雪頭ヶ岳2008   2008年5月17日

コース:   
根場(駐車場)8:30〜登山口8:45〜[お花撮影会15分]〜11:00〜11:20雪頭ヶ岳11:55〜12:10鬼ヶ岳分岐12:15〜12:25鍵掛峠12:30〜14:30「いやしの里」根場14:35〜14:50駐車場


昨年のコイワザクラをまた見ようと、同じ時期に雪頭ヶ岳を訪ねることにする。今年も咲いていてくれるだろうか。

中央道を順調に走り、登山口に早々着いたつもりが、既に駐車場は満車の一歩手前。時期が良いので沢山の登山者が入っているようだ。
早速仕度をして歩き出す。東入川に沿って車道をあがっていくと、堰堤のところが登山口となっている。
一度歩いた道は何となく安心感がある。急登を行くが、だんだん植林から落葉松の新芽の明るい林となり、チゴユリやタチツボスミレ、アケボノスミレ、マルバスミレなどが迎えてくれる。

更に高度を上げていくと展望がよくなり、スミレ類が多くなる。今年もアカネスミレが待っていてくれた。

アカネスミレアカネスミレ(茜菫)[*色の再現は難しいですね。]

なかなか傾斜がきついが、だんだんブナの自然林となると、わが身さえ瑞々しい新緑に染まりそうな素晴らしさ。何度見ても感動する。
さあ、そろそろコイワザクラの咲く岩場か、と駆け寄るが、花はおろか、葉の影も形もない。もう咲き終えてしまったのだろうか。

不安を抱えながら頑張っていくと、西湖を見下ろせるようになり、狭く岩場を縫うようになって、山頂間近かと思われる。
ああ、今年はもうだめか、と急登の疲労がどっと押し寄せる。
コバイケイソウの葉が目立つようになって、前方に大きな岩壁が見えてくる。あ、と思わず足取りを速め、目を凝らすと・・・ピンクの点々が!

ありました〜!!と声を張り上げ、後ろの皆さんも到着して、ザックを降ろしての撮影会。
急登を頑張った甲斐があり、少し盛りは過ぎていたものの、今年もコイワザクラは待っていてくれた。

コイワザクラコイワザクラ(小岩桜)

今日のお目当てに会えて、あとは足取りも軽く山頂をめざす。このあたりはマメザクラ(=フジザクラ)が増えてきて、岩っぽい道を縫うように上がっていく。 日当たりの良い広場に出て、雪頭ヶ岳。ここでお昼にする

目の前にど〜んと聳えるべき富士山は頭をガスの中に隠し、辺りも霞んで景色はいまひとつだが、今日のお目当ての花が見られたのでこれで満足。

多少はザックが軽くなったはず、とまた歩き出す。もう少し先にも咲いているはず、と鬼ヶ岳に向かうと、嬉しいことにもっと新鮮な花が咲いているではないか。

後は見も心も軽く、元気にはしごを上って、稜線を鍵掛峠まで進むことにする。初めて歩く区間だが、小さな岩場やアップダウンがあって、なかなか明るく楽しいルート。
岩を巻いて降りながら見上げると、ここにもコイワザクラ。岩質が同じだからだろうが、でもどの岩にも咲いているというわけでもない。
岩と見ればしっかりチェックしながら歩いていると、今度は見慣れない、小さな白いスミレ。
後で調べると、これはヒメスミレサイシンだ。咲く地域が限られ、会えたのはラッキーだったようだ。

ヒメスミレサイシンヒメスミレサイシン(姫菫細辛)

峠からは歩きやすい道となり、ミツバツツジも満開だ。


ジグザクの歩きやすい道を、ブナの緑のシャワーを浴びながら降りていく。今日一番歩きやすい道だ。

もう珍しい花はないかとキョロキョロしていると、地味なヤマウツボがあっちこっちに伸びている。(ブナに寄生するという。)
ヤマウツボヤマウツボ

余りの群生にびっくりしながらも、そろそろ膝が・・・と思っていると下界の音と沢音が近づいて、堰堤が見えてくるとあっという間に舗装道路に出てしまう。
ここから広い道を降りていくと茅葺屋根の民家が並ぶ「いやしの里」根場。ちょっと覗いてから湖畔の駐車場に戻る。

前回より短いとはいえ、しっかりと歩き応えのあるコースだった。


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