徳並沢ノ頭   2004年4月11日

コース:甲斐大和駅〜古部集落〜徳並沢ノ頭〜大善寺〜勝沼ぶどう郷駅


地図読みの練習にもなると思い、Tリーダーも初めてという徳並沢ノ頭(とくなみさわのあたま)山行に申し込んだ。
中央線の甲斐大和駅から歩いて登る。古部(こぶ)の集落を抜けて徳並沢ノ頭(1116.7mの三角)をめざす。
ネットで下調べすると、アプローチで迷っている人が多いようなので、略図やコース解説を個人のHPからダウンロードさせて貰って見ながら歩くことにする。

都内は桜も散り始めているが大月を過ぎ、甲斐大和では満開だ。渋い山にもかかわらず、15名の参加者があるのはさすが。ただ、Tリーダーが大変体調が悪いそうで、先頭はベテラン男性ということになる。

まずは古部の集落をめざして歩き出す。問題は「火の見やぐら」を発見できるかどうか、らしい。
印刷した資料を見ながら歩いていると『左側に西光寺、右側に墓地』という重要ポイントにさしかかる。
ここで左折とあるが、西光寺に入るような細い道しかない。それで少し道なりに進んでみる。<写真参照。>


<西光寺を通り過ぎる>

「古部集落センター」を少し過ぎると、立派な舗装道路を左折できるようだ。<写真参照>


<左折路を発見>

民家の人に尋ねると、やはりここを左折し、すぐに左手の坂道を登り返しなさい、とのこと。

細い坂道を登りきるとようやく火の見やぐらが見えた。
この時点でトップ(=Tリーダーの最初の予定)と私たちのルートが違うことが判明。本当は白蛇沢の方まで行って、それから登るつもりだったとのこと。・・・仕方ないのでこのまま続行に。
Hさんは前に来たということで、火の見櫓を通り過ぎてその先の尾根に取り付くという。他のガイドブックを見た女性たちは、ここで右折でしょう?と言う。意見がぶつかり、結局はHさんに従ってそのまま進み、適当に尾根に取り付くことになった。<写真参照>


<消防団と火の見櫓>

一般的には、この火の見櫓のところでそのまま山に向かって進むべきだろう。(火の見櫓を左に見て進む=北に進む)また、西光寺のところで、狭くても左折してしまえば、おそらくすぐにこの十字路に出られるのだと思う。

そのまま進み、一度右手に入ると三島神社に出る。その横を進んで山に入ることにした。(10:00)


<三島神社>

が、はっきりいって、適当にルート探しながら手近な尾根に登る作業となる。土が軟らかく、斜面が急なので足元が不安定だ。できれば、本来のルート、つまり林道?を終点まで行ってから尾根に取り付くほうが楽で迷わないだろう。

徳並沢ノ頭から南方向にはフォーク状に何本か尾根が派生しているので、そのいずれかを辿っていけば登山道に合流するという方針で臨めば、どの尾根を取ってもそのうちしっかりした踏み跡に至る。あまり深く考えないほうがよさそうだ。

忠実に尾根線を辿っていくとはっきりしたルートに出る。案外急な箇所が多くて地図の等高線からの印象とは違う。いや、10mごとの等高線には反映されない「起伏」が沢山あるということかもしれない。
これでルートを外す心配がなくなったのでほっとする。しかし花もなくちょっと寂しい感じがする。
多少岩っぽい所を進むと一気に南面の視界が開ける箇所があり、そこで一服。Tリーダーも苦しそうだ。

行く手にはめざすピークが見えてきた。案外近いのかも。
それからすぐに鋼鉄のロープ線が延びる尾根に出た。視界が開け、高度感もある。右側は絶壁、前にはピークも見える。


<やせ尾根の稜線に出る>

他の尾根を合わせていよいよ頂上を目指す。(11:00)

大きな岩場を越えていく。荒天のときは危険だろう。慎重に足場を確保して登っていく。


<岩がゴロゴロ>

ピーク間近の最後の岩場は、直登が正解のようだが、最後尾の我々はテープに導かれて、大岩を左側から巻いて、ちょっと崩れ落ちそうな砂地を上がったら、徳並沢ノ頭のわずか下に出た。みんなは大岩を登っている。結構な高度感があったらしい。(ちょっと残念。登ってみたかった。)
結構ここまでも急登が続いて苦しかったが、11:35到着。ここで早めの昼食。

12:15下山開始。これから長い尾根を西に向かってひたすら降りる。まずこの頂上から降りる道が絶壁。浮石も多いので慎重の上にも慎重を重ねて降りていく。


<急降下>

この急降下は何度も出てくる。意外と手ごわい。一気に降りてはまた上り返しで、足に来る。


<滑ると怖い・・・>

しかしこの緊張する難所を越えていくと、美しいツツジが迎えてくれる。ミツバツツジだという。よく見ると山腹のあちこちに紫の雲のように固まって咲いている。


<ミツバツツジ>

何度も下って登ってと繰り返す。しかし地図を見るともうすぐなだらかになるはず、と見当をつけて頑張ることにする。列が伸び、最後尾もきつそうなので、時々立ち休みができる。そこでまた一枚。


<見飽きぬツツジ>

だいぶ降りて、944mの三角点も確認して、あとは導水管にそって降りるだけ、と思っていると尾根が急に広がって、ちょっとルートを見失いそうになる。まっすぐ西に進めばいいのだが、迷いそうな感じだ。
何とかテープや踏み跡を辿って先頭部隊に追いつく。また急降下の始まりか、という地点で、先頭が止まっている。
まっすぐ進みたい感じだが、巻くように左にやや下る道の方にテープ印がある。どうするか?
結局テープを無視してそのまま直進することになる。
が、結局はこれが誤りで、尾根を間違えてあとは急降下の斜面をひたすら立ち木につかまりつつ、腕力も使って何とか道路に出た。(15:00)

地図上で、ちょうどトンネルが山の中を通っているあたりで右寄りにルートをとってしまったようだ。でもあとはこの道路を歩けば同じこと。あとは照り返しの眩しい舗装道路をテクテク歩く。

近藤勇ゆかりの銅像の立つ地点で20号線にぶつかり、あとは大善寺をめざす。国宝の薬師堂が有名らしい。ちょっと楽しみだったが、有料ということと体調不良者もいることから、結局諦めて、あとは勝沼ぶどう郷駅をめざす。
結構遠くて(45分くらい)、舗装道路歩きに弱い私は参った。

急斜面歩きを延々強いられて、それから2,3日は筋肉痛がひどかった。でも充実の山歩きができ、地図読みにも少し自信がついた。


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