三方分山   2010年11月13日

精進湖県営駐車場9:40〜精進の大杉〜10:55女坂峠11:05〜11:45三方分山12:30〜13:05精進峠13:05〜14:00根子峠〜14:20パノラマ台14:40〜根子峠〜15:35駐車場


久しぶりの山行は、精進湖の後ろに聳える三方分山。山梨百名山でもある。ここは広い駐車場があって周回コースが取れるので非常に手ごろな山だ。
前回は目の前に聳えているはずの富士山が全く見えなかったが、今回は朝からしっかり。
中央道は毎度ながら相模湖までの間で渋滞があったものの、7時前に高速に入ったので何とか9時過ぎには河口湖ICに辿りついた。道の駅なるさわでトイレ休憩後は精進湖畔の広大な県営駐車場へ。

支度をして歩き始めるが、大室山を従えた「子抱き富士」の姿が静かな湖面に映り美しい。

「精進湖」バス停の脇から左に折れ、登山口を目指す。すぐに樹齢1200年の「精進の大杉」が立つ 神社があるので、ご挨拶。
集落を通り抜けていくが、民家が本当に少なく、廃屋も目について、ちょっと寂しい。
飼い犬の声を背に、真新しい「熊出没注意」の黄色い標識に脅かされ、念のため鈴を2つ付けて、鳴らしながら山に入る。朝から急坂は厳しい。
堰堤に向かって登り始めると、しばらくは鬱蒼とした樹林帯の急登。まさにアキレス腱のストレッチ。

熊さん出てこないでね〜と念じながら、ゆっくりゆっくり登っていくと、高度が上がるにつれて「雑木林」となり、視界が開ける。
眼下の精進湖と、晩秋の趣深い黄葉を楽しみながら、枯葉を踏みしめて歩く。ああ、やっぱり山はいいなあ〜!

少し日がさしてきて一層明るくなったころ、女坂峠に着く。お地蔵様か観音様か、静かに佇んでいるのが、歴史を感じさせる。 ザックを降ろし、早速皆さんから季節の果物などの差し入れを頂く。

女坂峠

一服しながら見渡せば、三方分山は高い。それに、確か痩せ尾根だったな、と記憶を辿る。山頂までコースタイムは45分か。

休憩を終えて尾根に入ると馬の背のような尾根が続く。所々大きく切れ込んだ個所を慎重に通りながも、精進湖と富士山、そして黄葉の中を歓声を上げながら進む。

久しぶりの山で、ペースも掴みにくいので、1歩1歩着実に、亀に徹して歩く。
季節柄、花は殆ど残っていないが、リンドウが咲いていた。それに、ドライフラワーと化したオヤマボクチが面白い。

所々は滑り落ちそうな急坂で、ひやっとする所があるものの、ここまで来ると熊の不安も消えて、雑念が払われ、山のことだけを考えて歩いて行く。
足ものとの不安がなくなれば、ほどなく山頂。富士山は?と見れば、しっかり全容が拝めるようになっているのは伐採したのだろうか。ここでお昼とする。

今日は曇りながらも季節外れの暖かさ。それに、少しずつ青空が覗くようになってきた。

山頂にて

ゆっくりコーヒーまで楽しんでから「後半戦」へ。まだまだ先は長い。
地図上のアップダウンはそれほどでもないが、歩いてみるとなかなか。山頂から一気に下るのは「あ〜勿体ない」。
そんな「起伏」を淡々とこなしながら、三角点を通過して精進峠へ。ここから直接駐車場に降りる道もあるが、我々はパノラマ台まで。

短いながらも急登・急降下を繰り返しつつ進む。しかし、ピークでは常に左手に富士山、そして周囲にはいつも素晴らしい黄葉。
さて、精進湖を半周するこの稜線、天候が良ければ陽だまりハイクにも最適だろう。
すれ違う人が多くなると間もなく根子峠。パノラマ台と駐車場の分岐であるが、ここからが以外と長い。
小さなリュックで軽装のハイカーがいるのは、気軽に駐車場から上がってきたからだろう。
最後まで落ち葉を踏みしめて進んでいくとようやく素晴らしい展望のパノラマ台である。今日は本当に素晴らしい展望だ。眼下の精進湖のかなたには、西湖、さらに河口湖がうっすら見える。

パノラマ台から 三方分山と精進湖 まさに錦織り成す山肌と、すっきりした富士の姿。今日のご褒美といった展望に感謝しつつ、また分岐に戻る。
あとは比較的緩やかな山道を、少し傾いた日差しの中、黄色というよりは茶色ながらも素晴らしい黄葉樹林帯を秋をかみしめながら歩いて降りる。

意外と距離があるが、駐車場至近に降りてくるので、一般の人にも是非歩いてほしいコースだ。というより、韓国・中国の観光客が来るのか、各国語併記の大きな案内板があった。

登山口へ 案内板

湖畔は朝よりずっと賑やかだ。湖畔に綺麗なトイレ舎もあって、本当に便利。
帰りも河口湖ICまで少し渋滞したが、中央道もそこそこの渋滞で済み、7時過ぎには帰宅出来てほっとする。

久しぶりの山行は本当に楽しかった。命の洗濯もでき、おしゃべりも楽しんで、充実の1日となった。


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