高尾山   2009年11月7日

コース:6号路〜稲荷山〜紅葉台〜一丁平〜城山〜日影沢


運動不足解消に紅葉の始まりかけた高尾山へ。今日はいつものSさんと二人連れ。
電車を降りればすぐ登山口という手軽さと、毎週行っても花があって変化の楽しめる山として、本当にありがたい山だ。

この高尾山も、圏央道の工事が進み、トンネルが掘られていく。南側の梅ノ木平のほうも、工事が進んで通行止めになっているようだ。高架橋の延びた姿を見ながら複雑な気持ちだ。

さて、8時に高尾山口に降りると既に凄い人。予想した通りではあるが、街中を散歩するような格好で運動靴の中学生くらいの女の子たちと、女性誌で特集が組まれた影響か、いわゆるOL風の若い女性のおしゃれなハイキング姿が非常に目立つ。
厚手のタイツに毛糸のレッグウォーマーあり、ミニスカートにレギンスで、背中には小さなタウン用のミニリュック姿。う〜ん、ここは軽井沢?!

この混雑に、6号路は登りの一方通行規制中。我々の定番は稲荷山コースか6号路だが、稲荷山も相当混んでいるようなので、毎度お馴染みの6号路へ。

時折集団の小・中学生グループの喧騒に巻き込まれながらもグングン進み、いつものように飛び石の手前で左折して、稲荷山コースに合流。ちょうど1時間ほど歩いたので、ここで休憩。

確かに稲荷山コースを随分多くの人が歩いている。以前は一見して山慣れた人しか見かけなかったこのコースにも、運動靴の一般客が増えたようだ。

標識完備の高尾山ゆえ、休憩時に地図を広げる人は皆無。ベンチがあるので、ここで大休止。
すると、「この道はどこへ行く道ですか?」と、稲荷山コースを指す中年のご夫婦。問われた男性は、「どこって、高尾山口ですよ。稲荷山コースです。」と答える登山者はやや憮然とした表情。見守る私たちもちょっと苦笑。
でもまあ仕方ないかもしれない。地図が無くとも標識を見れば周回できるし、ケーブルやリフトを利用すれば、ほんの2時間程度でも山の雰囲気を楽しめるのが魅力なのだから。

しかし、ここは山。随所に巻き道や枝道があり、地図無しで入り込めば思わぬ所へ出てしまうだろう。それに、これからは日も短い。転倒事故が増えているそうだが、道迷いの事故のない様願うばかり。

ところで高尾山がまだ紅葉が始まったばかり。足元の赤い実のなる草木の方につい目が行ってしまうが、視線を上げれば時折素晴らしい紅葉にも出会える。綺麗な青空に赤い葉。素晴らしいコントラストだ。
何度目かのルートを、去年の花を確認しながらゆっくり歩く。道が合流して主稜線に戻り、かなり早いが一丁平でゆっくりお昼にする。
テーブルやベンチがいくつかあり、この時間ならまだ空いている。ゆっくりおにぎりを食べ、その後のコーヒーを楽しんでから日影沢へ向かうことにする。そろそろ11時、人並みが押し寄せ始めた。

以前は高尾山頂までで引き返していた山慣れない人たちが大挙してここまでやってくるため、紅葉の盛りにはお昼の場所探しさえ大変になるだろう。
高尾山の魅力を知ってもらいたいのは事実だが、上野のお花見のような雑踏は御免である。

さて、あとは日影沢に向かう。あまりの暖かさに腕まくりして歩いていると、この陽気でエイザンスミレが咲いているのに驚く。が、南斜面には一面にタチツボスミレまで咲いている。これは狂い咲きということだろうか。

ここから日影沢のバス停までは結構な距離がある。展望のよいのは暫くで、その後はちょっと暗い舗装道路を延々歩くことになる。
はっと気づくとほかに歩く人がいない。よく考えたらちょうどお昼時だからだろうが、女性の一人歩きはお勧めできない。

目ぼしい花は?とあこち探しながら、Sさんとのおしゃべりを楽しんでゆっくり歩いているうちに、昼過ぎには下山してしまう。
でもこの手軽さがまた良いのだ。高尾駅に戻れば、更に1時間余で帰宅できる。

緑の中をノンビリ歩き、心おきなくおしゃべりを楽しみ、その上、お花も紅葉も楽しめる高尾山。

まだまだ何度も季節を変えて通うことになるだろう。

今日のお花と実:

リンドウ リンドウ   リュウノウギクリュウノウギク(竜脳菊)

ヤブムラサキ ハダカホウズキ センボンヤリ
ヤブムラサキ(藪紫)の実、  ハダカホウズキ(裸酸漿)の実、  センボンヤリ(千本槍)の実

キッコウハグマはもう咲き終わり、センブリは某所にたくさんあったが、まだ蕾のようだった。
リンドウも、とある場所には思いがけず多数あったが、蕾も多い。アサギマダラを1匹見かけた。本当に優雅な蝶だ。

残念なことに、ススキを手に持って歩く子供の姿を目にした。この前は、リュックに多数のススキを挿して歩く女性も。
実感として、野草や花を摘む不心得者が増えたように感じる。山のルールを知らない一般のハイカーが激増したせいだろうが、本当に嘆かわしい。
この春は、高尾山のキンラン(金蘭)の場所を詳細に記したブログ(と画像)を見かけたが、これでは盗掘を勧めているようなもの。悪意がないことはよく分かるが、エビネ然り、貴重な花は何とか守らなければ。

さて、心ある方にとっては、高尾の花の見頃の確認には何と言ってもこちらのブログが役に立ちます。
いつもお世話になっています。ありがたいことです。

高尾山の森ときのこ2


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