸木橋を渡って急登がつづく。先週の疲れもあって、余り調子がよくないが、久しぶりのA氏や先週ドタキャンのN氏、さらに天狗のテント以来?のY女史と話ながらゆっくり登る。

人が多い上に急登、さらに細い道ですぐに渋滞するのは、バテ気味の私には好都合。でもまだカメラの出番はない。
そのうちにイワウチワが見えてきて、白っぽいもののそれなりに綺麗である。


<イワウチワ>

尾根はどんどん痩せていき、そのうちに若葉の木々が両側に生えているものの、花はない。時折紫のミツバツツジが遠くに見えるくらい。
転落防止にトラロープが張ってある箇所がいくつかあり、ようやく黄色のかわいらしいツツジが、若葉の色に染まりそうな感じで咲いている。誰かがシャクナゲだ、と声を上げたが、ネットで見た画像から、これがヒカゲツツジとすぐ分かる。で、まずは1枚。列の後尾陣も渋滞を利用して激写開始。

急登に喘いでいると上の方から、こっちにもっと綺麗な花が一杯さいているよ、と声がかかる。下のほうは葉ばかりで、もう花は終わってしまったかとがっかりしたが、上の方はまだ大丈夫な様子にほっとする。

この尾根の、頂上までの間にしかヒカゲツツジはないよとリーダー。それなら、ここで写しておかないと。
随分小ぶりの清楚な花だ。


<ヒカゲツツジ>


<アップでどうぞ>

花を撮ったりおしゃべりをしているうちに何とか頂上にたどり着いた。途中渋滞もあり、のんびり登ったこともあって9:30から登り始めて11:30到着。混雑する頂上でとにかくも昼食。

下りは尾根線に沿って進むが、昭文社の私の地図には阿寺沢へ降りるまっすぐなルートしかないが、この先は標識が「びりゅう館→」ばかりである。びりゅう館とは新しい地元の施設で、食堂や売店があり、そこへいわば『誘導』しているという。ちょうどU字型にルートができていることになる。

さて、この稜線も案外曲者である。要所にはロープが張ってあるものの、それは地上1mほどの高さ。やせ尾根は足元がザレていて、万一滑るとロープの下からズルっといく危険性大だ。断崖になっている箇所も多く、雨だったら恐ろしい。
慎重に立ち木を掴みつつ、足元を確かめながら歩く。こんなときにおしゃべりやよそ見は禁物だ。
何でもないようなこんな箇所に大変な事故に繋がる危険が潜んでいることを十分自覚する必要がある。里山、恐るべし。

時折絶壁の下を覗き込むと、ミツバツツジの紫と、サクラの白い霞のような塊が見えてくる。ツツジの若芽が沢山芽吹いて美しい。何ツツジなのかなあ。
阿字沢への分岐を過ぎるとヒノキの植林でちょっとがっかり。でも、降りていくとヒナスミレが咲いている。


<ヒナスミレ>

眼下に建物が見えてくると埃っぽい道をジグザグに降りていく。途中にエイザンスミレも咲いている。
山腹に目をやると、新緑が美しい。

びりゅう館間近になると意外と花が多くなる。何とイカリソウを発見。


<イカリソウ>

シュンランも見つけたし、スミレも沢山、カキドオシも群生してかわいい。
下りもちょうど2時間で降りてきたようだ。びりゅう館で一服。トイレも綺麗だし、売店・食堂もある。
バス停も川を渡ってすぐのようだ。登山者を誘導するだけのことはあるかもしれない。

帰りもバスを貸切にできたので、悠々と座って上野原へ。近場は楽でいいなあと思った。


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