番外編:シナノコザクラを見に   2010年5月某日


絶滅危惧種のシナノコザクラ(信濃小桜)を見に、南アルプス林道へ。
シナノコザクラは、イワザクラ(岩桜)の変種で、南アルプスの石灰岩質の岩場に咲くかわいい花。絶滅危惧種となっている。
北沢峠へのルートとして知られる、伊那側からのコースで、この時期のいわば観光の目玉として紹介しているようだ。

春先バスが戸台口から歌宿(うたじゅく)まで運行しており、コザクラの季節にはこの区間の路上には雪もなく、花が誰でも簡単に見られる場所にあるというので、今年はぜひ、と行ってみることに。
幸い好天にも恵まれ、仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、鋸岳などの絶景と、芽吹きの木々、そしておめあてのシナノコザクラを堪能した。

45分の乗車中、殆ど喋りっぱなしのバスの運転手。なめらかな口調で、地層の話から、勿論コザクラの観察地点まで丁寧にガイドする。
歌宿から歩いて観察しながら下ってくるのがお勧めで、途中あちこちに咲いているので絶対に見落とすことはない。

更に、途中2か所ほどは、高い岩場に咲く花を近くで見られるよう、登れるようにしてあるので、時期さえ外さなければ必ず見ることが出来る。

一般車両は通行止めの区域ゆえ、この絶滅危惧種も何とか守られているようだが、やっぱりちょっと心配ではある。

戸台口〜歌宿:片道900円、所要45分。
バスの運行時刻、料金、シナノコザクラの時期などの参考サイト:
南アルプスNET
伊那市のHP


歌宿ふらふら歩いて降りる

*シナノコザクラ*
コザクラ コザクラ コザクラ

*その他の花*
チチブシロカネソウ タカトウダイ ネコノメ
チチブシロカネソウ(秩父白銀草)            タカトウダイ(高灯台)             ヤマネコノメ(山猫の目)

中央構造線が横切るので地層が露出していて面白い。三波川変成帯(蛇紋岩)→秩父帯(石灰岩)→四万十帯(砂岩・泥岩)というように変わっていき、戸台大橋から歌宿の少し手前までが秩父帯、その先が四万十帯となっているそうだ。 シナノコザクラが咲くのは、おもにこの石灰岩帯。

地層露出した岩盤 階段2「高いところもご覧下さい(?)」 階段2a

*風景*

仙丈ヶ岳車窓から仙丈ヶ岳 ノコギリ鋸岳


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